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織村隆一郎と就寝-4

あの後、俺と御子柴、群雲は自分が使いたい個室を選び、各自で寝る事になった。少なくとも俺達3人は一緒の布団で仲良く眠るという事はしない方が良いのだと思ったからだ。というか、そうしないと他の事で色々困ることになるだろうし。


まず、俺と御子柴が一緒に寝ることになれば俺と御子柴が男色家であり、前々から愛し合っていたとかいう噂を流されそうだからだ。まぁ、現実ではそんな問題になった事は無かった為に黙認するがな……………。


しかし、群雲の場合も駄目だ。下手したらクラリスに殺される………いや、そう錯覚するくらいの説教をされそうだ。……………まぁ、群雲の方から拒否してくれるだろうから何の心配も無いのだけど。………………そう考えていると、ふと気付いたことがあった。


「………………………よくよく考えたら寝間着とかは持っていなかったな…………。明日、『ナートシスターズ』で寝間着になる様な服を購入するか……………。」


そう言いながら俺はベッドに寝転がった。このベッドには冷蔵庫などにあった彫刻の様な装飾は存在せず、非情にシンプルな作りになっていた。まぁ、寝返りの時に彫刻の角の部分に当たって怪我しそうになるからなぁ…………と思いながら、俺はブレザーとカッターシャツを脱いでから枕に頭を乗っけるのだった。


「……………………………枕が硬い…………というか、これ本当に枕なのか?『鑑定』で確かめてみるか……………って、どんだけこのアトリエ放置されていたんだ?いや、『洗浄石』で掃除いらずの状態にはしてあったが、時間の流れはどうしようもできなかったらしいな……………。」


年期物の枕

・価値 50G

・綿毛を使って作られた枕だが、メンテナンスされていなかった為、かなりの硬くなってしまっている。一部の通な者なこの枕で寝るという事もあるが、そうでなければ枕無しで寝る方がマシに思えるレベルの寝心地の悪さを誇る様になる。元が綿毛の為か、モンスターを気絶させる事は出来るが、肝心のダメージには至らない。この枕が犠牲になる事で他の寝具の快適性が残ったという逸話もあるが、真偽は定かでは無い。


…………………………枕はこんなではあるが、ベッドの殆どの機能は快適に近い物となっていた『鑑定』の説明文の最後に書かれている様な機能?でいいのだろう。そう思いながら俺は枕を足下の方へと移動させてから眠るのだった。


…………………やはり、枕は欲しい…………どこかで良い枕を売っていないだろうかという事を思いながら、俺は手を頭の後ろに組みながら眠るのだった。…………………後から分かることだが、このベッドの名前は『平夢の寝床』という不思議な夢を見られるベッドだったらしく、俺はその夢を受け入れるのだった。

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