15話 双天、昼食を取る
要件を終えた2人は王城を後にし、街外れにある丘で
昼食を取った。
「う、旨すぎる。やっぱ。昊の手料理に勝る料理はないな。」
重箱に入った昊の手料理弁当を頬張る陸。
「大袈裟に言い過ぎですよ?」
そう言いながら昊は手作りのおにぎりを食べる。
「別に俺の前では無理して繕わなくても良いぞ?」
「貴方こそ。嫌なら無理して私に付き合わなくても
良いのですよ?」
「そんな連れない事言うなよ。それにいつも昊には
俺の我儘を聞いて貰って居るんだ。だからたまには
昊の我儘も聞いてやらないとな?」
「余計なお世話ですよ。」
いつになく辛辣な態度を取る昊に陸は背後から抱き着く。
「俺達双天は2人で一つだ。だからどんな時でも俺は
昊の傍に居る。決してお前を1人になんかさせない。」
その言葉に昊はふっと微笑む。
「だったら私が愚行に走ったら止めてください。
今回ばかりは流石の私でも我慢出来そうにありませんから。」
そう告げる昊の表情は言葉では言い表せぬ程に怒りに
満ち満ちていた。
そんな恐ろしい形相を浮かべる昊に対し
陸は恍惚とした表情を浮かべる。
(ああ。殺意と怒りに満ち満ちた昊の表情。
いつ見ても良い。いつもの昊も良いが。
やっぱり。俺は今の昊の方が最高に好きだ。)
「私が怒っている所を見て喜ぶのは貴方くらいですよ?」
「俺にとって昊の負の感情は何者にも変え難い
極上の甘味なんだ。そりゃあ。愉悦に浸りたくもなるさ。」
「貴方の感性が歪み切っている事は言うまでも無いですし。
気にするだけ無駄ですね。」
「それで。決行はいつにするんだ?」
「本来なら朝方や昼時にするべきなんでしょうけど。
そこまで悠長に出来る程の猶予はありませんから。
決行は今夜にします。」
昊の言葉に陸は妖艶な笑みを浮かべる。
「了解。」
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