【019.仕事】
続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。
説明を終え、彼女が居住まいを正した。
それまでも姿勢正しくしていたのだが。
どうやら話題が変わるらしい。
「ところで」
ほら来た。
「王国に留まるとしてですが、なんらかの職に就かなければなりません」
オレは、うなずいた。
衣食住を考えれば、仕事を得て、働き、稼ぐ必要がある。
「それなりの仕事に就ければありがたいと思っていますが」
「すでにブロードリック中尉が事前にテストを行ないました」
あの島で受けたテストのことだな。
「ああ、はい」
「あなたの能力や知識を活かせる場所があります。王国としては、そちらで働いて欲しいのですが」
彼女は、私の反応を見ている。
「ありがたいですね。それでどのような仕事を? 贅沢をいうつもりはありませんが、内容くらいは――」
「わからないと何も判断できませんものね」と微笑む。「まずは、王室文化院に入っていただくつもりです」
「王室文化院?」
「文化や科学、技術などなどを統べるところで、国の発展に寄与する場所です」
「そこで何をしろと?」
「あなたの知識を記録したいのです。その後、興味ある仕事を見つけてもらえばと」
「知識を記録? それで賃金をいただけるので?」
「はい。住まいも王室が提供します。もちろん、別の部屋をお探しになってもかまいませんが。その場合は、住宅手当てがつきます。特にこだわりがなければ、衣食についても王室が提供します」
「服まで?」
「はい。種類は限定されますから、楽しむなら城下で購入してもらえればよろしいかと」
「まぁ、しばらくは間に合うでしょう」
「おそらく。なお、仕事で必要とされる特殊なものに関しては、フルオーダーとなります。もちろん、王室が負担いたします」
「特殊なもの?」
「たとえば、フライトスーツやダイビングスーツなどですね。汎用のものもありますが、ご自分に合っていたものの方が活動しやすいでしょう」
「どちらも必要なさそうですが」
「今のところは。ですが、どういう仕事に就くことになるか次第ですので」
「なるほど」
ほかにもいくつかの条件が示された。
オレは、異論なく、その仕事に就くことを快諾した。
読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価、リアクションをお願いします。励みになりますので(汗)




