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2話 双天、身バレする

その後2人は資金調達をするべく。付近のギルドを訪れていた。

昊は身バレを防ぐ為にダンジョンの攻略を提案したが。

現在拠点にしていた街からは遠く離れた場所にある為。

やむを得ず。ギルドで依頼を受ける事となった。


2人は自分達の正体を隠す為に。フード付きのローブ

で顔を隠しながらギルドの受付で依頼を受ける。


『陸。分かっていますよね?』


昊はテレパシーで陸に語り掛ける。


『全く。昊は心配性だな?』


やれやれと言った様子で返答する陸。


『陸は余計な事しかしませんので。』


『酷い言われようだ。』


脳内でそんな会話を繰り広げつつ陸はクエストを受注する。


「ではこちら項目の中からお好きなクエストを…」


「いや。俺達が受けたいのは裏クエストの方なんだが。」


陸の言葉にギルド内が一瞬にして静寂に包まれる。

陸の横で昊は思わず手で顔を覆った。


(駄目だ。こいつ。失敗から何も学んでない。)


昊は呆れを通り越し失望していた。


「お言葉ですが。裏クエストはSランク以上の冒険者

ではないと…」


「それなら問題ない。」


そう言って陸はライセンスを受付嬢に見せる。

そのライセンスを見た受付嬢は大きく目を見開く。


「なっ…!?EXランク!?」


受付嬢の言葉にギルド内が騒然とする。


「おい。嘘だろ?」


「EXランクって事はまさか!?」


EXランクは最高ランクとされているSランクを遥かに

上回る最高峰のランクで。双天である陸と昊の2人にのみ

与えられた唯一無二のランクである。


「ですが。偽装という可能性も…」


2人が双天だという確信が持てない

受付嬢はライセンスの偽装を疑う。


そんな受付嬢に対して陸は被っていたフードを取る。

それと同時に彼の素顔が露わになる。


「嘘!?黒曜石のような漆黒の髪と瞳。

それに特徴も全部一致して…」


昊も観念したようにフードを取り、自身の素顔を露わにする。


「なっ…空色の髪に青玉色(サファイアブルー)の瞳。まさか。本当に!?」


「まだ信じられないって言うのなら。

魔力も見せるけど?」


その言葉に受付嬢は深々と頭を下げる。


「た、大変失礼致しました!!すぐに手配しますので。

少々お待ちを。」


そう言って受付嬢はその場を後にし、

ここのギルドの管理者らしき男性を連れてくる。


「なっ…おい。嘘だろ!?」


「そうゆうの良いから早くしてくれない?

こっちは今日中に全部のクエストを

終わらせたいんだからさ。」


「は、はい。」


そうして管理者はすぐさま裏クエストを

受注する手続きを行う。


手続きが終わった後。昊はどこからか

宝石のような物を取り出す。


その宝石は非常に希少価値が高く、それ一つで

億単位の値が付く。


「今は手持ちが無いので。これしか支払えませんが。

ギルドの活動資金にでも()ててください。」


「いえ。こんな高価な物は…」


「構いませんよ。それではまた後ほど。」


その言葉を最後に昊は陸を連れてこの場を立ち去った。


ギルドを出てすぐの場所に2人は転移する。


「あんな物があるなら。態々ギルドでクエストを

受注しなくても…」


「あれは貴方が粗相をした時の為の迷惑料ですよ?」


鬼のような形相で告げる昊に陸はようやく事の重大さ

に気付く。


(あっ…俺死んだわ。)

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