第二話 第一部 部屋には六人。
衣世「みちる! とりゃ!」
みちる「きゃっ! やめてよもう!!」
夕菜「こら、暴れまわらないの!」
私がいる宿舎の部屋には六人の仲間たちが一緒にいた。あの衣世とみちる、夕菜も一緒の部屋だ。そして何よりも…。
巴美羽「あっはっは! これ最高!!」
横になりながら食べ物を食べてテレビを見ている。巴美羽、家の過ごし方が丸見えだよ…。
湯子「お疲れ様。今日も暑かったわよね。」
由紀「あ、湯子。」
湯子が缶ジュースを二つ持って私の隣に座った。そして一つを私の方へと渡してきた。
湯子「飲んでいいよ。」
由紀「いいの? ありがとう。」
私は湯子からジュースをもらった。キンキンに冷えて外側には水滴がくっついている。私はプシュッとジュースを空けて口に含んだ。そして四人の様子を見ていた。
湯子「もう両親の方は大丈夫みたいだね。」
由紀「今はずっと考えているよ…。でも天国でお父さんとお母さんが気合入れなさいと言っているみたいで…。だから集中してソフトボールすることができたの。」
湯子「なるほどね。優勝をプレゼントしてあげないとね。」
由紀「それが一番だね…。うん、ありがとう。」
衣世「なあ、枕投げしようぜ。」
みちる「だって危ないじゃん!」
あの二人は仲が良いのか悪いのか…。でも不思議と楽しそうにやっている。巴美羽だけを除いて。
湯子「私…もっと気合入れていかないとエースになれないかな…。」
由紀「大丈夫だよ、全国代表に選ばれるぐらいだもの。自信持って!」
夕菜「良い球だったわよ。ただこの前はあせっていたからもう少し落ち着いていこう。そうすればよいピッチングが出来るから。」
湯子「ありがとう。」
そんな話をしながら私たちは楽しんでいた。少し時間がたってくると…。
巴美羽「湯子、あなたがいけないところはもう一つあるわよ。」
巴美羽がやってきた。しかしアドバイスに関することだった。巴美羽がこんなこと…?




