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織村隆一郎とチャット-4

最初に来たチャットの内容を意訳すると『なぜ魔王討伐派の教師を殺すと言った内容が出て来たときに黒華鉄の弁護をしていたのか』という物だった。それに俺は嘘を付かずに本当の事を書き込んだ。学園長には嘘を言ってはいけない気がしたからだ。ついでに、俺は黒華鉄が女であると知っている事もだ。


『………………………そうですか。つーちゃん………黒華鉄さんと交流していたのですか。私を除け者にして。生徒会顧問も参加していないらしいですが、学園長である私には声をかけてもいい気がしますけど?』

『…………いや、ちょっと待ってください。なんで黒華鉄の事をつーちゃんと呼んでいるんですか?』

『………………………彼女が男装を始める前までの写真を貰っていたんですよ。彼女の母親から…………………。私と彼女の母は学生時代の同級生であり、親友ですからね………………。もっとも、彼女が結婚した相手があんな屑野郎だとは思いませんでしたけど。』


なら、黒華鉄が女だという事を言っても驚かなかった事にも納得がいく。ただ、つーちゃんと呼ぶのは何故なのかとも思ったのだけど……………………と思っていると学園長はチャットの中で語り始めたのである。


『まず、つーちゃんと私の交流は男装を始める前まででした。彼女の母親から送られてくる写真にはまるで天使の様なつーちゃんが写っていました。その時の写真が奇跡的に残っていたので、ちょっと見せますね。』


その書き込みの後、髪が長く女性だと分かる雰囲気を持った幼き頃の黒華鉄の写真が添付されていた。そこにはフリルの着いた服を着て熊の人形を抱きしめている物やパジャマ姿で寝ている姿の写真があった。解せぬのは一番最後に見せられたのがスク水に色透明の浮き輪という物だった事である。


「いや、別に良いですから………………って、確かに天使みたいだなとは思いますけど………………というか、完全に見覚えがあるから御子柴の言っていた事は事実だったんだな…………。」


見覚えがあるという曖昧な物では無く、キッチリと頭の中に残っていた。この少女は7歳の頃と完全に自覚していなかったのだろうが俺の初恋の人と一致していた。……………………まぁ、夢の中であんな風にされていたり、現実でも同じくらいの事をしている黒華鉄には恋をしないだろう。


『このスク水画像だけは隠し撮………………偶然会った時に許可を得て取った写真なのでアングルが正面ではありません。決して教職員の長である、私が過去にスクール水着と天使の組み合わせに萌えていたという過去は無いのです。』


………………………いや、弁明されたら余計に疑ってしまうのだけど………と思いながらチャットを続けるのだった。……………まぁ、数十分の間は黒華鉄の過去の可愛さについての解説だったのだけど。

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