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第7話 ウサギは跳ぶものです。たぶん習性です!!

下の☆☆☆☆☆から評価いただけたら幸いです。

 

 ――――――――――――――――――――――――――――


 ウサギの花子視点


 ――――――――――――――――――――――――――――


 はっ! いつの間にか寝てしまっていました。

 子供に抱っこされて、運ばれていたのですが、楽なのと、ちょうどいい揺れと暖かさに眠気がやってきてしまいました。


 太陽の傾きから、私はずいぶんと長い間寝ていたようですね。すみません。抱っこしっぱなしで疲れませんでしたか? 顔を見ると平気そうです。子供なのに意外とタフなのですね。


 えっと、ここは何処でしょうか? 何やらお城のような物が見えますけど?

 ん? よく見るとお城の周りにたくさんの人がいますね。市場って訳では無いですよね。何か嫌な予感がしますよ。


 あの人たちは武器を持っていて、お城を攻撃しているようです。確か投石機というものだったと思いますがお城に向かって石を投げつけているようです。

 そして、最も目を引くのが、お城と下に居る人々の間を飛び交う火の玉です。これ、きっと魔法ですよね! 凄いです。ちょっと綺麗です。


 この親子も、これを見に来たのですかね? いや、何か困った顔をしているので違いそうです。

 ひょっとして、お城に入りたかったのでしょうか?


 ん? 親子で何やら相談を始めたようです。まぁそうですよね。この状態ではお城に入れなさそうですよ。お城の周りにいるのは人間ですね。そしてお城の中に居るのは誰なんでしょうか?

 この人たちのように悪魔? 魔族? あれ、そもそも、この人たちは何者なんでしょうね? 人間ではないことだけは確かなのですが、悪魔と魔族をくっ付けて、仮に悪魔族にしましょうか?

 あくまでも仮ですよ。あくまでもね。


 そんなくだらないことは良いのですが、どうするのでしょうか? この親子の住んでいるのはあのお城なのかもしれませんが、完全に人間に囲まれていて、あまり良い状況ではなさそうです。


 わかりました。ここは私が手伝ってあげましょう。親子はお城の中に行きたいのですね。

 私が収納して運んであげれば済むことです。


「プイ! ププイ?」


 ってやはり通じませんよね。連れて行った方が早いですよね。


 では、行きますか! 二人の手を取って、『収納』!

 ふう。これで、良しです。後は人間たちを突破すれば良いのですね。簡単です。


 敵意が無いアピールで気軽に近づいてみます。おっと、やはり駄目ですね。私が魔獣だからなのか、いきなり斬りかかってきましたよ。別に戦う意思は無かったのですが、仕方が無いですね。作戦変更です。強行突破です!


 全速力です! あ、危ないですよ? 少しでもぶつかるだけで吹っ飛んでいきますからね。

 まぁそりゃそうですかね。きっと前世の世界だとジェット機にはねられるような勢いでしょうからね。まぁジェット機にはねられた人は居ないかもですが。


 お城の壁が近づいたところでジャンプ!! おぉ。これは凄いですね。

 軽々とお城を通り越して、お城の反対側に着いてしまいました。いやー飛びすぎました。

 あぁ、すみません。着地地点に居た人たちを巻き込んでしまいました。

 うん。失敗失敗。では気を取り直して再びジャーンプ!


 あ、駄目です。また行きすぎそうです。何とか空中で短い手足をパタパタさせて軌道修正しましたが、うーーん、駄目でした。また城外です。


 ちょっと、ジャンプは力加減を練習しないと駄目そうですね。



 お! 何度目かのトライで、ようやく成功です。今度はちゃんと城内に着地しましたよ。

 やれやれです。あ、城内でも悪魔族の皆さんに囲まれましたが、たぶん親子を出せば大丈夫でしょう。

 よいしょっと。さぁ二人とお話してくださいね!!


 お、二人で何やら喋ったと思ったらキョロキョロしていますね。突然、城内に居るのでびっくりしましたか? お城の人も話に加わって何かお話しています。

 どうやら、お仲間のようです。良かった。もし私の勘違いで敵同士でしたら、すぐに収納して脱出するつもりでしたので良かったです。


 おや、また私を抱っこですか? ふふふ。この子は私の事を気に入ったのですね。

 はいはい。おとなしく抱っこされておきましょう。

 へー、お城の塀ってこんな風に階段が付いているんですね。城の中から塀の上に登れるようになっていました。さすが西洋風のお城ですね。日本のお城は塀の上に登って戦うってあるのかな?


 おやおや。ちょっとマズかったですかね? 私がムキになって、城を挟んで行ったり来たりのジャンプ練習をしたばっかりに、城下の人間たちは酷い有様になっていました。

 あぁこれは、完全に人間社会に適合できませんよね? 適合どころか敵対ですよね??

 ど、どうしましょう??



 ――――――――――――――――――――――――――――


 魔王軍幹部 リンベル将軍視点


 ――――――――――――――――――――――――――――


 私たちを助けてくれた角ウサギ? にジャーキーをあげながら、魔王様と一緒に兵士たちの遺品を土に埋めて、簡単ではあるが弔うことにした。まだ、若かっただけに残念だ。

 私は彼らの残した魔石をポシェットに入れて持ち帰ってことにした。軍人はこんなものと言えば、こんなものなんだが呆気ないよな。ちゃんと魔王国に連れて帰ってやろう。


 あとは、一応、勇者が持ていた剣も持って行くことにした。私には鑑定ができないが、我々の動きを重力魔術で封じていたと言っても、あの切れ味だ。おそらく良い剣なのだろう。


「プイ、プ、プイイ」


 何だか、角ウサギが話しかけて来ているような気がするが……うん。何を言っているのか分からん。

 しかしこの角ウサギは何者なんだ? 確かに不意打ちではあるが、剣の勇者を一撃で倒すなどありえんだろう!? それに、魔王様の言葉を理解しているのか? 大人しく付いて行く、というか大人しく抱っこされ運ばれているぞ。


 私は常に剣を使える状態にしておかないといけないので、手に何かを持つことは出来ないが、なぜか魔王様は角ウサギを抱っこして歩いている。

 んーー、余程気に入られたのかな?

 ちょっと可愛い!!


本年はこれが最後の投稿となります。 みなさま良いお年を!!


※ 作者からのお願い

「面白い」「続き読みたい」など思った方は、ぜひログインしてブックマークと下の☆☆☆☆☆から評価いただけたら幸いです。よろしくお願いします!

つまらないと思った方は、☆一つでも評価つけてくれると勉強になりますので、よろしくお願いします。


毎日更新できるように、頑張ります。

よかったら、他の作品も見に来てくださいね。

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