第二話 第六部 器用な寝起き
由紀「ん…おはよ。」
夕菜「おはよう。早いのね。」
由紀「夕菜こそ早いね。」
夕菜「私も今起きたばかりよ。」
私と夕菜は起きるとすぐに洗面所に移動して歯磨きをしていた。衣世と巴美羽がすぐに寝てくれたおかげで私たちもぐっすり寝ることができた。
みちる「くぅん…。」
みちるが起きてきた。だけど何か犬みたいなしゃべり方でいる。目がしっかりと開かないまま洗面所までやってくる。そして顔を洗った。
みちる「フルッ…ふぅ。」
由紀「行動まで犬みたいね。」
みちる「そうですか?」
冷たい水を顔に浴びたみちるは目をぱっちりと開けた。そして自分の布団に戻っていく。何か忘れ物でもしたのだろうか。
ボリボリ
由紀「あ。」
もしかしてこの音って…。私はゆっくりとみちるの方を向く。やっぱり、ポッキーをバリボリと食べていた。なんでダレも見てないところでお菓子を食べるのだろうか。
みちる「よし!」
夕菜「よしじゃないでしょ?」
みちる「ひゃうっ!? び、びっくりした。」
みちるは驚いてビクッとしていた。なんでこんな所まで似ているのだろうか。
みちる「すみません。歯磨いてきます。」
みちるが歯を磨きに行ったと同時に次は湯子と衣世が起きた。湯子はすっきりとした目覚め。それとは対照的に衣世はいかにも二度寝してしまいそうな顔で起きた。
湯子「おはよう。」
衣世「おはー。おやすみ。」
夕菜「こら、寝ないの!!」
その大きな声に反応して巴美羽も起き上がった。しかし目は瞑ったまま。そして立ち上がると、目を細めながら洗面所へと移動していく。もしかして寝ながら洗面所まで向かっているのか? なんて器用なんだろうか。




