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クラリスとアスタリア-3

「今回は『ハネウサギ』と『鎚蜥蜴』の討伐を受注しましょうか。大型のモンスターはまだ安定して倒せませんし。」

「そうですねぇ……………。まぁ、『鎚蜥蜴』より『傘蜥蜴』の方が倒しやすいんですけど、『鎚蜥蜴』は上手く倒せばお金が増えますから……………。」


私と宮永さんは冒険者ギルドに来ていました。ただ、初日に『ホークバーン』という鷹の翼を持った飛竜を偶然倒せたという事から狩猟3級までのクエストが受けられるという特権を貰ったのですが、安定して倒すことが出来ないので高くても7級あたりのモンスター討伐しか受けていません。


「ただ、焔は出稼ぎに行ってくると言っていましたが………やっぱりここにいたんですね…………。2級指定の『ヴァンタイガー』を買い取りに出している光景は予想外でしたけど。」

「そうですかね?主よ。私としては『ホークバーン』を倒せた事は主にとって偶然では無く必然だったと思っているのだが……………しかし、私が稼いだお金を私の為にしか使わないというのもおかしい話だと思うのだが………………。」


私達が受付に依頼を受ける手続きをしようとした所、焔が私達に気付いてこちらに向かって歩いてきました。彼女は私のガチャで当たったキャラで、廃教会の頃からお世話になっている人でした。しかし、アスタリアに来る頃には装備が整っていたので焔に任せっきりになるのは止めようと思ったのです。


「いえ、働かざる者喰うべからずとも言いますし、焔が稼いだお金を焔の為に使わないなんて事出来ませんよ。」

「ですが、これまで稼いだお金は正直言って私個人で使い切れる気がしないのですが………………。」


まぁ、『ホークバーン』を討伐した時も何に使うべきかという程の大金が手に入りましたからね…………。結局焔の装備を取るためのガチャに使われましたけど。その時の副産物で私のボウガンや宮永さんのナイフが手に入ったのも事実ですけど。


「とりあえず焔名義で貯金しておいてください。私達は自分の食い扶持くらいは自分で稼ぎます。そうしないとよりだらしない主になってしまいますよ?」

「………………確かに殿方の写真がプリントされた抱き枕を抱きしめながらダラダラするだけの主は見たくありませんね………。それに、主という者は常に精進していくと聞きました。ですが、せめて4級あたりのモンスターのクエストを受けた方が…………。」


私は高い級のモンスターを薦めてくる焔をなんとか抑えて予定していたクエストを受注しました。私達はまだまだ弱いですし、一攫千金を狙ってモンスターに殺される事の方が強いモンスターと闘う事よりも怖いので止めておこうと思うのでした。『ハネウサギ』や『鎚蜥蜴』でも3日分の食費は稼げますからね………。

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