「役立たずと追放された俺、実は最強魔導士だった。全員ぶっ潰してからスローライフする。」2
王国を滅ぼし、復讐を終えたアレンは、森でスローライフ……のはずだった。
だが突如届いた招待状。
それは「異世界温泉会議」への参加要請だった!
参加者は全員、異世界の神々と最強管理者たち。
なぜか美少女神族や温泉女神が全裸で集まる、全裸会議スタート!
「もう俺に勝てる奴はいないと思ってたけど……
異世界神までざまぁすることになるとはな」
今度の敵は、神。
だがアレンは“全管理者権限”で、神々すらも支配する!
——温泉ハーレム無双、再び開幕!
「最強管理者になった俺、異世界温泉会議でまたも無双開始。全裸美少女と神々のざまぁ無双編」
第1話「異世界温泉会議、開幕」
「ようこそ、アレン・クレイン。君が来るのを待っていた」
そこには、異世界の管理者たちが集まる温泉だった。
目の前に立つのは、美少女姿の温泉女神【セレスティア】
白い湯気の向こうから、全裸の神族たちが次々と現れる。
「え、なにこの光景・・・」
「全管理者は、全裸温泉会議が基本です」
リリスが後ろから説明するが、俺は思わず顔をしかめた。
「・・・俺、また巻き込まれてる?」
「いえ、巻き込んだのは自分ですよ。管理者権限、開放したじゃないですか」
「・・・はぁ」
俺はタオル一枚で、温泉の湯船に足を入れた。
◆
「アレンさん。自己紹介お願いします」
温泉女神セレスティアが微笑む。
「アレン・クレイン。元・人間。今は世界の管理者だ。復習が終わって、今はスローライフしたいだけだんだが・・・」
「うんうん。そういう人、多いよ」
「え、そうなの?」
「全管理者は、基本みんなスローライフ派だよ」
「・・・マジかよ」
◆
だが——
「ただし問題がある」
隣に座る【多元宇宙管理神アウルム】が、湯気の中から現れた。
「・・・お前、男かよ」
「当然だ。管理者は男女問わず全裸だ」
「・・・嫌な予感しかしない」
「アレン・クレイン。今、別の宇宙で【管理者乗っ取り事件】が発生している」
「・・・は?」
「全宇宙を支配しようとする裏切り者が現れた。次の会議では、その処理も君に任せたい」
「いや、俺は温泉でのんびりしたいだけなんだが」
「——だが、君が一番強い」
「・・・またかよ」
◆
——こうして俺は、異世界温泉管理者会議で、またも世界の運命を握ることになった。
「・・・やれやれ。まあいい」
どうせ全部ぶっ壊せばいいだけだ。
俺は温泉の中で、またも”全多元宇宙管理権限”を解放した。
「全員まとめてざまぁして、後はまたスローライフするだけだ」
温泉の湯気の向こうで、神々が震えた。
第2話「多元宇宙ざまぁ開始。裏切り神の成敗と新しいハーレム候補登場」
「アレン・クレイン。君に任せたい任務は一つだ」
多元宇宙管理神・アウルムが湯けむりの中で言った。
「裏切り神【ヴェル=クロノス】を討て」
「ヴェル・・・?」
「元・時間神だ。だが今は全管理者権限を奪おうとしている」
「また時間関係か・・・俺と被ってるな」
「そうだ。お前が時空魔法を持っているから、討伐任務はお前に白羽の矢が立った」
「・・・はぁ」
◆
「まあ、いいや」
俺は温泉を出て、湯気の中で指を一本鳴らした。
【全多元宇宙スキャン】
すると、空間が裂け、巨大な時計が姿を現した。
「ヴェル=クロノス・・・見つけた」
奴は、別宇宙の中心で時間を操り、世界を書き換えようとしていた。
「面倒なことをしてくれるな」
◆
俺は【多元宇宙直結回廊】を開き、一瞬でヴェルの前に立つ。
「・・・何者だ」
「アレン・クレイン。全管理者権限を持つ者だ」
「ふん、ただの人間ごときが」
「いや、もう人間じゃないから」
「——だが、俺は【時間神】。貴様ごとき——」
【時間停止・多元仕様】
「な、なに—―」
俺は、全宇宙の時間を止めた。
過去も未来も、並行世界も、全部だ。
「・・・お前だけ、俺に逆らえると思うなよ?」
「ぐ、がああああああ!!」
ヴェル=クロノスの時間神の核を砕き、消滅させた。
「これで終わりだ」
―—世界が、静かになった。
◆
「お疲れ様です、アレン様」
温泉に戻ると、湯船の横で新しい少女が待っていた。
「・・・誰だ?」
「私は【ヴェル=クロノスの後継神】、リフィアです」
銀髪の少女。
全裸にタオル一枚、目を潤ませている。
「これからは、アレン様の補佐に入ります」
「え?俺の?」
「はい。管理者ハーレムの一員として――お仕えします」
「またハーレムかよ」
◆
―—こうして、俺はまた美少女神族を仲間にして、多元宇宙ざまぁを終えた。
「さて、次こそはのんびりするか」
俺は温泉に浸かりながら、心の底からそう思った――が。
◆
「アレン様。次は”異世界婚約管理システム”の整備が待ってますよ?」
「は?」
「全宇宙の美少女たちと婚約するための制度です」
「・・・」
――俺のスローライフは、まだまだ終わらないらしい。
第3話「異世界婚約管理システム開始。全宇宙美少女嫁化計画スタート」
「アレン様、次の仕事はこちらです」
温泉の湯船でのんびりしていた俺の前に、リリスとリフィアが座った。どちらもタオル一枚の全裸美少女だ。
「・・・また面倒な話か?」
「はい。ですが、今回はわりと・・・楽しい案件ですよ?」
「・・・楽しい案件?」
◆
リリスが差し出したのは、
【異世界婚約管理システム・更新依頼書】だった。
「・・・なんだよ、これ」
「多元宇宙の婚約制度を、アレン様の管理下に統一する必要があります」
「え?」
「要するに、全宇宙の美少女と合法的に婚約できる仕組みです」
「・・・」
「ちなみに、現在1000以上の世界から婚約希望が届いています」
「・・・は?」
◆
その時——空間にメッセージが流れた。
【婚約希望者リスト更新中・・・】
【神族:72名】
【魔族:54名】
【獣人族:83名】
【エルフ族:109名】
【勇者:12名】(※全員女性)
【聖女:31名】
【温泉女神:5名】
【その他、異世界美少女多数】
「・・・おい、待て」
「はい?」
「このリスト、どういう基準で・・・」
「全員、アレン様のことが好きなんです」
「いや、俺、会ったこともないぞ?」
「アレン様の力を感じ取った世界の美少女たちが、自動的に好意を持つ設定になってます」
「・・・誰がそんな設定を」
「アレン様自身が、ですよ?」
「・・・俺、無意識でそんなこと・・・」
◆
リフィアが微笑む。
「アレン様は今や”全宇宙好感度最大値”がデフォルトです」
「・・・いや、設定戻せよ」
「無理です」
「なぜだ」
「全宇宙管理者会議で、全会一致で可決されました」
「・・・はぁ」
◆
「とりあえず、手続きを進めますね」
リリスとリフィアが、俺の指を光るリングをはめた。
「これが、【全宇宙婚約許可リング】です」
「・・・思いな、これ」
「重さは権限の重さです」
「なんだその謎理論」
◆
こうして俺は、全宇宙の美少女たちと婚約することになった。
「・・・スローライフ、どこ行ったんだよ」
「温泉ハーレム婚約スローライフです」
「・・・もう、いいや」
俺は湯船にもたれ、空を見上げた。
―—多分、次は”新婚生活管理システム”とか言い出すんだろうな。
そう思いながら、のんびりと目を閉じた。
第4話「全宇宙新婚生活開始。だけどまた新たな裏切り者が現れる件」
「アレン様、今日の予定は——」
「リフィア、もう言わなくていい。どうせ新婚生活だろ」
「はい!全宇宙同時新婚生活スタートです!」
◆
俺は、全宇宙美少女ハーレムとの”新婚生活”を管理するシステムを作らされた。
「・・・設定を間違えた気がする」
「いえ、アレン様が【全宇宙美少女と結婚したらみんな幸せになる】と設定しましたから」
「・・・いや、俺そんなこと・・・」
「はい、意識せずに思ったことが世界法則に反映されてます」
「・・・やれやれだ」
◆
卿の新婚相手は、元温泉女神のセレスティア。
「アレン様、今日はお背中流しますね♪」
「・・・風呂ばっかだな」
「温泉婚約ですから当然です!」
次の日は、竜人族の姫リュシアが膝枕。
「アレン様、耳かき・・・」
「くすぐったい・・・」
さらに次の日は、エルフの聖女ミリアが手料理を振舞ってきた。
「今日はアレン様のために煮込みシチューです!」
「・・・俺、魔力で食事作れるけどな」
「でも私が作った方が美味しいですよ?」
「・・・まあ、確かに」
◆
―—そんな幸せ(?)な日々が続いていたが。
その夜、俺の部屋に妙な空間の歪みが発生した。
「・・・またか?」
歪みから出てきたのは、一人の男。
黒いローブ、顔は見えない。
「・・・アレン・クレイン」
「誰だ、お前」
「【管理者狩り】の者だ」
「・・・は?」
「お前は全宇宙の管理権を持ちすぎた。だから――消す」
◆
「・・・ふぅ」
俺は面倒くさそうに肩を回した。
「どうせ、また”裏切り者”ってやつだろ?」
「・・・当然だ」
「わかった。じゃあ、ルールを書き換える」
「・・・?」
俺は指を鳴らした。
【裏切り物、全て即時無効化】
「な、なに・・・!?」
男はその場で霧散した。設定を上書きすれば、裏切り者なんて存在できない。
「・・・はい、解決っと」
◆
「アレン様、また裏切り者を消したんですね」
「リリス、もう俺の世界、チートすぎないか?」
「でも、アレン様は管理者ですから」
「・・・まあいいか」
俺はまた、温泉に戻った。
美少女たちが膝枕してくれて、飯を作ってくれて、全宇宙の管理者で、全宇宙の旦那様。
「・・・やっぱり、俺のスローライフはこうじゃないとな」
◆
——だが、その時。
また新しい通知が表示された。
【次元外存在からアクセス申請】
【”管理者すら知らない、世界外の存在”がコンタクトを取ろうとしています】
「・・・」
俺は湯船に浸かりながら、空を見上げた。
「・・・マジで、いつになったら本当にのんびりできるんだ?」
——俺の管理者スローライフは、まだまだ終わらないらしい。
第5話「次元外存在からの招待。全宇宙の外側には、さらにヤバい世界があった」
「アレン様、アクセス通知が来ています」
「知ってる」
俺は温泉の湯船に浸かったまま、空間が浮かぶ通知ウィンドウを見ていた。
【次元外存在からアクセス申請】
【”管理者すら知らない世界”からの接続です】
「・・・リリス、これって何だ?」
「私にもわかりません。多元宇宙の管理権限を持つアレン様ですら知らない領域・・・本来は存在しないはずです」
「存在しないって、お前・・・」
「つまり、”全管理者のさらに上の存在”かもしれません」
「・・・また面倒なことに巻き込まれたな」
◆
俺は通知をタップした。
空間が歪み、全宇宙の外側に繋がる扉が開く。
「・・・ここ、どこだ?」
「次元外領域です」
「は?」
そこは”世界の外側”だった。
時空も法則も何もない、完全な虚無空間。
ただ、っその中心に——一人の少女が立っていた。
「ようこそ、アレン・クレイン」
「・・・誰だ、お前」
「私は【原初管理者】」
「・・・原初?」
「全宇宙の”最初の管理者”。そして、すべての管理権限の創造者だ」
「・・・なんで俺に接触を?」
「君に興味があるからだよ。君は、もはや管理者を超えた”創造クラス”に達している」
「・・・創造者?」
「君がこのまま力を使えば、全宇宙どころか”次元そのもの”を書き換えることができる」
「・・・」
「だから——一緒に、次の世界を作らないか?」
◆
「・・・ふぅ」
俺は温泉の湯から立ち上がった。
「次の世界を作る?」
「そうだ。今の宇宙を超えた、完全新世界の創造だ。君がそのトップになる」
「・・・面倒くさい」
「だが、君以外にはできない」
◆
俺は考えた。
世界の外側に行くのか?それとも、今の温泉スローライフを続けるか?
「・・・どうせ、どっちにしても美少女と温泉は続けるんだよな?」
「当然だ。新世界でも温泉は必須だ」
「じゃあ、まあ・・・いいか」
◆
こうして俺は、次元外存在と手を組み、
”全宇宙を超えた新世界”の創造を始めることになった。
「——でも、俺はあくまでのんびりするからな?」
「もちろん。美少女と温泉と、全裸スローライフは最優先で」
「・・・それなら、付き合ってやるよ」
◆
——俺の物語は、もはや全宇宙を超えた。
だが、やることは変わらない。
美少女と温泉と、たまに世界創造。
「・・・これが俺のスローライフだ」
俺は静かに湯船に浸かり、次の世界を作る準備を始めた。
第2巻です!