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勇者ゲーム ~ネトゲ廃人共、チート無双で異世界救ってこい!~  作者: ミネルヴァ日月
番外編 女たちの挽歌! 少女VS熟女! 魔法少女☆地獄変ッ!
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番外編5 真の勝者

「しょせんは、のぼせ上がっただけのただの中坊。ゲームの時と同じようにシンタローちゃんに下駄を履かせてもらって、いい気になっていただけのようねェ~」


 刹那の必殺の一撃を受けても、ダメージをまったく受けていないさくにゃんが、呆れ顔で彼女を馬鹿にする。


「な、なんの事だッ!?」

 さくにゃんに恐怖を感じ始めた刹那が、声を震わせながら尋ねる。


「シンタローちゃんに手助けされた事を、すっかり忘れているようねェ~」

 さくにゃんがそう言って、刹那の簡易ステータスを指さす。


「なっ、どういう事だッ!? レベルが『47』に戻っているぞッ!?」


 先程の激戦の時には『157』あった刹那のレベルが、なぜか元々の数値『47』に戻っていた!

 

「どういう事って、戦闘中だけに作用するスキルだったってだけの話でしょ?」 

 驚愕する刹那を馬鹿を見る目で見るさくにゃんが、冷たく吐き捨てる。


「マ、マジかよ……っ!」

 驚愕の事実を突き付けられた瞬間、刹那は身動きが取れないぐらいの衝撃を受けた。  


「アンタに気を付けなければいけない点は、近距離攻撃に特化しているという事。

だが、同時にそれは弱点でもあるわ……ならば、『距離を引き離して』から攻撃を叩き込めばいい。実に簡単な話よねェ~」

 

 さくにゃんがそんな事をいいながら、刹那にゆっくりと近づく。


「なら、なんで近づくッ!? お、俺に近づくなああああああああああああーっ!」

 

 レベルが47のクソ雑魚中学生状態に戻った刹那が、途端に元のビビり少女に戻ってしまう。


「ここでさくにゃんズ・クエスチョン☆ 近づいたら致死性の攻撃を持つすばしっこいクソガキを始末するには、どうすればいいのかにゃあ?」

 ぶりっこするさくにゃんが、突然謎のクイズを出題した。


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーっ!?」

 

 一瞬の出来事ゆえに、何が起こったかは分からない!

 だが、刹那が気がついた時には、天高く舞い上がっていたッ!


「答え。思いっきり蹴り飛ばして、決して近づかずに遠くから始末するっ☆ 実にイージーな問題ねっ❤」

 謎のクイズに自問自答したさくにゃんが、ぶりっこしてはしゃぐ。


「マ、マズいッ! このままじゃ、地面に叩きつけられて死ぬッ!」


 上空に蹴り上げられた刹那が、冷静に戦況を分析する。


「うわあああああああああ! どうすればいいんだああああああああああーっ!?」


 だが、パニックのあまり、どう対応したらいいかはまったく分からない!


「心配しないでっ☆ アンタは、このあたしの手で直接ぶっ殺してあげるわっ❤」

 ぶりっこを続けるさくにゃんが修羅のような事を言って、魔法のステッキを構えた。


「そ、そのステッキはなんだッ!?」

 ファンシーな魔法のステッキから発せられる『ただならぬ殺気』に気付いた刹那が、恐怖の叫び声を上げる。


「このマジカル☆さくにゃんは、『愛と勇気と希望』の力を借りる事によって、『超必殺技』が出せるんだよっ❤」


「し、質問に答えろッ! 『そのステッキはなんだ!?』と聞いているんだーッ!」


「だが、『殺意と憤怒と憎悪』の力を借りる事でも可ッ!」


 ぶりっこしていたさくにゃんが突如、修羅の顔つきに変貌する!


「マジカル・リリカル・ブリリアント☆」


 修羅さくにゃんが、くるんとステッキを振るってファンシーなかけ声を発した。

 すると、ステッキの先端のハートが七色に激しく発光する!


「ヤ、ヤバいッ! なにかとてつもなく! 猛烈に『ヤバい』予感がするッ!」


 そして、上空に打ち上げられた刹那に狙いを定めると、ステッキの先端をピタリと彼女に合わせた。


「そいつで、何をする気だああああああああああああああああああああーッ!?」

 

 ステッキの先のハートの位置を刹那の体のど真ん中に合わせると、キッと睨みつける。

 次の瞬間、さくにゃんの足元に、光で形作られた魔法陣が出現する。


「大気満たす生命の力よ、我が肉体を通して死兆の闇を打ち祓い、穢れし無尽の魔を貫け──」


 謎の呪文を唱えるさくにゃんの全身から光の粒子が迸り、光の魔法陣が幾重にも折り重なって激しく回転する。


「そいつで何をする気なんだアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーッ!?」


 夜の闇を切り裂くような眩い魔法の光が、魔法のステッキの先端に集束していく。


「マジカル虐殺真拳奥義☆マジカルブリリアントインパクトォォォーーーーッ!」


 さくにゃんの瞳がキラリと光るなり、全てが眩い光に包まれた!


 次いで、時が止まったかのように、全てが異様に静まり返る――。


 次の瞬間、魔法のステッキの先端から光の激流が発射されたッ!


「うぎゃーぁぁぁ!」

「うぐゃーぁぁぁ!」

「うげゃーぁぁぁ!」

 

 死に損なっていたかなこ達が、光の激流に巻き込まれて吹っ飛ばされる。


「星になぁりやがれえええええええええええええええええええええーーーーッ!」


「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーッ!」

 

 光の激流の直撃を受けた刹那が、眩い光に包まれ星になる。

 

 キラン!


 と空の向こうに刹那と小娘たちが飛んでいくのを見届けたさくにゃんが、清々しい顔で深呼吸をする。


「す~んごっく! 爽やかな気分だわっ☆ 例えるならば、彼氏持ちのクッソ生意気な年下の上司をボッコボコに叩きのめした後、キンキンに冷えたビールをグイッといっぱいやった後って感じの爽快感よっ☆」

 

 それから、スカッと爽やかな魔法熟女スマイルを浮かべた。

 

「バトルロイヤルの勝敗なんて正直、別にどーでもいいわ。このあたしだって負ける時は負けるもの」

 長生きしているだけあって、勝負は時の運という事を身に染みて知っているさくにゃんであった。


「ただ、許せないのは、『超時空スーパーアイドルであるこのあたしが、あのクソガキのせいで、みんなの前で惨めな負けっぷりを見せてしまった』って事。それだけは、決して許すことができないわ。そう――女の子のプライドってやつがねッ!」

 

 どんな時でも意地を張るのは、女の子の特権である。


「カス共相手に武器はいらないと思って手ぶらで参戦したのは、ミステイクだったわね。でも、『これ』を使っていたら、一瞬で決着がついちゃって、試合がちっとも盛り上らなかったから、痛し痒しって感じかしら? イベントの盛り上がりの事まで考えてしまう生粋のアイドル気質に足元をすくわれるなんて、あたしってばほ~んとおバカたんっ❤」


 全ての敗者は死ぬわけではない。

 

 復讐を誓う敗者は起き上がり、勝者を殺す。

 

 そして敗者は、真の勝者となる。

  

「やっぱり、あたしがスーパーアイドルぅーっ☆ これでヒロインの座は、あたしのものよっ☆」

 

 この瞬間、敗北者という惨めな運命を『力』で強引にねじ伏せたさくにゃんのドキドキ☆大冒険が始まったッ!



 のか?

バトロワ番外編 ――少女vs熟女! 魔法少女☆地獄変!―― 完!


これにて、おしまい。読んでくれてありがとう!

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