12話 双天、朝食を取る
暫くして陸が食堂へと戻ってくる。
「悪い。遅くなった。」
「別に構いませんよ。料理が冷めないように時間停止の魔法
を掛けていたので。」
「それじゃあ。食べるか?」
「ええ。好きなだけ食べてください。」
「ああ。」
相槌を打つと。陸は目の前に並べてある巨大ハンバーグを
フォークとナイフで切り分け、口に運ぶ。
「やっぱ。旨過ぎる。」
そう言いながら陸はハンバーグを口いっぱいに頬張る。
昊の手料理を美味しそうに食べる陸を見てロゼルムは
不満げな表情を浮かべる。
(こんな料理のどこが良いって言うのよ。)
苛立ちを露わにしながらもロゼルムは料理を口に運ぶ。
その瞬間――ロゼルムに衝撃が走る。
(何これ?めっちゃ美味しいんだけど。)
余りの美味しさにロゼルムは思わず呆気に取られる。
「もしかして?口に合わなかった?」
心配そうに尋ねる昊にロゼルムは我に返ったように
そっぽを向く。
「ふん。まだまだね?」
そう言いつつも料理を食べ進めるロゼルム。
昊は少食の為。手作りのサンドイッチを2つ程食べて
食事を終える。
「本当にそれだけで足りるのか?」
余り食べない昊を心配して陸が声を掛ける。
「ええ。私にはこれくらいの量がちょうど良いですから。」
「でも昊は痩せ気味なんだから。もう少し食べた方が
良いと思うぞ?」
『それは私も同感だ。』
陸の意見に賛同するようにティスタニアが告げる。
ちなみに。ティスタニアの存在は契約者である昊以外
は認知する事が出来ない。
だからこそティスタニアの姿も声も陸とロゼルムには
何一つとして認識出来ない。
そんなティスタニアに昊はテレパシーで返答を返す。
『心配なのは分かりますけど。これ以上食事の量を
増やす事は出来ませんよ。』
『全く。そんなんだから。いつまで経ってもちっこいまま
なのだ。』
『そう言われましても。私の歳は12歳で固定されて
しまっているのですから。仕方ないでしょう?』
昊はとある事情により年齢が12歳で固定されて
しまっている為。それ以上歳を取る事がなく、
見た目が幼いままなのだ。
『それはそうと。そろそろ奴らが動き出す。』
『ええ。分かってますよ。だから食事を終えたら。
すぐに次の街へ向かいます。恐らくそこで彼らと
やり合う事になるでしょうから。』
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