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新生活応援ガチャ-5

「………………………『探知』に反応無し。……………で、足場良し…………と。今日の内に町に着いておきたかったけど、いつの間にか夕方になってたからここで野宿するか……………。」


私はそう愚痴りながら夜を明かすために『簡易テント』をウエストポーチから取り出した。………………いや、明らかに手抜きさせようとしているなぁという構造のテントだった。


普通なら金具などで足場を固定させたりだとかという面倒な手順があるのだが…………このテント、地面に置いてスイッチを押すだけで設置が完了するという物だった。


…………………収納もスイッチを押すだけで良いので手抜きで本気で手抜き仕様だった。全国のキャンプボーイ&ガールがあまりの手軽さに泣くな、これ……………。


そう思いながら私は次に夕食の準備を始めた。………………とはいえ、今回はお握りなのだけどね。……………………いや、少なくとも『飯盒型炊飯ジャー』の見た目が壺に入ってしまってから三分ほど笑い転げてしまったのである。


その結果今日これを使って飯炊くのは不可能となり、『飯盒型炊飯ジャー』をウエストポーチに仕舞ってからお握りを一つ取り出した。お役立ちアイテムボックスの中に入っていたお握り十種の種類は鮭、梅干し、シーマヨ、牛カルビ、おかか、昆布、明太子、炒飯、ゆかり、塩握りと、人気というか、定番というかというラインナップだった。


その中で私は今日、ゆかりを選んだ。そして、食べた感想は……………海苔がしっとりしていなければもう少し美味しかったんだよなぁ………と思う。まぁ、貴重な食料にこれ以上の文句はいえないけどさ………。


…………………そして飯の次に体を洗おうと私は準備しようとしたが、当然風呂……………なんて物はここには存在しないし、タオルもハンカチ以外無いので、そのまま寝ようかなぁ……………と考えて制服を脱ぐ。……………すると、ブレザーの背中に見慣れぬ小さな機械が貼り付いていた。これがいつ付けられたのかは分からないが、少しだけ胸騒ぎがした為、私はそれを『鑑定』すらせずに遠くへ投げ捨てたのだった。


『スキル『投擲』を入手しました。』


…………………………思ったよりも遠くへ飛んでいったのは先程のメッセージが原因なのか、あの機械が途轍もないほど軽く、飛びやすい物質だったのかは分からないが、あの機械が空の彼方へと消えていくのを見てから、体を『清水の水差し』から出てくる水で体を軽く洗ってから『帝高校チャット』を覗くと、その中に『尾行失敗』というはぐれ能力者を観察しよう的なログが出ていたのだった…………………。

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