葉っぱの館-1
葉っぱの館
・価値 2000G
・全て枯れない葉っぱが積み重なって出来たという家。長屋風の作りとなっており、火を使わなければ一生暮らすことができる。数十年前にこの館が発見されてから内装を整えられた。しかし、中にある家具には『盗難防止のまじない』が掛けられているために持ち出すことは出来ない。また、素材の葉っぱは獣が嫌う人間には分からない匂いを出している為、セーフティーエリアとも呼べる。
何の気も無しに『鑑定』してみると、価値は低いがかなり優秀な館だった。………………ただ、この『鑑定』って廃屋でも詳細を知ることが出来るのでは?と思えるくらいに何にでも対応しているなぁ……………と思える。まぁ、頻繁には使ってないのだけど………。
「……………………まぁ、布団があるのは助かるかな…………。葉っぱの上や土の上では流石に眠れないだろうし。」
「なぜか布団は二つありますからね…………。でもこの枕は何なんでしょう?表にはyesと、裏にはnoという柄がついています。」
……………………なんでこんな所にyes,no枕があるんだ?と思いながら私はランタンにnoの方を上にしなさいと伝えておいた。少なくとも私はレズビアンでは無いから襲うことは無いのだけど、ランタンがyesを上にしているとなんだか変な気分になるからだ。……………最初に男扱いされたこともあるしね……………。
ただ、このyes,no枕は『鑑定』してみると無駄にdpの高い羽毛が使われており、感触はとても良い物となっていた。…………まぁ、私の場合には頭が深く沈み込んでしまい、逆に眠ることが出来そうに無い………という感じだったけどね………。
yes,no枕
・価値 2500万G
・グリフィオンという鳥の胸から取れる羽毛を使い作られた寝心地の良い枕。グリフィオンの羽毛は微弱な『浮遊魔法』が常に流れている為、dpは480程となっている。本来ならば『グリフィオンの枕』という価値8億G程の枕となる筈が、新人職人の悪ふざけにより、魔力を低下させる布を使いつつ、ふざけた刺繍を施した結果、価値がかなり落ちてしまった。刺繍の意味は夜の生活の承諾と拒否を表しているという事らしい。
…………………………無駄にハイスペックだな……………と思いながらも私はnoの面のままで行くことにした。…………………ただ、よし寝ようとした瞬間に隣の部屋で商人夫婦らしき方の夫婦喧嘩、もう一方では相部屋になったパーティー二つのいざこざである。
……………………ヘッドフォンとか持っていないんだけど………と、私はさらにうるさくなる喧嘩による怒声と罵声によって別の意味で疲れてしまうのだった。…………………ネトゲしている時には隣の声なんて全く気にならなかったのになぁ…………と思いながら。