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ドクターK少女 努力。親。思い。  作者: レザレナ
第三話 ソフトボール世界大会、初戦は韓国。
32/55

第三話 第九部 衣世のバッティングと走り

 バシーン! ストライクバッターアウト!

湯子「よし…。」

 湯子は三番バッターまで三振にとってマウンドを降りていった。一回に二奪三振、すごい投球だ。私はびっくりしたままベンチへと戻っていった。

由紀「すごいね湯子。」

湯子「私自信もびっくりよ。というか巴美羽、どうしてそんな所を見つけたの?」

巴美羽「何日間か練習している所を見ていれば分かるよ。簡単じゃない。それにすぐに直せる所しか言ってないからまだ直せる所はあるよ。」

湯子「え!? 教えて!」

巴美羽「ばーか。自分で考えてみなよ。というかめんどくさい。」

 そういって巴美羽は飲み物に手を付けた。なんというか自分勝手な人だなぁ。

衣世「私の出番か。いってくるぜ!」

 バシバシ

みちる「痛いよ痛いよ!」

 衣世はみちるの頭をペチペチと叩いてバッターボックスへと向かっていった。なんというか、これはいじめではないだろうか。もう…何やっているんだろうか。

衣世「お願いしまーっす。」

 衣世はバッターボックスに入った。ゆったりとしたフォームで構えるとバットを少しだけゆらゆらと揺らしていた。本番でもこのフォームは変わらない。打ちそうな雰囲気は全く出さない。だけどひとたび振れば…簡単に持っていく。

 シューーーー ブン バシーン!

 ストライクワン!

衣世「(もうちょい位置変えてみるか…こうかな。)」

 衣世はタイミングか位置を確認するかのように素振りをしていた。なんだかこの打席は簡単に打ってしまいそうな感じがする。直感だろうか。

 シューーー

衣世「(こうやって!)」

 ギィイイン!

巴美羽「うわお。」

 打球はライト線上へと転がっていく打球になっていった。これなら長打が狙えそうだ。

衣世「セカンドまでかな。」

 しかし意外にも足が遅い。全力で走っていない…いや、あの走り方。もしかして全力で走れないのだろうか。何かあるはず…。でも結果的に二塁打になっていた。

みちる「ナイスバッティング!」

衣世「どんなもんよ!」

 みちる、本当に仲が良いのか悪いのか…。

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