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氷彫刻と千里眼

 『七海、君は妹が欲しいのかい?』

 稀子の冷たい視線が痛すぎる。

 結局帰ってからも悩み続け、知恵を絞り続けたのだけれど、いかんせんダメなものはダメだった。

「そういう訳じゃないけど・・・・・・」

 ふん、と稀子が鼻を鳴らす。

細い腕を組んで、片眼鏡の向こうから絶対零度の視線を投げかける稀子。こういう時、稀子は非常に怒っていらっしゃる。

『で、どうするんだ』

 僕は答えられない。約束してしまった以上、無碍むげにするわけにもいかないけど。

「僕は魔法使いじゃないからなあ」

 僕は一介の道化師ピエロだ。魔術は専門外。

『また明日、考えてみようか。こちらでも方法を探す』

「協力してくれるの?」

 まあ、それを狙ったんだけど。

 ガバッと顔を上げると、氷の彫刻みたいに怜悧な美貌と目があった。

『それを狙ったんだろうが』

 稀子にはお見通しだった。


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