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巻き込まれた教師達-2

「……………………なんだ?もう魔王城にでもついたのか?」

「いや、ついてないですよ。村正先生…………。とゆーか、教師の殆どが亡くなってますよ。」

「そうか~。なら、しばらく寝ていても平気だな~。どうせあれだろ?魔王を倒すなって警告されていたのに突き進んだから皆殺しにされたんだろ?」


どうやら青ジャージの男教師は他の教師達が死んでしまった事をあまり悲しんでいないというか、死んでしまうのは当たり前なので呆れているという様な態度だった。ただ、ここが一時休憩の場所である『葉っぱの館』ではなく、魔王城の前だと思っているのでまだ寝ぼけているのだろう。


そう思っていると三波が彼の顔の前で猫だましの様に手を叩いた。すると青ジャージの男教師はパッと目を見開いた後、私の方を見てこう言ったのだった。


「…………………おい、三波先生。この生徒……………なんて名前だっけ?俺は生徒会と合気道部の生徒しかまともに覚えてないんだが…。」

「いや、珍しい編入生なので覚えておいてくださいよ………。彼は黒華鉄 剣城さんといって、魔王を討伐するならば問答無用で殺すとチャットに書き込んできた人物です。」


………………………まぁ、三波の説明はあまり間違っていないので突っ込まないことにする。ただ、それを聞いて青ジャージは自己紹介を始めた。名前を聞くと名字の方は大体知っているような感じだった。


「俺は仁道じんどう 勇男いさお。一応合気道部の顧問で担当教科は護衛術。合気道の名門仁道家の六男というコネで帝高校に紹介されてから採用された。………………一応金持ち枠からの教師となるな。」


そして、自分の自己紹介を終えた仁道は、私の顔をジロジロと見てから、スマホを取り出してチャットの内容を確認していた。そして、私のチャットの意図を理解したのか、私にこう話しかけてきた。


「黒華鉄も本来なら戦意喪失位で終わらせようとしていたんだろ?それで学園長の所に残った奴等は死ななかった。しかし、ここに来た奴は戦意喪失で見逃すという温情を得たにも関わらずにソイツを殺そうとして返り討ちにされただけだろ?」

「そうだな。それで正解だ。私としてはなるべく人を殺さないように済ませたかったんだが………………あいつ等は教頭の左腕を一瞬で斬り取った後も戦意喪失しなかったからな。どれだけ自分達の力を過信してたんだ?」


すると仁道は寝ている二人の教師の方を見るようにと私を誘導して、そのまま話し始めた。ちなみに、この二人の教師は三波や仁道の様に無理矢理連れてこられたことにうんざりしてふて寝した所の寝落ちだが、この二人は過労で倒れている様な眠り方で横になっているのだった。

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