織村隆一郎とチャット-2
その後、俺達は先生を冒険者に登録するために新居から冒険者ギルドへと向かった。まぁ、自給自足という事になるとは2人とも予想していた為、何の文句も言わずに着いて来てくれたのだった。……………まぁ、御子柴と群雲は職場に行くという気持ちだったのだろうけど。
「これで登録は完了となります。仁道様は既に狩猟7級程の実力はありそうに見えますが、すぐに死なれても困りますので、10級から堅実かつ安全に狩りをしてください。」
「了解だ。………………しかし、人間相手になら楽に戦えるだろうが、モンスター相手だとどうなるんだろうな?」
「仁道先生なら本能で理解するのでは?私はもっぱら生産ばかりやる事になりそうですが。」
そんな2人の会話を聞き、2人を見送った後に俺は最初に『ナートシスターズ』に注文していた服を取りに行った。ちなみに、『ナートシスターズ』と『ブラックスミス』については先生にも話しておいたので、装備を揃えられないで死なれたという事にはならないだろう。
「いらっしゃいませ~。あ、昨日注文された方ですね………。ギルドカードを提示してください。そうすれば頼まれていた服を渡しますので………………。」
『ナートシスターズ』に入ると店員に奥の方に連れられて、そのまま注文していた服の引き渡しとなった。………………ちなみに、デザインとしては俺が今着ているブレザーとズボンと大して変わらない物が2つ、この2つに比べると奇抜なデザインの物が1つという感じだった。………………いや、注文したのは俺だけど。
「これで間違い有りませんか?」
「はい、問題ありません。とりあえず『鑑定』させてもらってもよろしいでしょうか?」
「よろしいですよ。それを言われて狼狽えないのが私達の鉄則ですから。狼狽える商品は作りませんよ。」
そう言われたので俺は最初にブレザーから見ていく。すると、ブレザーはこんな感じの鑑定結果となった。……………まぁ、着やすい事とこの世界のファンタジー感を考えれば妥当なのかもしれないとは感じたが。
紅石鎧のブレザー+ズボン
・価値 6万G
・レッドイーストンという魔物の毛を使って織られた布を使って作られたブレザーとズボン。紅石の特性が反映されているためか、『火魔法』『暑所耐性』がほんの少しだけ強化される。魔力を流す事によって素材が硬くなっていき、一定量を超えると完全に鎧の様な防御力とデザインを得る。鎧のデザインにするには、ボタンはすべて留めておかなければならない。
……………………………なんというか、1枚目のブレザーは上手く使うと便利そうだなぁ……………と思えてくるようなブレザーだった。…………………しかし、ボタンを全て付けておかなければいけないのが少々面倒だなとは思ったのだけどな。