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ドクターK少女 努力。親。思い。  作者: レザレナ
第四話 決戦、アメリカ代表
43/55

第四話 第九部 バット投げ

みちる「(なんだろう…この雰囲気、何か投げられたら確実に持っていかれそうな雰囲気…。何かありそう。)」

 私はベンチのフェンスに体を乗り出すように衣世の様子を伺った。何か狙っている。そう思えるのは確実だ。しかし何を待っているのだろうか。コースか変化球?それとも…別のものだろうか。

ジャスミン「(面倒くさいね。これで!)」

 シューーーギィン!

 ファールボール!

 またファーボール相手投手がどんどん冷静さを失っていく。これを待っていたのだろうか。しかしキャッチャーがなだめようとしている。そして投手は深呼吸をする。ああ、これを待っていたのだったらまたカットをするのだろうか。

衣世「(そろそろね…さあ来い来い!)」

 ジャスミンがウインドミル投法で集中して投げた。

 ググググッ

衣世「きたああ!!!」

 突然衣世が大きく声をあげて振りに入った。まさか…これを待っていたのか? チェンジアップ!

 ギィイイイイン!!!

挿絵(By みてみん)

衣世「ういーー。」

 カンペキな当たりだ。衣世はバットを捨てるように一塁ベースへと向かって歩き始めた。もうこれは見事としか言い様のないスイングだった。まさかあんなところまで飛ばしてくなんて…。

 ポーン

みちる「す、すごい。」

 衣世は入ったと同時にドヤ顔に変わってベースを回り始めた。これでとにかく二点が入る。

ジャスミン「ハーッハハハ!!」

 突然相手のジャスミン投手が上を向いて大きく高笑いした。そして笑い終わると本塁ベースを踏んだ衣世を見た。その顔は笑っていてめちゃくちゃ楽しんでいるかのようだった。この余裕な笑みはいったい何なのだろうか。

 次にセンターの亜美がバッターボックスに入る。しかし何か変わったかのようなジャスミンは笑い顔で投げ始める。

 シューー バシーン!

 ストライクワン!

湯子「は、速い!」

 プロ顔負けの投球だった。このホームランに何か目覚めてしまった、覚醒したかのように投球が変わっていた。これが本当の投球なのだろうか。


今回はぐう畜カレラさんに描いていただきました!ありがとうございます!

ぐう畜カレラさんのpixivページ

http://www.pixiv.net/member.php?id=5110143

ぐう畜カレラさんのツイッター

https://twitter.com/guutikutoyokawa

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