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葉っぱの館-5

「まず最初に、売る相手のタイプを変える…………というのはどうだろうか?この化粧品はかなり質が良い物なんだろう?」


そう言いながら私は夫側が出してきた化粧品や香水を『鑑定』する。すると、殆どの商品の価値が10万Gほどであり、この価値の殆どが彼の技術で積み上げられた物であるという事も……………だ。


「そうだな……………俺もなかなかの出来だとは思うんだが…………この顔だと女性はすぐに逃げてしまうんだよ……………。一応男にならば驚かれねぇし、逃げられたりはしないんだがな……………。」

「そうなのよね………………。かと言って私の『解析』を使っても私が化粧品は専門外なのとこの化粧品がレベルが高すぎて自然な声のままで説明できないのよね……………。」


その意見にうんうんと頷く夫……………と、どちらも自分が専門外であり、尚且つ高品質な物である為にスキルを使った説明が出来ず、紙に書かれた文章を棒読みする………………という事になってしまうらしい。まぁ、棒読みで商品説明されても買おうと思えないのは分かるけどね……………。


「簡単に言えば、購入層を変えてしまうのが良いだろうな。例えばその化粧品を女性向けでは無く男性用にしたりだとか……………それか女性にプレゼントをしようとしている男性に勧めてみて購入して貰うとかな………………。」

「……………そういえば俺の弟のスティーブはそんな風に女に貢いでいたな………………。バラの花や、『錬金術』の為の素材、質の良い羽ペン………………最終的には家を貢いでからその彼女に振られていたな…………まぁ、家自体はスティーブが取ってきた素材だけで作ったから何の問題も無いか……………。しかし、その中には確かに化粧品や香水もあった気がするぞ。」


正直スティーブの恋話の方が気になるのだが、彼は納得していたので些細な問題という事になるだろう。……………いや、まぁ、スティーブが不憫なのは十分分かったのだけど。


「つまり、これからは男向けの化粧品も作る訳か……………ならば傷薬などの効力もある物もあれば良いか。最近は顔に傷がある勇敢な男では無いものもモテている事もあるしなぁ……………。」

「………………予想外の返しが来たけど別に良いか…………。とりあえずその方向性でやってみる価値はあるだろうさ。後は女性のモニターが欲しいけどな………………。」


そう言いながら私は失礼ながらも二人の年齢を聞いた。……………………すると、二人は驚くことに55歳と、見た目年齢20~30という若さなのでこれでモニターもいるじゃん!!と化粧品の効力についての説明がいらないという結果になったなぁと思うのだった。

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