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勇者ゲーム ~ネトゲ廃人共、チート無双で異世界救ってこい!~  作者: ミネルヴァ日月
第四章 さんざめけ☆めけ! 勇者だヨ全員集合! 天下一武闘会!
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第29話 華麗に乱入! ルール無用のお嬢様、遂に参戦ッ!

「さくにゃん選手の『無差別虐殺』により、急速に出場選手の数が減っておりますっ! 弱者は秒単位で消え、強者だけが残っていく大混戦のこのバトルロイヤルの行方は、果たしてどうなるのかーっ!?」


「お前らの熱狂が、この戦いをさらに熱くするにゃん! お前ら気合れて声出すにゃあああーっ!」


 ハイテンションに煽るみこと重兵衛が、ヒートアップした会場のボルテージを更に上げる。


「ちなみに忍蔵選手は、さくにゃん選手が最初に現れた時に人知れずぶっ飛ばされて場外退場になっておりますっ! あしからず!」

 

 今やコロシアムは、闘争の熱と興奮と熱狂が激しく渦巻くるつぼと化していた。


 そんな異常な熱気に包まれるコロシアムの中でただ一人、研ぎ澄まされた刀の様に凛と佇みクールに微笑む人物がいた。


「いい具合に熱くなって来たじゃあないか」

 クール&ビューティーなお嬢様界最強の王子様・アダーだ。


「もっと殺伐とした殺し合いになる事を危惧していたけれど、ゲームに近くていい雰囲気だ。やはりゲーム時代にそっくりな演出をした事が功を奏したかな?」

 バトルロイヤルがお祭り騒ぎ状態になったおかげで、序列づくりの闘争がお気楽なバトルイベントになった事をアダーが喜ぶ。


「この調子なら、このバトルロイヤルの結果をみんなに割とすんなり受け入れさせることが出来そうだね。さて、そろそろボクも動こうかな――」

 今までずっと傍観者に徹していたアダーが自ら動こうとすると同時に、凛と気高い声がコロシアム全体に響き渡った。


「貴女の思い通りになど、このわたくしがさせませんわっ!」

 

 次の瞬間、ペガサスに引かれた馬車が、天空よりコロシアムに乱入してきた。


 馬車の扉が勢いよく開き、中から色とりどりの花びらが盛大に吹き出す。


「そうこのわたくし――鳳凰院恵璃華が、貴女の野望を打ち砕きましてよっ!」


 無数の花びらが舞い踊るコロシアムに、エリーゼが縦ロールの金髪をたなびかせて颯爽と姿を現した!


「みんな、貴女を待っていたッ! 血風吹き荒れる暴力の園に麗しのお嬢様が、遂に舞い降りたッッ! 乙女の花園『ポム・アンプワゾネ』のギルマスにして、お嬢様界最強のお嬢様ッッッ!」


 エリーゼの突然の乱入して来るなり、みこと観客が大興奮する。


「「「エリーゼ様あああああああああああああああああああぁぁぁーっっっ!」」」

 エリーゼのファン達が大興奮し、コロシアム全体が黄色い歓声に包まれた。

 

「やはり来たか、恵璃華」

 まるでこうなる事を最初から分かっていた口ぶりのアダーが、ニヤリと微笑む。 


「ごぎげんよう、なつきさん」


 舞い踊る花びらを纏うようにしてアダーに歩み寄るエリーゼがにこりと微笑み、一輪の百合の花びらを彼女に投げた。


「そして、さようなら。貴女には、ここで退場してもらいますわ」


「ほう。面白い事を言うじゃあないか」

 百合の花を器用にキャッチしたアダーが、鼻に花を近づけて香りをかぐ。


「なんだかんだ言って、キミも優勝を狙いに来たって事かい?」

 余裕たっぷりの態度のアダーが、どこかからかうような顔でエリーゼに尋ねる。


「違いますわっ! わたくしの願いは、この街を平和にする事だけ。そして、それは決して暴力で作れるものではありませんわ!」


 エリーゼが正論じみた事を言うなり、アダーが鼻で笑った。


「この世で最強の力は、暴力だ。特に思想と結びついた暴力が最強。なぜなら、暴力は『直接、人を殺せる』からだ。権力と財力は文化に寄生する脆弱な力であり、暴力には到底敵わない。人を動かすには、暴力こそが最適なんだよ」

 

「お黙らっしゃいっ! 力づくでは人を動かす事なんて出来ませんわよっ!」


「では、キミはなぜ、ここに乗り込んできたんだい? このボクを『力づく』で止めに来たのだろう?」

 エリーゼの言葉尻を捕らえて弄ぶ意地悪なアダーが、女狐フェイスで笑う。


「ここでわたくしが最も強いと証明する事で、なつきさんを止められるのであれば、この手を血で汚しもしましょう……!」

 強い決意を込めた目つきのエリーゼが、アダーをキッと睨みつける。


「なるほど、なるほど。気合の入った、実に良い決意だ」

 ギルド会談を投げ出したエリーゼの導き出した答えをお気に召したアダーが、唇を吊り上げて嬉しそうににんまりと笑う。


「このバトルロイヤルのルールは、至極簡単――自分以外の全ての人間を打倒し、最後まで立っていた者がここの王になる。ただそれだけ、とてもシンプルだ」


「ならば、わたくしが王……いいえ、女王になりますわっ!」

 強い口調で断言したエリーゼが正々堂々、アダーに宣戦布告する。


「ふはは。実に、実に、素晴らしい選手宣誓だ」

 エリーゼの決意に対して、アダーは最大限の賛辞を送るように微笑んだ。


「では、思う存分……」


「戦いますわよっ!」


 今ここに、オリエンスの最強メンバーが勢揃いしたッ!


 風雲急を告げるバトルロイヤルの行方はいかにッ!?

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