勇者と愚かな教師達-3
まず、私の使った『獣達の回旋曲』は言うだけならば非常にシンプルな物だ。簡単に言えば、獣を呼び寄せて相手を喰らわせ、捕食対象が私になった時点で大量の凶器によって獣も絶命するという物だ。
まぁ、食べられ方のグロさはとてもじゃないが気持ちの良い物では無かったと思う。まぁ、最近の子供というのは鬱アニメやパニックホラー、殺し屋などが主人公のアニメなどにより耐性はあるだろうけどね…………………。
まず、最初に喰われたの最後尾にいた教師だった。彼女は少々ふくよかな体をしていた為に熊達にとって良い標的になっていたのだろう……………私に突撃している時には魔法の詠唱をしていたのだが、その声が熊に頭をがぶりとされる事により途絶えた。
あの熊ってやっぱり強いんだなぁ……………と、一匹の熊が美味そうに彼女の頭をピチャピチャと音を立てて喰っていたのは後方にいた教師達には恐怖でしかなかっただろう。実際に何人かはその場で剣を落としてから腰を抜かしていたしね。
ちなみに、最初に喰われた彼女の頭はからはラーメンの麺の様にズルズルと脳みそが吸われていった。………………まぁ、一瞬に近い感じだったからなぁ……………。最初に頭を上からガブッとやってるから当然脳みその量は少なくなっていると誰もが思うだろうしね。
ちなみにこの熊達には異世界らしい能力のある唾液を持っていた。なんでも骨を柔らかくする物らしく、骨が口から吐き出される事も、バリバリと骨を砕く音がする事も無かった。…………………まぁ、骨が溶けた事を証明する白いデロデロとした液体があるのも事実だけどね………。
また、熊が彼女の頭に夢中になっている間に、彼女の両足に喰らいついていた狼も、人体のグロさという物を思う存分発揮していた。狼に2匹は熊の唾液の様な特性は持っていなかったらしく、ただひたすらに肉を引きちぎりながらその肉を喰らっていた。
まるでゴムのように伸びたその肉は、ビッと伸縮性の限界に達した所、それなりの血をドビュッと出させた後、抉れた肉体の気持ち悪さを表していた。あぁ、このまま放置していたら化膿してさらにグロい事になるだろうなぁ………とも思いながら私はそれを見ていた。
肉が骨に僅かに付着しているくらいの量になった時、熊が動いた。これは偶然なのだろうが、足下にいた狼は彼女の胴体を持った熊によって踏みつぶされていった。そして、熊は狼を殺した事を気にせずに彼女の内臓を次々と喰らい始めた。
大腸や小腸は脳みそと同じく麺をすするようにして食べ、心臓や肝臓は噛み切りにくいのか何回も咀嚼しながら食べていた。胃の方は噛み切りやすいが味が良いのか食感が良いのか………まるでガムを食べるように噛んでいた。
肺や腎臓は不味そうなのか食べることは無かったが、彼女の体で残ったのはその二つの臓器と下半身の骨だけだった。…………………彼女の捕食のされ方はある意味テンプレの様に感じるが、ここから教師達の阿鼻叫喚が始まるのだった。