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第8話 護衛はとても大事な仕事です!

あけまして、おめでとうございます!! 本年もよろしくお願いします!

下の☆☆☆☆☆から評価いただけたら幸いです。

 

 ――――――――――――――――――――――――――――


 魔王軍幹部 リンベル将軍視点つづき


 ――――――――――――――――――――――――――――



 こうして角ウサギを抱っこして歩く魔王様は、何て言うか年相応に見えるな。

 絶対に本人には言えないが、魔王様は見た目は子供だが、どこか凛々しく美しい姿をしている。そんな美しい子供がピンクの角ウサギの子供を抱っこしているんだぞ。

 うん。これは城に戻ったら皆に話してやらないと!


「リンベル」


「は、はい。大丈夫です。話しません!」


「ん? 何の話だ? そんなことより、この角ウサギって何者だと思う? のんきに俺の手の中で寝ているけど。確かに、この角ウサギは強いけど俺もそこそこ強いはず。それなのに警戒することもなく爆睡している。俺なんて全く気にならないほどの強さなのか、それとも、ただ神経が図太いのか」


「あ、いえ、何でもありません。そ、それで角ウサギですね。そもそもピンクの角ウサギは見たことがありませんから、突然変異した個体でしょうね。その関係なのか本来、食べるはずのないジャーキーなど肉類も食べていましたからね。強さは、失礼ながら魔王様よりも上のようです。あのゾラスとかいう魔術師の重力魔術を撥ね退けましたからね。そのことから、我々を全く脅威とは見ていないのでは。」


「うん。やはりそうだな。この角ウサギは本当に俺たちに付いて来てくれるだろうか? あぁ可愛いな」


「ふふふ。そうですね。そればっかりは分かりませんが、嫌だったらすでに逃げていたでしょう。このまま、一緒に居てくれたらいいですね」


 やはり、魔王様は気に入ってしまったようだ。ますます眼福だ。

 げふん、げふん。

 いや、それは良いが。まもなく砦だ。気を引き締めないと。



 砦が見えて来たが、やはり状況は悪いようだ。人間どもが完全に包囲して火魔術が飛び交っている。

 これでは、救援物資の補給など出来る状態では無いな。そうなると予定通り我々で奴らの後方をかく乱して、砦の連中と連携しながら挟撃体制を作り出すしかないか。


「リンベル、やはり予定通りで行くしかないな。うーーん、角ウサギをどうしようかな?」


「そうですね。作戦はそのまま続行で。角ウサギですよね。持ったままでは厳しいので、置いていくしか無いと思いますね」


「うん。仕方がない。ここに置いていくか」


「プイ! ププイ?」


「お、何だ? 置いて行かれるのは嫌なのか?」


 ま、魔王様、さすがにそこまで理解はしていないと思いますが……


 ん? 角ウサギが我々の手を取るような……


 ――――


 はっ! 何があったんだ? 魔王様も様子が変だ。おそらく同じ感覚なのだろう。

 何か、何かが変なのだ。空気が違うというか……あれ? ここは何処だ?

 さっきまで我々は砦が見える位置に居たはずだが、いつの間にか目の前に石の壁が広がっているぞ


「あ、あのーーリンベル様と魔王様で??」


「うぉ!な、なんだお前たちは? いつの間に??」


「いや、それは私たちのセリフですよ。ピンクの角ウサギが、周囲の人間どもを蹴散らしたと思ったら、今度はこっちに降りて来たから、びっくりしていたところ、突然お二人が現れたんですよ!?」


「んな! ま、魔王様は何か分かりますか? 我々の身に一体何があったのでしょう?」


「いや、分からない。しかし、魔人族の気配が濃厚だから、ここが砦の中だってことはわかる。よし、ちょっと、砦の外の様子を見てみよう! そこから登れるよな?」


 魔王様は本当にピンクの角ウサギが気に入ったのですね。また抱っこしている。

 おっと、見とれている場合ではない。私も外の様子を確認しないと!


「あぁ? 何だこれは、包囲網が総崩れを起こしているじゃないか。さらには、あちらこちらにクレータのようなものが出来ているぞ??」


「いや、何だって言われましても、その魔王様が抱いているピンクの角ウサギですよ。それがあっちこっちと砦の周りをジャンプして回って、敵を踏みつぶし、衝撃波でなぎ倒していったんですよ。我々は上から見えるけど、下にいる人間どもには何が起きているのか分からず混乱したと思いますよ。ちなみにクレータはそのウサギが着地して一段階目が作られて、次にジャンプした時には、さらに深くなってましたよ」


 はっはは。そんな馬鹿なって思うが、この兵士の話と目の前に広がる光景を合わせると、もはや疑う余地も無いのだろうなぁ。

 あ、横で魔王様が口を開けて固まっている。うん。そーっと、魔王様の口を閉じて差し上げた……

 そのまま、後ろを見ると確かに我々の居た場所だけが窪んでいたことが分かった。おそらく先ほど兵士が言った通り、角ウサギが着地した跡なんだろうな。


「まぁ俺たちは上から見てれば、その角ウサギがどこに落下するか分かるから、それを避けて、混乱している奴らを次々と襲撃したんですよ」


 そ、そうか。うん。うん。それは良かった。

 何が起きたは理解出来たが、何故そのことを私や魔王様は覚えていないのか、そこがさっぱり分からん。しかし、角ウサギのおかけで人間どもを混乱させることが出来たようなので、我々の目的は達成したようだ。

 私と魔王様が来た意味が無いとかは考えないでおこう!



 結局、砦の兵士だけでも蹴散らせそうな状況になってしまっていたが、せっかく我々も来たので軽く運動がてら手伝うことにした。混乱して逃げようとする奴らを追撃してダメージを追加するだけなので簡単だ。


 それに、魔王様には角ウサギが付いている。


 ちなみに、付いているというのは物理的にだ。何故そうなったか分からんが魔王様の頭の上に角ウサギが乗っかっているのだ。いや、我が王の頭上に座っているという構図に問題はあると思うが、魔王様自身が気に入ってるようだから、文句も言えない。


 むむむ。

 臣下として本当に良いのだろうか??


 まぁ、あのウサギの強さは分かっているし、どうやら我々に危害を加える気は無いようだから魔王様の護衛をしてもらっているという事実だけを見て、それ以外は見ないで行くことにしよう! あぁそれが良い!!


 おお! あの角ウサギ、たまに魔王様の背後を目掛けて飛んで来る魔術を片手ではじき返しているぞ!? と言うか、魔術をはじき返せるものなのか? そんなことをする奴なんて初めて見たぞ。

 あぁあ、魔術を打った奴。慌てるよなぁ。まさか自分の魔術がそのまま戻ってくると思わんよなぁ。


 ……あ、私はすることが無いかも知れん。魔王様の護衛をする必要も無いので、ほんと適当に人間どもを蹴散らすだけの簡単なお仕事になってしまった。

 まぁ魔王様を観察して、後で城の連中に話してあげる係は健在だが……あっ私、将軍だったな!?


※ 作者からのお願い

「面白い」「続き読みたい」など思った方は、ぜひログインしてブックマークと下の☆☆☆☆☆から評価いただけたら幸いです。よろしくお願いします!

つまらないと思った方は、☆一つでも評価つけてくれると勉強になりますので、よろしくお願いします。


毎日更新できるように、頑張ります。

よかったら、他の作品も見に来てくださいね。

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