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勇者と愚かな教師達-5

「………………………とりあえず、死亡が確認された教師は以下の通り…………と。この辺は織村やクラリス辺りから学園長に報告してくれるだろうよ……………。まぁ、これで生存者がいるかどうかは分からないけどさ……………。」


私は殺戮ショーの後片付けをする前に、チャットで死亡した教師の名前を報告していた。…………………いや、そうしておかないと生存者の有無が分からないしね……………。まぁ、あんな目に遭えば余程の馬鹿で無い限りは戦意喪失しているだろう。


………………………まぁ、逃げた奴は同僚達が熊や狼に喰われるのを想像しながら逃げたんだろうなぁ……………と思う。実際に見ていたら逃げ遅れているだろうしね……………。その後で死んでいたら行方不明で連絡取れずたいう事になるだろうけど。


「……………………にしても、教頭の体が動いたのはなぜだったのかはなんとなく理解できたな……………。美華の転職に失敗したというのはこの事だったのか……………。まぁ、そんなシステムじゃなきゃこの世界にゾンビとか出てくるわけ無いしね………。」


この教頭という人間は美華よりも不名誉な称号が多かったが、一つだけ有能な様な称号があった。『返り咲きを狙う者』という、実家の社長職を狙っている事を表した称号であり、『死亡後にゾンビなどのモンスターに転職できる確率が2倍になる』という感じだった。


その称号の効果から、教頭は死んでしまった後、確かに『ゾンビスライム』というモンスターに生まれ変わった…………というか、転職した。しかし、その直後に熊に潰されているので強くなって戻って来たわけでは無かったのだろう。


「おっ、返信早いな…………………。え~っと、生存者にあたる人物は5人だけ………………。その内の一人にチャットで連絡したらもう二度と魔王退治には行きたくない!!勇者もいなくなったし雲隠れする!!……………まぁ、これで一応は契約完了になるのかなぁ……………?」


そう思いながら私は彼等の乗ってきた馬車を見る。この馬車はモンスターに認識されなかったのか、私の『殺戮魔法』の『獣達の回旋曲』の範囲に入らなかったのか、無傷ですんでいた。……………仮にも勇者御一行様という事で上質な馬車を貰っていたと推測できる。そうでなければ夜襲仕掛けられてそく全滅だしね……。


………まぁ、中にいる生存者が闘おうと反抗してきても、惨状を見れば戦意喪失位は出来るだろうと思い、その中に乗り込んでみた。すると最初に目についたのは、生存した四人がぐっすりと眠っている所であったのだった。

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