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剣城の夢の中の話part1-1

暫く番外編です。番外編は夢の中という感じでやりますが、あくまで作中の毎夜やるわけではありません。最低3話、長くても5話で番外編は区切っていこうと思います。


今回はもしも転生が起こらずに帝高校で暮らしていたらという物です。

「……………………………疲れたな………まぁ、収穫はあったわけだから良いとして……………。って、ランタンよ、せめて布団は掛けて寝て貰えないかなぁ…………腹壊しても知らないよ………」


私が部屋に戻ると、ランタンは私を待っていたかのような状態で眠っていた。どうやら私が帰ってくるまで待とうとしたのだろうけれども、私が商人夫婦にアドバイスし始めた頃には静かになっていたのもあって眠ってしまったらしい。


「……………まぁ、今日は色々あったからね………………じゃ、私も寝ようかな…………。まぁ今回は面倒だしブレザーとズボンだけ脱いで寝るかな……………。水浴びは明日で良いだろうし。」


そう言いながら私も布団の中に入って眠るのだった。………………ただ、この時には思いもしなかった。悪夢では無いがあの様な…………パラレルワールドを見ているような夢を見るなんてね…………。



「………………………お前が、黒華鉄 剣城か……………。生徒会長の織村が呼んでいる。ついてきてくれないか?」

「………………今、『グラボー』やっていたんだが……………。まぁ、どうせ拒否したら面倒な事になりそうだからついて行ってやるが………なんで男なのにメイド服を着ているんだ?」


完全に夢の中である事を証明するかのような学校の教室内で起こっており、私は黒木に呼ばれて生徒会室に行くという場面だった。………………ちなみに、それ以外の人間の顔はふわふわとしている。恐らく私がまともに顔を覚えていないからだろう。


「俺がメイド服を着ているのは蔵鮫の専属メイドであるからだ。……………………本当は執事のはずだったんだが、色々あってメイドにされたという訳だ。」

「変な人生を送ってるなぁ…………お前も」

「少なくとも黒華鉄よりはマシだと思うがな………………。下手すれば美華の取り巻き全員に恨まれてるんじゃないか?なんで追い出された後にノコノコ帰ってきて道具になる為に戻って来なかったのかってな。」


どうやらパラレルワールドなので美華も一応は生存しているらしい。もっとも、この話の流れでは狼に貪られた最期と同じような目にあっているのだろう。そう思っていると夢の中の私が口を開いていた。


「あれは糞親父達の自業自得だろ。優秀な使用人が一斉に使用人育成学校の講師やら職員やらに転職した挙げ句、新たに雇った優秀な使用人達に会社を乗っ取られるという事の原因を作ったのは糞親父と糞女なんだからな。」


…………………………恐らく、現実世界でもこんな風に美華家が優秀な使用人に企業や家を合法的に乗っ取られるという図が出来そうだな…………と感じる私なのであった。いや、まだ夢の中なんだけどね………。

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