第二話 第三部 遊びと真剣
衣世「何やりますか!? あ、この音ゲーとか面白そうじゃないですか?」
巴美羽「反射神経で勝負ってことね。もちろんいいわよ。」
チャリン
夕菜「二人とも、私たち素振り行くけど、どうする?」
衣世「あー、じゃあ終わったらいくよ。」
夕菜「一応先輩だよ、私。まあ分かったわ。」
夕菜がため息をつきながら私のところに戻ってきた。
夕菜「後で行くらしいよ。だから先にやってましょう。」
由紀「わかった。」
みちる「やった! 素振り素振り!」
私は夕菜とみちるで素振りをしに行った。なんでこんな所まで来てゲームをやるのだろうか。それがモチベーションの保ち方、飽きないようにするための工夫なのだろうか。
この曲ね! はっじまっるよー!
衣世「知らない曲ですよ。」
巴美羽「一番難しい曲で勝負するって言ったのはあなたでしょ? 始まるわよ。」
衣世「えっ!? よっ! はっ! おお、これ面白いっ!」
巴美羽「何よこれ。簡単すぎじゃない?」
ブン! ブン!
夕菜「いいスイングだよね。さすが打率九割なだけあるわ。」
由紀「そんなことないですよ。ノーパワーですし。それよりはあの子、いいスイングしてるでしょ?」
ブシィ!!
みちる「いや、そんなことないですよ!」
夕菜「ちょっとバラバラだけどすごいスイングね。こんな体に恵まれて良いスイングが出来る人なんてなかなかいないわよ。」
みちるはテレながら素振りを続けていた。本当に素晴らしいスイングだ。




