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投擲士と探検技工士は洞窟を潜る  作者: 左高例
第三章『続く物語』
35/41

第6話『食料格差/セルフバーニング事情』




 パン、投石用石ころ、骨、未鑑定の瓶入り液体(水だった)、錆びたナイフ、骨、骨、骨。あと荷物の残骸。

 初心者の洞窟に入って大体一日の日程で見つけたアイテムがそんな感じだった。

 アイテムっていうより、残留品?

 実際のところ、ダンジョンてのは奥に行くに連れて魔物の強さも上がっていくと思っていたのだが、このダンジョンの場合は初っ端からジゴボルトに会ったように入り口近くでも出て来るようで、このへんでも死ぬ奴らは結構いたようだ。

 

 休憩地点から歩き続けて、少しばかり大きな空間にたどり着いた俺たちはそこで一晩過ごすことにした。

 ここもキャンプ跡が残っているあたり、魔物の入ってこないテリトリーなのだろう。

 少なくとも作りは初心者向けのダンジョンなのだから多少はこういうのが多いのかもしれない。


 "休憩地点ならば小屋を建てずとも問題は無いが……後の冒険者の為に改装でもしておこうか。つらいだけがダンジョン探索ではないからな"

「どうするんです?」

 "竈と食卓を作っておこう。それと個室のトイレに寝台も。魔物は来ずとも、虫などは出るかもしれないから寝場所は高い方がいい"

「あっセンセイ。どうせならベッドもこう、個室っぽくした方がいいんじゃねえの? いや深い意味は無いけど二組ぐらい冒険者が同時に泊まるってこともあってそういう場合の配慮的なさ? いや深い意味はないけど」

 "? 別に構わないが……"


 さり気ない提案のフリをして自分の要求を通す俺。

 よっしゃ。

 これで今夜は個室で寝れる。

 つまり俺のストレス解消が誰にはばかることなく出来るって寸法よ!

 いやね、最近本当にストレス社会だから俺。

 ベッドが隣なのにセンセイとエリザが寝てるのを確認して夜中にストレス発散しようか悩むぐらいだから。思春期のガキじゃないんだからそんなバレバレなことはしないが。

 二人の技工士はポンポンと家具を生み出して配置していく。材料は主にダンジョンの壁で石だが、大理石のようにつるつるとしていた。

 センセイが便所を施工しているのを見学してみる。基本的にボットン便所なんだが、何やら工事をしているらしい。


 "トイレの下の空間を広く取り、無菌の砂を深く敷き詰め、途中で倒したスライムの素材を撒いておくと発生したスライムが排泄物を浄化してくれる。砂の柔らかさでスライムは飛び上がれないので排水口を登ってくることもない"

「ほー。しかしナチュラルに地下を掘ったり無菌の砂を用意したりしないとできねえ工事だな……」

 "砂漠の国などではよく使われているがな"


 便所から出てみるとエリザが寝床付き個室を組み立て終えていた。 

 天井の無い箱型の小さな部屋が十ばかり左右の壁際に並んでいる。壁に囲まれ、扉付きだ。俺はドアノブを握りながらエリザに注文を入れる。


「おーいエリザ。ドアに鍵も付けてみてくれ」

「えー必要ですか?」

「ばっかおめえ、後々来る冒険者がプライベートを大事にするかもしれねえだろ。それに鍵付きの道具を作る練習にもなる」

「わかりましたー」


 よし。これで夜中に鍵を掛けて安全にストレスをシュッシュと抜き出せるぜ。今晩が楽しみだ。

 鼻歌混じりに俺は早速部屋の一つを占拠するように、荷物を中に入れた。

 おかずは用意してある。ヴァニシュドの街で購入してきた季刊誌[割烹着オブデマンド]と、ウォッカだ。酒を呑んでボルテージを上げること、これ大事。血行も良くなるし、酒臭さでストレスの臭いも薄まる。

 

 "ではそろそろ夕食にするか? 時間は……六時半ぐらいだからまだ早いが"


 ダンジョンの中は空が見えないので時間の流れがわかりにくい。センセイはついでにこのキャンプに大きな置き時計を設置していたのでそれでわかるようになっている。

 六時半か……まだそれほど腹は減っていないな。

 俺はぽんと手を打って、皆をジェスチャーで呼び集めた。


「メシを作るのはちょっと待っておこう。あの新人共がやってくるまで──」





 *******





 俺らの遅れること一時間半、例の四人組がキャンプに到着したのを俺は覗き見て確認した。

 どことなくくたびれた様子だ。俺らがスルーした魔物の何匹かは、後ろのこいつらがうっかり起こしたり気づかれたりして戦闘に突入したのだろう。

 幾らでも補給できるセンセイやエリザと違って、雑魚戦で道具士の持ち込みアイテムばっかり使ってもられない。どうにかこうにか白兵戦で仕留めて来たのだろうが、慣れてない奴らが一日に何度も戦闘をすれば幾ら相手が野犬レベルの強さとはいえ疲れも出る。


「ここはー?」

「どうやら休憩所のようだよ……妙に設備が整っているけど。時計まである……」

「もう八時じゃん。ちょうど良いから今日は休もうぜー」

「はいはい。ハッチは竈に火を付けて。ハッカとヨーコさんはちょっとこの部屋見回ってきて」


 テキパキと道具士のガキが指示を出している。このパーティはそれぞれ分担して荷物を持っているが、重さは道具士>細工師>吟遊詩人>軽業師といったところか。各々が荷物を竈の周りにある椅子に置いて行動を始めた。

 キャンプ用の焚き火が合ったところに作った竈には誰が置いたのか元から[再燃ユーカリ]って木の薪があった。こいつは着火しやすく、おまけに軽く風を吹き付けるだけで簡単に火が消える上に、特殊な油が大量に染み込んでいて延々と燃え尽きず何度でも使える変わった薪だ。

 着火剤を薪の下に置いて火を付けるだけで、ぱちぱちと火が熾された。


 その間に道具士は降ろしたクソでけー荷物から薄い金属鍋を取り出す。傭兵なんかでもよく使われている、粘性の高い金属で作られているやつで多少歪もうが凹もうが使えるアウトドア品である。

 そこに、山盛りに背負っていた荷物の最も背中にくっつく場所に設置されている一番重い荷物、水の入った樹脂タンクから水を鍋に移している。


「先生のより容量は小さいけど、あれ重そうです……」


 小声でエリザの感想が漏れた。

 水は持ち歩くに重く、だが必要なものだ。

 ざっと一人一日2リットル水が必要だとして、持ち込む量はあの四人だと一日8リットル。往復一週間と考えれば56リットル=キログラムの重さの水を持たないといけない。

 他の三人も荷物袋に水筒は付いているみたいだから、それぞれ2リットルずつ分担しているとしてもあの道具士のガキは水だけで50キロは運んでいるってわけだ。ヒュウ。

 とはいえ、道具士ってのは言わば荷馬車を使わない旅商人みたいなものだ。それには荷物持ちの慣れと感覚とか特注の背負っても肩が痛くならない作りの背嚢などがあり、シロートが持つよりは随分と重量物を楽に背負う。100キロぐらいは軽々と持ち運ぶというぜ。

 センセイの場合はスペランクラフトジャケットで持ち上げているので何の重みも感じないだろう。直径が人間ぐらいある丸い岩を押して動かしたりできるんだぜあれ。

 

 水を入れた鍋を竈に掛けて湯を沸かしながら、豆や刻んだドライソーセージを戻していく。ハッチが外からパクってきたらしきエビフライも放り込んで、チャモンに嫌そうな顔をされていた。まあ、エビフライはナマモノだからな。キャンプの早いうちに使っちまうに限るが。

 そうこうしていると、休憩所を探索し終えた二人が竈の方へ戻ってきていた。


「なんかねー、寝る部屋とかいっぱいあった。それにトイレも。怪しいのは特に無かったよ」

「あそこに並んでるの寝室か……そんなものがあるなんて、資料に載ってなかったけどなあ」

「いーじゃん便利そうで。おーい、ヨーコはなんでそんな柱の前で立ち止まってるんだ?」


 ハッチに呼ばれて歌えない人魚はウクレレを鳴らし返事をして、部屋の真ん中にある大きな柱から立ち去っていった。

 奴らの晩飯は、水で戻した具に干しオートミールを更に突っ込んで、油や調味料で味付けした雑炊風のもののようだ。 

 結構な量がある。鍋と同じ材質の器にそれぞれ盛って、木製のスプーンが配られた。


「チャモンー! ワイン飲もーぜ!」

「はいはい」


 注文を受けて全員のコップに容器から粉末を入れて、それをタンクの水で溶いてよく混ぜ合わせて配っている。

  

「なんですかあれ?」

 "粉末ワインだな。糖類、ぶどうエキス、色素、香料……そして僅かな急速復帰乾燥酵母が含まれている粉で、水に溶いて火の側で程々に温めれば十分もしないうちに度数は低いがアルコール飲料になる"

「駄菓子屋で売ってるジュースの粉があるだろ。あれのワイン味だと思え」

「ふへー。そんなのあるんですか」


 小声で言い合う。

 アルコール度数はほんの2~3%にしかならんけどな。乾燥保存されていた酵母はぬるい水で急速に復活して活動するんだが、凄い勢いで醸してくれるのはいいんだが寿命がマッハで尽きるんだとか。

 ちなみに味は……そうだな、ジュースの粉グレープ味で後味が酒っぽいみたいな。ガキの呑む味だ。傭兵団で夜に用意されていた酒がそれだった場合暴動が起きる。

 

「チャモン、お水の量大丈夫? 今日は結構呑んじゃったけど」

「うん。このダンジョンは七割ほど進んだところに水場があるらしいから心配はいらないよ。というか飲めば飲むほど僕が軽くなるから」


 ふーん。往復一週間のダンジョンで七割っていうと、三日目ぐらいの休憩地点か。だとすると水の持ち込みもそこまで量は必要無くなるわけだな。

 順調に行けばの話だが、ここのダンジョンはもう開拓し尽くして資料館には詳細なマップも置かれていたから計画も立てやすいだろう。 


「そんじゃ乾杯ー!」

「いえー!」

「~音符」

「あれ!? 今ヨーコさん変換されないで『おんぷ』って発音しなかった!?」

「ふるふる」

「首を振って否定してるけど口で擬音出してない!?」


 などと騒がしく、麦雑炊をもりもりと食べていく。

 割りとアレは腹に溜まる料理だ。熱くてどろどろしていて、豆の食感もある。消化もよくてカロリーは豆が大きいので、冒険中の食事にも適している。がつがつと食べてそれぞれが何杯かおかわりもした。

 無駄がないように鍋を綺麗に浚い、最後にティッシュで鍋と食器を綺麗に拭いて荷物に戻す。水洗いは水の無駄だからしないのが普通だ。拭いた紙は燃やしていた。

 程よく満腹感に溢れている新人共。ゆったりと粉ワインを呑みながら団欒している。


 そこをガツン!だ!


 俺が合図をすると、休憩所の中央にあったふっとい柱に偽装されていた幕が地面に落ちる。

 柱の中ではスゲー豪華な作りのテーブルにスゲー豪華な作りの椅子があり、正装した俺とセンセイ(ジャケット装備)が座っていた。

 スゲー豪華な燭台で食卓は照らされていて、SG(スゲー豪華の略)なテーブルクロスの白さがまばゆいばかりである。

 ずっとここに潜んでいたのだ。あいつらが入ってきて飯を喰うまで。

 俺は指を鳴らして、コック帽とシェフっぽい服を着たエリザに告げる。


「シェフ。今日のスペシャルディナーを用意してくれたまえ」

「ウイ!」


 エリザはびしりと返事をして、クラフトした料理をなんか鉄のおっぱいみたいな道具で皿を隠しているアレごと作り出してテーブルに置く。

 そう。俺らはわざわざ豪華な夕食をあいつらに見せつける為に隠れて我慢していたのだ。

 しかもあいつらが満腹になって、おこぼれも貰えないような状態のときに。空腹のときに見せたら襲ってきかねないからな。

 これが格差社会ってやつだ! 来世で頑張りな!


「スープ・ド・ポワソン~生クリームとコンソメでじっくりと煮込み~でございます」

「うむ。いい腕をしているなシェフ」

「私にはなんの関係もない話ですな!」

 "……"


 そして次の料理。


「舌平目のムニエル~生クリームとコンソメ風味~でございます」

「うむ。舌平目の、舌っぽい味が引き立っているぞシェフ」

「どうも私は高額の報酬に弱いですな!」

 "何が……?"


 ちなみにメニューはフランス料理。フランス料理ってのはその名の通り、フランって有名な料理人が発表し一つのジャンルにまで発展した料理だ。フランはチェーン店のフランチャイズ制度も作り出した料理界の偉人でもある。

 俺も実はまともなレストランで食ったこと無いけど。だって聞いた話だと何万エンとかするらしいし。俺ぐらいの層がメシ一食に掛ける金は500~1000エンの間だ。ケチって300エンぐらい。それが数万はキツイ。

 で、実際味もよくわからん。何かこう、濃いなってぐらい。油で。健康が気になる。

 フランス料理はコース系ってのは聞いていたが、続けて肉料理が出された。


「子羊肉のロースト~生クリームとコンソメ仕立て~でございます」

「うむ。なんかこう、肉にクリームって感じだな」

「思い出話はそれぐらいにして欲しいですな!」

 "さっきからどうして受け答えがどこぞのザ・シェフ風なんだエリザ……"


 センセイが謎のツッコミを入れている。

 とにかく、四人の新人共は目の前で繰り広げられるハイソなお食事に、自分らが腹に詰め込んだ餌のごとき雑炊を恨むようにして腹部を押さえながら口を半開きにしてヨダレを垂らしている。

 ボケが! せいぜい腹の中が膨らんだ麦で満たされてろ!

 

「シェフ。ワインを頼むよ」

「ウイ。赤と白がありますが」

「ミックスで」


 優雅に頼む。あいつらは手元のワインもどきに目を落としながら、


「あ、あいつめ……ミックスなんて豪華な物を頼みやがった!」

「そうかな……?」


 ふふふ。羨んでいる羨んでいる。まあミックスなんて呑んだことねえけど。


「ブリュニューニュ産の年代物です」

 "微妙に汚い響きの産地だ……しかも年代物ってなんだ……"

「それに生クリームとコンソメをカクテルして……どうぞ」

 "さっきから思ってたけど、フランス料理を何か勘違いしていないかエリザ!? これ全部同じ味付けだぞ!?"


 そうか? フランス料理ってこんな感じだろ。多分。

 まあとにかく出された生クリームコンソメ白赤ワインは不味かったので鼻をつまんで飲み込んだ。


「デザートの生クリームとコンソメを入れたパイに、上から生クリームとコンソメを塗って仕上げた[フレンチデザートナンバーワン]です」

 "ハイソっていうか名称で敗訴されそうなんだが……"


 デザートは凄い濃かった。まあ他に味の感想は……全体的に濃かったな。それぐらいだ。

 いやあしかし本格フランス料理をダンジョンで食うとはな。

 お陰で胃の辺りが凄いもったりとして気持ち悪いぐらいだぜ。あと一ヶ月は生クリームとコンソメを口にしたくない。

 センセイは何かぶつぶつと、


 "エリザは鶏唐揚げ定食を作らせても、鶏唐の味噌汁とか鶏唐炊き込みご飯とか鶏唐の漬物とかを添えるからなあ……こんな風にもなるか……"

  

 何か諦めたように呟いていた。

 ゲップをしながら爪楊枝で歯チッチしつつ、悔しそうな表情で見上げているハッチを見下してやる。

 その隣で何故か微妙そうな表情をしているチャモンが尋ねてきた。


「そ、それで何でそんなことを?」

「特に意味はない、単なる目の前で豪華な飯を食ってやろうという嫌がらせだが」

「馬鹿ですか!?」

「え!? これ意味なかったんですかアルトくん!?」

 "アルト……"


 呆れたような声を出して、センセイはとりあえず無駄に豪華に作った食卓何かを片付けるのであった。





 *******





 "進みながらこのダンジョンに出る魔物で、危険なものをおさらいしておこう"


 解説ボードを出してセンセイは休憩所の広間でそう話を始めた。

 今回は小屋なんかを作っていないし個人の部屋だと狭いので、外でこうした解説を行っているようだ。

 ついでに四人組もやや離れてセンセイの解説に耳を傾けている。


 "入り口近くでジゴボルトが発生していたところを見るに、何処で最上級モンスターと出くわすかわからない。その中で、特に注意が必要なのを挙げておく"


 センセイはボードにマジックアームで持ったペンで魔物の図を描いていく。 

 多色のペンを使ってバババとボードを叩くようにし、中心が煮詰めたコーヒーみたいな赤茶色をしている饅頭型が出来上がる。


 "最注意はこの[ヨウ化窒素スライム]だ。乾燥状態だと羽根がそっと表面を撫でただけで爆発するほど起爆力の高いスライムで、ダンジョンのように筒状に密閉されている空間だと非常に殺傷範囲が遠くまで届く。

 基本的にこの形態になると動かなくなるようだが、近くを別の魔物が通った際に起爆する可能性がある。遠くで爆発音が聞こえた際は爆圧が遅れて到達するかもしれないので物陰に身を隠すべきだ。また、発見した場合も私が処理を行う。放置するのも危険だからな"

「進化の袋小路すぎるな……」

「何のために生まれて何をして喜ぶんでしょうね、そのスライム」


 動いたら爆発するだけの生涯。生物として間違っている気がひしひしとする。

 スライムは多くの種類が存在して、恐らくは様々な進化形態があるのだろうがどういうわけかこのダンジョンではヨウ化窒素になるという。カオスエレメントによって生み出された周囲への過剰攻撃性の発露とかそんなのだろうか。


 "……君たちも見つけても絶対に手を出さないように。近づくと死ぬと思いなさい"

「あのう、こんなのどうやって対処するんですか?」

 

 チャモンが手を挙げて聞いてきたのでセンセイが事も無げに応える。


 "とりあえず周囲に噴霧して湿度を上げ起爆しにくくした後で、飛びかかられる前に壁で囲んで液体窒素を内部に注入し凍らせ、固まった本体を金属の耐圧ボンベの中に液体窒素ごと封印し分厚い鉛で固めて地面深くに埋める"

「普通できませんよそんな対処!?」

 "だから危険で厄介な魔物なのだ。討伐隊が全滅したのも分からないではない。更に致死性ではないが、毒性のガスも爆発すると発生する"

 

 攻撃しても攻撃されても大爆発の魔物。もうモンスターってより爆弾トラップだな。

 

 "次に危険だと思われるのが、ゴースト系の進化先[■■■■様]だな"

「何なんですか先生、それ。資料館の情報も中途半端でしたけど」

「確かに。何か爺さんとか婆さんとか住職とか……」


 こう、恐怖体験の記録でいざ襲われてるのに冷静に日記に「窓に! 窓に!」とか書き残してるみたいな臨場感はあったが。

 実態はさっぱりわからなかった。

 正直、ゴースト系の魔物ってあんまり戦ったことねえっていうか、傭兵がやる仕事じゃねえんだよな。司祭とかそこらが担当するし。物理無効みたいなのも多い。

 

 "これは恐らく上位種の[グレイト・レイス]のことだろう。ゴーストが肥大化して発生する魔物なのだが、幽霊という性質から地方地方によって微妙に呼び名が違うことが多い"

「グレイト・レイスですって! アルトくん知ってます?」

「おお、知ってる知ってる。東部の騎馬名産地であるウィレブン王国で毎年行われてる盛大なやつでな。掛け金は1レイスで十億とも二十億とも云われてて俺も何度か……」


 世界各国から、馬自慢の王侯貴族がレースに愛馬を持ち込むものだから熱が凄いんだよな。

 まあ、俺が馬券買ったのはダフ屋からだけど。会場への入場券だけで相当手に入りにくいから仕方ねえ。


 "それ[グレート・レース]だから。競馬の祭典の方だから"

「つまり……ここに出るのはお馬さんの幽霊ですか!?」

「気をつけろよエリザ。馬語でお経とか唱えれるか?」

「ひひーん!」


 やる気十分とばかりに嘶くエリザ。馬鹿だなあ。


 "……とにかく、このグレイト・レイスは幾つか厄介な能力を持っている。壁を突き抜けて追ってくる追跡はダンボールに隠れても攻撃される恐れがある。そして[邪視(イビルアイ)]と[死言(イビルワード)]が危険だ"

「なんだ? それ」

「あー、あたし知ってるー。くっ……封印していた邪視が疼くぜー!」

「チョベリバ~♪」

「今ヨーコさんチョベリバって言わなかった!?」


 外野が騒いでいる。それは邪気眼と死語だ。

 喋れない人魚は、どうやらウクレレの音を弄って単語のように鳴らしているらしい。無駄に器用というか、音を操る特殊技能か。

 

 "邪視は視線を合わせると精神を汚染してくる能力。心が弱いと一瞬で発狂する恐れがある……アルトは平気か"

「なにその信頼感」

 "ホモのサキュバスに散々ドレインされても割りと大丈夫だったし……精神抵抗値が高いんじゃないか"

「うわ。アルトくん。うわ。」

「引いてんじゃねーよエリザ! お前助けに行ってたんだろうが!」

「……」

「テメーはこっそり離れてんじゃねーよ! こちとら被害者だぞ!」


 黄昏れた顔で俺から目線を外しつつ下がった道具士のチャモンに小石を投げつけた。

 だがまあ、俺の精神力は中々のものだと自負してる。常人ならゾクフー出禁食らった時点で憤死しているのを、こうして着実に解決へと向かう強い意志。表彰されて然るべきだ。

 ……凄く使いたくはないが、メンタルがヤバい状態になった場合、サキュバスタードソードを自分にぶっ刺せば剣に溜まっている精力を吸収還元して無理やり復帰するという裏技も可能ではある。    


 "そして死言は近づいて囁いてくる言葉だと言われている"

「ど、どんなことを囁いてくるんですか?」

 "不明だが、言葉の意味を理解したら命を落とすらしい即死攻撃だ。目も合わせられない、逃げても追いかけてくる、そして背後に取り付いて死の言葉を囁く……という行動を取ってくる恐るべき敵だな"


 まさに悪霊って感じだな。おまけに物理攻撃無効だろ? うわすげえ面倒。住職呼んでこい。

 想像したのか、エリザは完全に涙目になってブルってる。ついでに細工師ハッチと軽業師ハッカの二人も。

 チャモンが眼鏡を正しながら、神妙に聞いた。


「そ、それでどうやって戦うんですか?」

 "倒すとなると高位司祭が必要なので、逃げる方がいいだろう。簡易的な結界を張るんだ"

「結界?」

 "盛り塩を二箇所以上すると、それを結ぶ線からは入ってこれないという性質があるらしい。だが、塩は徐々に黒くなり効果を無くす。そこで──"


 センセイはマテリアルを取り出して、ぽんと大きな樽をクラフトした。

 中には白い粒がたんまりと入っている。


 "ざっと一つあたり10kgぐらい盛り塩をすれば数日は閉じ込められるはず"

「量の問題なんだ!?」

 "塩の残量は大丈夫か? サービスするから持っていくといい"


 気前よく道具士に塩を分けてやるセンセイ。

 しかしあれだな……ホラーな幽霊に追い詰められて、最後の砦だとばかりに入り込んだ部屋にドサドサと塩10kgの山を作るとなると途端に絵面がギャグになるな。


「あれ? しかし何でまた悪霊に盛り塩なんだ? 盛り塩ってアレだろ。確かえらく昔、牛車を乗り回してる貴族の牛を止めようと家の前に側室が備えた吸引トラップみたいなやつだろ。悪霊退散と何か関係してるのか?」


 軽い気持ちで俺はそう聞いたのだが、センセイは目が光ったと思うといきなり早口で幽霊が如何にして塩に弱いかの理論を語りだした。しかも一時間ぐらいぶっ続けで。

 はっきり言って俺にはチャカポコチャカポコした言葉にしか聞こえない、化学やらなんやらの記号とかメッチャ出てきて脳が理解を拒みまくった。

 怖い話とかで、後々語ってるのにその時友人らと喋ったどうでもいい内容の会話とか、爺とかから聞いた悪霊の由来とかすげえ詳しく覚えてるやつとかあるけど、あれスゲえなって思うわ。まるで記憶に残らない。

 周りを見回すと俺以外もそうであるらしく、暫く皆は放心しているようだった。


 "──というわけだ。わかったかな? エリザも"

「ふえええ……ちゅ、ちゅまり……幽霊はじめじめした湿気を本体にしているから、塩で乾かすと弱いから塊が多いところには近づき難いってことですか?」

 "要約するとそうなる。砂糖や小麦粉ではエネルギーに変換されるからな"


 ……俺でもよくわからん理論を、エリザがわかりやすく纏めたのを見ると無性にアンニュイな気分になる。

 とりあえず戦闘力云々ではない、特殊に危険な魔物が出たらセンセイが対処するということで今日の講義は終わった。センセイ以外、みんな眠そうだ。

 俺らと向こうチームで左右に並ぶ個室に別れて、その日は休息となった。


 ……さて。

 

 まずは落ち着こう。下準備だ。具体的には、匂い消しからだ。

 個室の中は、入り口の扉から入るとすぐにベッドとその脇の机、そして小さな屑籠がある程度の部屋だ。一応、圧迫感は無い程度の広さはある。漫画喫茶の個室を二つ三つ並べたぐらいの大きさか。

 明日には回収するが布団も敷かれていて、脇の机には小さな俺のリュックが置かれていた。

 そこから煙草とウォッカを取り出す。普通の煙とヤニが出るタイプの煙草だ。女子供の前で吸ってたら顔をしかめられるあれ。それも個室なら吸える。

 マッチで火を付けて煙を吹かしながら、ウォッカのボトルを開けてカップに注ぎ、口に含んだ。


「ぶはぁ……」


 口の中と喉が焼けて胃袋に熱いのが染み渡るような感覚と共に、酒臭い息を吐き出す。

 煙草にはキツイ酒が合う。そしてその二つは、あまり人に好かれない臭いを部屋と俺の体にくっつけるが同時にストレスの臭いを消してくれるって寸法だ。

 

 ──よし、ストレス発散するか。


 準備のウォッカで体を温めつつ、俺はリュックから[割烹着オブデマンド]を取り出した。

 ごそごそとズボンをそこらに脱ぎ散らかしていちごパンツ一丁になる。布団で寝転がりながら、わくわくとしつつ趣味の参考書を開いた。あの二人とずっと一緒だとこういう学術書も読めないから困るぜ。


「ちっ……今回は半分ぐらいケモ割烹着特集か。ケモノと割烹着は合わねえだろ」


 俺の趣味外な内容が多くて舌打ちをする。

 そう言うとケモナーに「あいつはわかってない」とか言われるかもしれないが、考えても見ろ。

 割烹着は家事の着衣だ。もっと言えば、小料理店の女将の着衣だ。

 そこを毛皮でふわモコの獣人娘がやっているとしよう。

 どう考えても、掃除した後や料理に毛が入るだろ。

 ああほら! この雑誌の特集でも客が味噌汁に毛が入っているって言われて「違っ……私そんなつもりじゃ……!」って責められてる図が乗ってる!

 そりゃそうなるよ! まったく、仕方ねえな……だがこの涙目は中々だ。アンケート評価は期待を込めて☆5つにさせて貰う。


 煙草を大きく吸って煙を吐き、ウォッカを再び口にする。

 

 やはりアルコール度数の高いやつはいい。すぐに気分が良くなる。くくく、体中の血行がよくなって来たぜ……!

 そろそろ一発──



「アルトくーん! 寝るまで一緒にトランプしましょうよう」



 バシーン! 俺は体にダンボールを被せた。スイーツ。

 部屋に入ってきたエリザはきょとんとした顔で俺を見ている。くそっ! 自分で指示出しといて、部屋の鍵掛けるの忘れてた!


「どうしたんですかアルトくん、ダンボールをお布団代わりにして。橋の下で見かける人みたいですよ」

「うるせえな。と言うかお前の村でも橋の下でダンボール生活の人居るのか。村なのに」

「前の村長さんです」

「落ちぶれすぎだろ」


 言いながらもエリザはとことこと歩いてきて、俺のベッドに腰掛けた。

 おのれ! 今まさにシコろうとしてたとこなのに! 違う! シコじゃなくてストレス発散な!

 エリザはトランプを不器用に切りながら言ってきた。


「じゃあアルトくん、二人で何しましょうか。ババ抜き?」

「不毛過ぎるだろ。……じゃあインディアンポーカーな」

「インディアンですね! ひひーん!」

「なぜ馬」


 とりあえずさっさと決着が付くゲームを提案した。

 インディアンポーカーってのはカードの山からお互いに一枚引いて頭の上に掲げて、自分の数字は見えないが見えてる相手の数字より大きければ勝つというルールだ。勿論、インディアナさんって人が考案した。他に考え様もない名称だな。

 勝負に出るか降りるかの駆け引き、そして勝負が長引けばカードの山にあと何の数字が残っているか計算したりとかあるのだが、


「負けたらウォッカ一杯な」

「いいですよ! ふふん、アルトくんを酔い潰して、ええと……膝枕とかしてやります!」


 こうして勝負に追加ルールを設けることで、エリザをさっさと寝かせる算段があった。

 

「さあ勝負です! うぷぷ、アルトくん早く勝負しましょう! 降りたら駄目ですよ!」


 エリザは引いた2のカードを頭の上に掲げながら、ドヤ顔でそう言った。

 それからエリザが四敗、俺が二敗してエリザはダウン。

 脱力したこいつを二個隣の部屋まで運んで行く。ふう、アルコールで体が熱い。


「うえへへへ……」


 と、笑うエリザをベッドに寝かせると、うわ言のように俺に言う。


「アルトくうん……あちゅいです……」

「おーそうかそうか。水筒煙草置いとくからな。適当に吸え」

「胸のボタン緩めてくださぁい」

「はいはい」


 言いながらエリザの胸元を緩めてやる。

 すると、こう、白いモチみたいな胸の谷間が見えた。

 巨乳。

 こう、エリザは身長やら顔やらは女子中学生とかそんなあれだが、胸だけは巨乳なのだ。

 ボインちゃんなのだ。

 たゆん、と締め付けから開放された胸を見て俺はガクガクと挙動不審になりつつ後ずさった。


 いかん。

 こんなジャリのオパオパで興奮していたら、今後の旅は地獄だぞアルトリウス!


 ロリ巨乳なんてのはな、カレーカツ丼みたいな邪道なんだよ!

 自分にそう言い聞かせて、旅の前に揉んだトリエのオパを思い出しつつ目頭をつまんで部屋を出た。

 ええい、どくけしそう取ってきたら幾らか借金を減らしてやるから、正面から揉ませてくれねえかなあの女。

 エリザの部屋はちょっとの間だというのに、こうアルコールの熱でエリザの少女臭が蔓延していたようで外に出ると涼しく感じられる。

 ふと、竈の近くにまだ道具士のチャモンが座って道具のチェックをしている。

 ……そうだ、大事なアイテムを俺は忘れていた。

 

「おい、お前」

「なんですか?」

「道具の売買もしてるのか?」

「そりゃあ、道具士ですから……」

「じゃあほら、食器拭くのとかに使ったちり紙あるだろ。あれ売ってくれ」

「いいですけど……どうして?」

「ぶっこいた後に必要だろ。ちんこ付いてんのかてめー」

「……」


 凄い嫌そうな顔をして円柱状に巻かれたトイレットペーパーを渡してきたので、俺は五百エン硬貨で買ってやった。高いがサービスだ。ダンジョン持ち込み品だから高値になるだろうしな。

 野宿にトイレットペーパーは割りと必要品である。クソをしてケツを拭かずにパンツとズボンを履くには勇気がいるからだ。そのまま翌日も歩き通して、数日風呂に入らない可能性も考えれば大いに覚悟も必要だ。

 まあ勿論、センセイに頼めば幾らでも出してくれるんだがそこはほら、頼めない要件でもあるわけだ。

 

 ちり紙を持って部屋に入り、鍵を閉めて布団に座った。

 さてと、割烹着のどのシーンで発散するか……煙草を吹かしながら吟味する。 

 やはり素人割烹着写真特集か……? このちょっと油断した体がなんとも……

 と、煙草をつい手頃な位置にあったダンボールの上に置いて考えていた。

 ん? こんなところにダンボールってあったっけか? まあいいか。

 ページをめくりながら抜きどころ(ストレスの)を探していると、つい煙草を置きっぱなしにしていることを忘れていた。

 じりじりと熱でダンボールの表面に穴を開けて、煙が出て小さな穴が空いたときに気づいた。


「うおっダンボール燃えてる!?」

 "あっつ!?"

「……」

 "……"


 中からセンセイが出てきた。

 なんてこった……いつの間にかセンセイ(本体)がダンボールを被って部屋に潜入していたなんて、まったく気づかなかったぜ。

 しかしどうして?


 "そ、そのう……アルトとトランプでもしようかなと思って"

「エリザと同レベルか!」


 おずおずとカードを出してきたセンセイ。だがどうしてダンボールで隠れてたんだ?

 っていうかいきなり現れたもんだから、エロ本とか隠せてねえ! センセイはちらりと俺の貴重なブックに視線をやり、慌てて俺はそれを隠した。

 

 "……クラフト"

「セ、センセイ!? どうしていきなり割烹着になるんでしょうか」

 "別に……?"


 うああああ!

 黒髪ロングクールビューティー美女の割烹着だああああ!

 そう、めちゃんこ嬉しい。本来ならばすげー嬉しいんだけど。

 いざシコる直前で、それをキャンセルされて目の前に生殺し存在を出されると俺のストレスが持て余されまくり。

 とりあえずセンセイも早く帰って欲しい! だってこのままじゃ俺の孤独のグルメが開催されないじゃん! 個室の意味ないじゃん!


「と、とりあえず……インディアンポーカーでもしようか」

 "そうだな。ふふふ、アルト、いざ勝負だ!"


 センセイは頭の上に1のトランプを掲げながら楽しそうに言った。


 ……そして勝負は、センセイが三敗、俺が五敗しつつもセンセイをウォッカで潰した。

 さすがにガッツリ呑みすぎた感が拭えないが、どうにかこうにかセンセイを隣の部屋に担ぎ込む。

 ベッドに置いて、汗を拭いながら壁に手を付いて息を整えた。このままじゃストレス発散シコる前に眠っちまいそうだ。頑張れ俺!

 しかし……

 お布団で酔いつぶれている割烹着美女。

 理性が吹き飛びそうな据え膳が目の前にあるわけだが?

 うおおお! やめろ俺! センセイはそんなのじゃないんだ! 純粋に俺とトランプ勝負をして酔いつぶれただけの女に、エロいことをするなんざカスレイパーに成り果てるぞ!

 大事なのは合意おかねなんだ! このダンジョンを攻略して、俺は合意おかねで解決できる女の子を買いに行くんだ!

 その目的の途中で犯罪を犯して、お仲間二人からカスムシみたいに扱われるのだけは勘弁だ!


 っていうかセンセイ、熱いのか朧気な感じになりながらもぞもぞとズボンを脱いでいっている。

 あかん。 

 パンツ見えるで。 

 

A:今すぐ出ていって部屋に籠もり用事を済ませる。

B:パンツを拝んでいってから行く。


 選びたいのはBだったがそれをやると今後俺は俺を許せそうにない!

 いやまあ、サキュバス化した半裸なセンセイに纏わりつかれたこともあって今更だが、それはサキュバス化した向こうの意思だし酔ったセンセイのパンツを自主的に俺が見るのとは罪悪感が違うと思う!

 


 そして何より、これから大事な儀式なのにババ臭いベージュパンツを見たりしたら気分壊れる!


 

 俺はダッシュで部屋を飛び出した。何か背後から舌打ちと、ハンマーで何かを軽くコンと叩く音が聞こえた気がしたが、勿論幻聴だろう。

 ようやく二人を片付けて、俺は個室に一人だ。

 個室は便所みたいに上の方が開けっ放しなのだが、念のために広げたダンボールを被せて屋根も作ってやる。部屋の中が薄暗くなるが、持ってきたランプを点けて明かりは確保。

 

「……なんで俺こんなに苦労しながら一人で頑張ってるんだろうな」

 

 一瞬虚しくなりかけたが、それはともかく。


 哲学的なストレス発散を行った……。


 そして適当にゴミは屑籠に放り込んで、さて寝るかとランプの火を消す。

 室内はより暗くなるのだが……

 

「……?」


 隣と遮る壁から、一条の光。


 ……施工ミスかしら。俺とセンセイの間の壁に、小指の先ほどの小さな穴が開いてるんだけど。そこから光が漏れてることに気づいたんだけど。

 

 いや、うん。

 センセイ酔って寝てたし、万が一にも見られていないよね?

 当たり前だろ俺! 大体センセイが覗いてどうすんだよ! ははは!

 変な心配してねーで寝よう! ストレスも抜けてすっきりしてるんだ! 






 翌朝。出発時に部屋のチェックをしたら。

 屑籠に入れてた俺のティッシュが消えていました。 

 なんで……? 妖怪の仕業……? 

 こわ……

 

 


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