にゅうぶ!(平仮名の方が可愛いだろう?)
相談部。それは僕のハーレム!!
……じゃなくて、変態の巣窟
「私は、丘雫《おかしずく》。役職は相談部部長。趣味は支配だ!」
『彼女』は自信に満ち溢れた顔で、高らかに言い切った。
相談部の中から出てきた『彼女』に、無理やり中に入れられ、僕はイっちゃいますぅぅぅぅうう!!
---じゃなくて、僕は困っていた。
なにせいきなり高らかに自己紹介をされたのだ。誰でも困るだろう。
「あ、私は、三富士文《みふじふみ》っす。趣味は百合っす」
そしてその後、絶対少女も自己紹介したが、なんというか印象に残りにくかった。
『彼女』のいきなりの自己紹介のせいで、僕は少し混乱してしまったからだ。
僕はあそこまで堂々と自己紹介できた奴を一度も見たことなかった。そして多分これからもないだろう。
そう思わせるほどに、『彼女』は堂々としていた。
まるで、自分に恥じるべきところなど、どこにもないといった感じで。
それが、『彼女』の美しさを更に加速させていた。
「横島氏、君の変態さを見込んで、お願いがある」
『彼女』は僕の混乱などお構いなしに話を進める。
僕の事情など知ったことではない、というように。
-否。僕の事情などどうでもいいのか。
『彼女』にとっては、自分が全てなのだ。
趣味が支配なんて馬鹿げた物も、それ故にだろう。
だから今、僕を支配しようと侵略中なのだ。
「…入部ですか?」
僕は混乱する頭を必死で抑えつけ、どうにか聞く。
「ん。そうだ。話が早いな」
彼女は満足げにうんうん、と頷く。その姿さえ様になるのだから、『彼女』は本当に人の上に立つような人間なのだろう。
しかし、この圧倒的自信はどこから来るのだろう。
「さて、じゃあ、この紙に名前を-」
彼女は自らのバッグから一枚の紙と、ペンを取り出し、渡してきた。
僕は返事してないんだけど……。
「あの、、、僕、、、陸上部の練習を…」
「ん?」
「いや、陸上部が…」
「ん?」
「スパッツだよ!!!!スパッツが見たいんだよ!!」
「ん?」
……圧殺された。。。イジメレベルだっただろ今の。
なんか、女王様って感じだなぁ。
ハァハァ。
「そんなに、スパッツが見たいのかい?」
僕が女王様という単語に悶えていると、『彼女』が口を開いた。
「みたいですよ!!男の夢ですよ!いや、本当ならブルマがいいけど!」
ぐっと拳を固めて、僕は叫ぶ。
スパッツが見たくない男なんて、そんなの男じゃない!
スパッツこそ、身近にある男の夢だ、と。
そう僕が熱弁すると、『彼女』は「ふむ」と声を漏らし、
スススっと、
僕の目の前で、
スカートをたくし上げていた。
「うおおおおおおおおおおお!!!!!」
僕は思わず雄叫びをあげていた。
だって、スカートの中には、
「ブルマ…ッ!!」
ブルマが履いてあったのだ。
--た…たくし上げブルマ!!僕は今、新たな境地を開いてしまった!!
肉の食い込み、全てを飲み込む濃紺!そして普段は見えない内腿!!!!!!!
こんなことがあっていいのだろうか!?
「ど…どうだい?私のお願い、聞いてくれるかな?」
ここで聞こえる『彼女』の声。
ひ…卑怯な!!こんな事されたら、、、!!
聞かない訳にはいかないじゃないか。
「入…部させてください」
こうして僕は相談部に入った。
そこが変態の巣窟とは、知らずに……。
次回、メンバー紹介