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織村隆一郎と平行な夢-5

…………………またしても時間が飛び、パーティー会場でパーティーに参加している風景が映し出された。確かこのパーティー会場は◯◯ホテルだろうなと思いながらパーティーの様子を見た。


「…………………申し訳ありませんが、私には既に将来を誓い合った者がいますので。なのでこれもお返しいたします。あなたも帝学園に賄賂を渡したという事で面倒な事になるのは嫌でしょう?」


クラリスに扮した黒華鉄は既に10人目の求婚者をあしらっていた。………………正直言って本物のクラリスよりもあしらう態度が自然な感じがする。1回だけ強引に自分のテリトリーに連れていこうとした求婚者がいたが、自然な風に見えるようにヒールの部分で靴下の露出している部分を踏みつけて相手を悶絶させていた。


「あらあら、急にどうされたんですか?すみませんがこの方の執事かメイドは会場からこの方を会場の外へ出しては貰えないでしょうか?」


すると、求婚者の執事が悶絶している求婚者の両腕を縛ってから肩に抱えてから……………黒華鉄がボソッと言った言葉を聞いた後に………………飛んだ。それはパフォーマンスでもなんでもなく………ただ事務的な様に静かに…………飛んだのだ。


「………………隆一郎。少し疲れましたので、少々休んでもよろしいでしょうか?……………後、もうそろそろ婚約を発表してもよろしいのでは?」

「クラリス…………。分かった。父様と母様に掛け合って、なるべく早くこの事を広めていく事を頼んでおこう。黒木、蔵鮫、宮永………………俺とクラリスは少し休む。その間の処理を頼む。」

「了解だ。…………………………まぁ、メインは蔵鮫と宮永がやるだろうがな。」


黒木が了解してくれたので夢の中の俺は黒華鉄と会場の外に出た。そうすると、クラリスの声のまま黒華鉄が愚痴り出した。まぁ、他人の姿とはいえ何度も受ける気のない求婚をされれば愚痴りたくなるだろう。


「…………………つーか、まだ会長と副会長は婚約の事を言ってないのかよ。まぁ、まだ未成年なのは分かるし、相手のテリトリーに連れ去られそうになった時に別の奴の対応ですぐに駆けつけるという事が無かったのは仕方ないとしてもだ…………副会長の為にさっさとやってやれ。」

「…………………やはり、そうするべきだったのか…………。これまでは会長と副会長という名目で常にそばで行動していたから求婚される事は無かったからな……………。」

「後、あの執事にもなにかしらの礼は送って置いてくれよ?感謝の言葉を綴った手紙でいいからな。あの執事はセバスの弟子だ。あんな偽ブランドの指輪ばかりしてる奴にあんな有能な執事が雇える訳ないだろ?あれは保険として着いてきて貰ったんだよ。」


………………………どうやら、夢の中の世界の黒華鉄は使用人関連の伝手が結構あるらしいと感じながら、クラリスの声で悪態をつかれるというなんともいえない体験をする俺なのだった。

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