まだ、君が……。
この作品には、前があります。
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忘れられない。
あれから1週間が経った。
私は生理でもないのに、生理休暇を取った。
君が頭から離れない。
君の笑顔を最後に見たのはいつだったか?
覚えてはいないけれど、私は君の笑顔が好きだった。
君はなんで死んでしまったのかな?
何か悩み事があったのかな?
それとも、何か事情があってのことなのかな?
考えれば考えるほど、わけがわからなくなる中で、
私はもう、食事すら面倒なことに思い始めてきた。
私も、両親を早くに亡くしていた。
私の親は、どちらもが癌。
父親は、私が高校生のときに。
母親は、私が就職をしてからすぐに。
どちらもが、若かった。
けれど、君は、聞いた話では、
中学生のころに両親を交通事故で亡くしたらしいね。
私と少し境遇は違うにしろ、
なんとなく似てるなって思った。
だけど、それを知った時には、
すでに君はこの世にはいなかった。
自殺。 会社の人が皆、驚いていた。
詳しい事情は誰も知らない。
「彼に悩みがあったなんて」 皆が口を揃えていった。
だけど、私は、もうどうでもよくなっていた。
君がいないこの世に、私の生きる価値などない。
君がいないこの世に、私の生きる希望などない。
私はただ、君だけを愛していた。
けれど、この想いを伝える前に君は死んでしまった。
私にとっての唯一の光が、忽然と目の前から消えてしまった。
私はその光を忘れることができなかった。
お腹がすいた。
けれど、何も口にしたくない。
君が好きだった。
この想いはどこに消えてしまうのか。
まだ君が……。
私は忘れることなんてできない。
もうすぐ、会いに行くからね。