第四話 第七部 警戒されるみちる
シューーーバシン!
ストライクバッターアウト!
湯子「ふぅ…。」
二回も三者凡退でこちらの守りが終わった。そして先頭バッターはみちるからの出番だ。みちるはバットを握って自分のスイングを確かめるようにスイングした。
衣世「二人で点とりにいこう。」
みちる「衣世、あんた一人で打点稼ぎたいだけでしょ?」
衣世「ばれた? えへへ。でもここで点とってやれば相手のリズムも崩せると思うよ。」
みちる「それはわかっている。狙うはストレート。狙い球絞って振っていくしかないわね。いってくる!」
みちるが自信を持ったままバッターボックスに入った。その高い身長にはさすがに向こうも驚いていたみたいだ。
ジャスミン「ワオ!」
やっぱりあの投手も驚いている。でも相当楽しんでいるだろう。ここは力で持っていきたいところ。
シューーー バシン!
ボールワン!
シューーー バシン!
ボールツー!
みちる「(警戒されているのかな。だとしたらストライクを取りに来たところを狙えば。)」
シューーー バシン!
ストライクワン!
みちる「(妙に厳しいところだなぁ。ここまで全部低めだし。)」
みちるに大して徹底的な低め攻めをしていた。ここまで攻められているとちょっと難しいかもしれない。どうやって打っていくかも難しいかもしれない。
ググググッ バシン!
ボールスリー!
衣世「見えているよ! 甘い球は振っていこう!」
みちる「(そのつもりよ。)」
ググググッ ブン バシン
ストライクツー!
みちる「(あれ? なんだか変な球だった。)」
衣世「落ち着いて! 次打てるよ!」
なんだか相手の投手が不適な笑みを浮かべている。まさか…ここで一気に高めを投げるのだろうか。そんな気がする。気をつけてね…!
シュゴオオオ
みちる「(これしかない…振る!)」
ギィイイイイン!!!




