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クラリスと恋愛事情-3

「私が使用人養成学校に通っている時、彼は一般から入ってきた生徒の中で最も異質な存在でした。簡単に言えば覚悟が違ったのです。一般から入ってくる者の殆どは執事やメイド、SP等に憧れただけの者で、約2ヶ月から3ヶ月退学しなければ優秀だったといてる中、1年間辞める素振りも見せなかったのですから。」


フェーリアやペトラの通っていた使用人養成学校の志願者は基本的に小学六年生だ。そんな彼彼女等が執事やメイドに憧れるのも無理は無いでしょう。しかし、その学校はより優秀な使用人を鍛えるために作られた場所であり、お遊び気分で来る事は許されていない様な場所なのである。


「そこで1年間過ごした彼は色々な人間と仲が良かったのです。今はもう卒業して帝高校にはいませんが、東風乃火こちのひ財閥次期当主の専属メイドや、テナーリヤ銀行頭取の専属執事等に興味を持たれ、お互いが教え合う状態になっていました。彼等が卒業した後に、黒華鉄家の執事セバスの兄クリスが彼を鍛えていました。」

「…………セバスという執事は大変優秀だと聞いていますが、そのセバスが追いつくことが出来ないと黒華鉄さんは言っていましたよね?その方直々に鍛えて貰うとは黒木さんは優秀だったのですね。」

「その通りです。ただ、最終学年の時、私と彼は何回か競う時がありました。黒木 一夜がずば抜けていた訳ですが私も一応執事コースでは学年次席でしたから。黒木 一夜は学年総合と執事コースで主席でしたけど。」


その時に色々と話していたらしい。その時に黒木さんの蔵鮫さんの為に執事になるという決意に惹かれていたらしいです。フェーリアも私のために執事になるという事は言っていましたが、一般からここまで来た黒木さんと執事とメイドの家系に産まれ、執事になる様にと言われ続けられていたフェーリアでは覚悟の重さが違うのでしょう。


「…………………まさか、蔵鮫様が男では無く女だとは思わないじゃ無いですか……………しかも黒木 一夜と結婚するとか、向こうの世界では一緒の墓に入っている程の仲だとは思わないじゃ無いですか……………。」

「それは本人も女だとは思ってなかったらしいですから。」

「………………そうですか。というか、もしかしたら私の事も男と思っていたんじゃあと思うのですよ。今もそうですがサラシとコルセットで胸板が無いに等しいですからね………。胸の膨らみさえ有れば女としては認識されていたでしょうけど……………。」


まぁ、黒木さんは鈍いですからね……………恋愛関連にも、性別判別にも…………と思いながら、フェーリアの胸をポンと叩くのでした。……………今もコルセットをしているのか硬い感触しかありませんでしたけどね……………。

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