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織村隆一郎と群雲初夏-3

……………………………そういえば、群雲は教頭を始め、魔王討伐派に所属する殆どの教師に疎まれていたからな………………。理由は『お子様の扱う物を作る会社の娘が来る様な場所では無い』という物だったがな……………。


「私は両親の会社が作ったゲームばかりやりながら育ってきました。普通に考えればゲームばかりに夢中になっている私の生き方は侮辱されても仕方ないですよ。でもですね……………私の両親は馬鹿にされる程落ちぶれていないんですよ。それなのに侮辱されるのを黙って聞くのはうんざりしてたんですよ。」


それについては同意できる。群雲の両親のゲーム会社は年々売り上げを増しているし、その売り上げに納得できる程の質もある。少なくとも跡取りになる努力をしていないくせに無駄なプライドを持っており、その割には楽して生きようと思っているという教師達に罵られる人では無いのだ。


「まぁ、この帝高校にスカウトされた先生達でも意見が分かれていたのは意外だったよ。私は確かに出来損ないだ。そこは認める…………………けれどなんで私の両親まで馬鹿にできるんだろうね?私にとっては一般組の教師達が努力してきた事と、両親が努力してきた事は全て同じだと思うんだけど。」


そう言いながら群雲は肩にかけていたタオルで汗を拭いた。恐らくこれはガチャで手に入れたのだろうと感じる。それは他の職人達が巻いているのが手ぬぐいであり、タオルが一般的な世界とは感じられないからだ。


「『鍛冶』は求められる物が多いので、両親の掲げているゲーム製作に関してのポリシーと被るから好きですね…………。それに、VRMMOなども開発してみようという話をしていたのでそれに合わせて『鍛冶』に関しての冊子を読みあさっていたのでやれるかも?と思ったのもあるのですけどね……………。」

「………………製作に関してのポリシーってどんな物なんだ……?」

「これはゲームにしか言えませんけど物凄く簡単にまとめると発売日にある筐体のスペックを最大限に発揮した物を作る………という感じですね。ゲームのストーリー、システム、画質、操作性、やりこみ度にバグなどへの対応などが対象です。」


その後群雲は「また今度その辺は話してみましょうか?」と言ってきたが、大体分かったのでその件については遠慮させて貰い、『精錬』の作業を終える。するとタイミング良く群雲も依頼されていた作業が終了したらしかった。


こうして俺は『純金鉱石』を12個、群雲は『投げナイフの刃』を20本持ってギルドの受付まで戻るのだった。………………まぁ、アイテムBOXに入れているので重労働にはならなかったがな………。

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