13話 双天、次なる拠点
食事を終えた2人は次の拠点に向かうべく身支度を整える。
「お兄様。もう行ってしまわれるのですか?」
今にも泣きそうな顔でロゼルムは告げる。
「ああ。余りのんびりはしてられないからな?」
「別に陸はここに留まっても良いんですよ?」
「昊と離れたくないから。やだ。」
「はぁ…全く。貴方って人は」
呆れたように諦めたように昊は告げる。
そしてロゼルムとの別れ際昊はロゼルムにある物を渡す。
「何よ?これ?」
「それは通信石と言って。遠くに居る人と会話する事が
出来る代物なの。」
「そんな物が…」
「寂しくなったら。それで陸と会話すると良いわ。」
「えっ…ちょっ…それは流石に…」
思わず反論する陸を他所にロゼルムは不満げに
そっぽを向く。
「ふん。余計なお世話よ。」
「そ、そうだよな?そんな物渡されても却って
迷惑なだけで…」
「まあ。でもせっかく貰ったんだし。
これで毎日お兄様と会話させて貰うわ。
あんたとお兄様の仲も邪魔出来るしね?」
「何でそうなんだよぉー!!!」
陸の絶叫が屋敷中に響き渡った。
そんなこんなで。2人はロゼルムの屋敷を出て
次なる拠点へと向かう。
「俺は昊さえ居ればそれで良いのに。」
「たった1人の妹なんですから。ちゃんと仲良く
しなきゃ駄目ですよ?」
「でも俺はあいつと血の繋がりなんてない。」
「血の繋がりなんて関係ありませんよ。私だって未だに
あの3人の事を実の家族のように思っているのですから。」
「だが。もうあいつらは俺達の敵だ。
そんなあいつらに情けは必要ない。」
「ええ。分かっていますよ。その選択をしたのは
他でもない私なんですから。」
決意を露わにする昊を陸は背後から静かに抱き締める。
「大丈夫。昊の憂いも嘆きも俺が全部飲み込んで
あげるから。だから昊は何も心配しなくて良い。」
「そんな事しなくたって私は大丈夫ですよ。
それよりも。次の拠点で彼らとぶつかり合う事に
なるでしょうから。陸もそのつもりでいてくださいね?」
「ちなみに。次はどこへ向かうんだ?」
「次の拠点は魔術師の国マギアディルですよ。」
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