戦意喪失の報酬-2
追加報酬の武装の数はそれなりに多い…………というか、多すぎる。まぁ、魔神ヒュドラの考えでは、この武器達は私が使うのでは無く、私の当てたキャラ達の武器になるのだろうと思う。アリアマリンには一応武器はついていたけれど、多分ランタンの様な武器を持たないで現れるキャラの方が多いだろうしね。
ただ、この武器は売るという事が出来ない程の武器だからなぁ……………と考えながら、武装以外のアイテムを調べていく。すると、それなりに必要そうなアイテムが沢山入っているのでかなり長時間やる事になりそうだった。
「……………………まぁ、旅に必要な物を報酬としてくれたのは有り難いかな………………。まぁ、品質が高すぎるけど、低すぎる事よりはマシって思えば良いし。」
「マスター、アイテムの質を見る感覚が段々麻痺してきてないでしょうか?」
「それは自覚あるけど、あれだけ価値の高い物を次々に出されたら麻痺するのも仕方ないと思うよ………。」
そう言いながら私が最初に鑑定したのが………………靴だった。それはもう、旅には不可欠なぐらいのアイテムであり、これが無ければとても辛い旅になっていただろうと思う。まぁ、今迄使ってきた靴が旅に適していない事は分かりきっていたけどね……と思いながら私はこれまで使っていた靴を『鑑定』した。
スニーカー風の上履き
・価値 500G
・帝高校指定のスニーカーの体をした、帝高校で使用する事が推奨されている上履き。デザインは黒を基調にしており、かなりシンプルな作りになっている。色が黒なのは革靴をイメージして作られた為である他、汚れが目立ちにくいことも理由のひとつとなっている。一応外履きとしても使えるが、屋外で使用するとかなり傷みやすいのでオススメはできない。帝高校の購買で常備されているサイズは23から28までの為、サイズが無い人は予備をつねに準備しておくか、駄目になる少し前に予約することを推奨する。
……………………これまで、上履きで抜刀したり山登りしたり自転車飛ばしまくったり、『殺戮魔法』で虐殺してきたんだなぁ……………と思ってしまう。まぁ、死んだのが体育などの屋外での授業では無く、教室内での授業みたいな物だったので仕方ないだろうと思うのだった。
「いや、まぁ………………ここまで来たら逆に上履きで一生生きるか?とも考えたけど、この装備貰うと…………そんな無理ゲーはしない方が賢明だと思えるよ………………。」
そうぼやきながら私は上履きを脱いで新しい靴に履き替えた後、その靴の『鑑定』結果を改めて確認するのだった。