クラリスと黒華鉄-2
『つーちゃんを今の生徒会長が付き合う可能性?いやいやありえませんよ。あの天使なつーちゃんが思い人以外からの好意にはまるで無頓着な男と付き合おうとするはずが無いじゃ無いですか!』
学園長の第一声はこれだった。どうやら黒華鉄さんは学園長と何らかの関わりがあったのでしょうと考えましたが、どうやら色々あったみたいです。ただ、隆一郎とチャットした所、黒華鉄さんに乗り換える気は全く無いそうでした。
「………………でも昔の黒華鉄さんは純粋そうですよね……。」
「男の振りをする前は天使だという事は事実ですけど、実際に男の振りをしていたのは小学生までですよね?」
『まぁ、男の振りは完璧でしたけど小学2年生までは彼女の母親と信用できる使用人達の前で戻ったりはしてましたが、それ以降はそれもやらなくなりましたからね………。』
それで中学になる前に家を追い出された黒華鉄さんは女性の服を着るようにはなったのでしょうが……………たまに男の振りはしていたようですね……………。まぁ、その方が都合の良い事もあったのでしょうけど。
『ただ、つーちゃんに無駄な肉がつかなくて良かったですよ。つーちゃんは肉が付かない方が魅力的になりますからね。それに、あの女は胸が大きいので同じになりたくないのでしょうけど。』
「まぁ、男の振りをする人間が実は巨乳でしたという物は良くありますからね…………。基本的にはサラシで隠したりだとか魔法やらで隠したり……………。」
『まぁ、つーちゃんは胸なんて必要ないという程の貧乳維持派ですからクラリス副会長のライバルになる事はありませんよ。』
私が相談した事はその一言で終了したのですが、1つ気になる事ができました。それは学園長がロリコンなのでは?という疑惑です。それを学園長に伝えると、学園長はなぜそんな事を言うのですか?と涼しげな雰囲気で答えました。
「いや、一部盗撮のようなアングルがありますし…………特に着替え中の所とか。………………まぁ、流石にそれ以上踏み込んだ写真はありませんでしたけど。」
「流石にそこまでは踏み込まなかったからロリコンでは無いのでは無いでしょうか?それにロリコンなら高等部では無く小等部の方の教師になっているはずですよ?」
私と宮永さんがそう言っていると、学園長は自分はロリコンでは無いと釈明し、黒華鉄さんの小学生になるまでの可愛さにしか興味が無いと言い張りました。……………………学園長は黒華鉄さんを1回養子に取ろうと考えてそれを止めている経緯がありますが、もし止めていなかったら彼女はどうなったのでしょうと考えてしまうのでした。