第13話 えーっと、たぶん私の事を呼んでいるようですね。
すみません。こちらもタイトル変更します。(旧タイトル: 【連載版】悪役令嬢と思って転生したら魔獣じゃない!)
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ウサギの花子視点
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ふぅぅー。食べた、食べた。お腹がいっぱいです。こちらの小さな城で出した食べ物を使った料理を作ってくれました。良かったです。大きな城で、生の食材を見せられた時はどうなるかと思いましたよ。どうやら、お母さんにイノシシのお肉を焼いてもらったから、そこから理解してくれたのかも知れませんね。
あ、そう言えば、イノシシを出して暫くしてから、親子が私に向かって『ピンキー』と言って来るようになりました。
うーーん。今までは、もっと別の長い言葉だったのですが、それが短い言葉に変わりました。これは、名前を付けてくれたのかも知れませんね? そうなると今まで呼んでいた名前は、私の名前というよりは種族名ですね。何々ウサギとか呼んでいたのかもしれませんね。
ひょっとして道中でイノシシの話をしたときに、私に名前がないことが気になったのですかね?
そして、この名前らしいものは、親子だけではなく他の悪魔族の人たちも呼んでいるので、どうやら私の名前って広まっているようですよ。それは嬉しいのですが、私って他のウサギと見分けが付くのでしょうか? 特に毛に柄があるわけでも無く体に何か特徴があるわけでもなさそうなのですが……私が逆の立場だったら自信がないです。沢山いるウサギの中から、先ほどのウサギは、どの子でしょうって言われても柄とか無いと見分けが付かないかもです。
これは、私の方も、ちゃんと名前を憶えて行動しないといけませんね。なんとなく、あの親子の名前らしきものが分かって来ましたよ。
たぶん母親は『リンベル』で子どもは『魔王様』と言う感じで呼ばれているようです。
いまだに、こちらの人たちが話す言葉の意味は分からなくても音として、覚えられるので、私もちゃんと二人の名前を覚えておきましょうかね。
さて、今、私は何をしているかと言うと、なにやら知らない三人に囲まれていますが、彼らは、どちらさんですかね?
私は『魔王様』君のお部屋に居たのです。たぶんですが、『魔王様』君はお風呂に行ったのだと思います。メイドさんらしき人たちとお部屋を出て行ってしまいました。別に黙って出て行ったのではなく、私に何か言ってから出て行ったのですが、相変わらず何を言っているのか分かりません。ただ、メイドさんらしき人たちから石鹸のような香りがしましたので。なんとなくそうかなって思っています。
ちょっと、うらやましく感じましたが、そもそも魔獣はお風呂に入らないのですかね? 日本では野生の猿がお風呂に入るのを見たことがありますが、こっちの世界ではどうなのでしょう?
あ、いや、それはともかく、この三人ですよ。
あーー。何か言っているのですが、さっぱり分からないのです。
ん? この草は何でしょうか? くれるのですか!? うーーん、しかし、もうお腹がいっぱいなのですよね。まぁ収納しておきますかね。
「プイ!」っと、えーーっと何故か驚いています……まぁお城の人全員が見たわけでは無いから、前回皆さんの前で手品のように見せたのですが、この人たちは、その時に見損なったから、こうして草を持って来て見せてくれって言っているのかもしれませんね。
ん? その小瓶は何ですか? あ!
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????視点
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「はぁぁ、こんな仕事を受けるんじゃなかったよ。何だよ、わざわざ砦に侵入してピンクの角ウサギを捕まえてこいって」
「仕方が無いだろう。領主様に逆らったら、何されるかわかったもんじゃない。ったく貴族様の考えることは分からんよ。角ウサギなんて何処でもいるだろうに、まぁ確かにピンクの角ウサギなど見たことはないから珍しいとは思うけどな」
「んなもん、その辺の角ウサギを捕まえて、ピンクに染めてしまえば良くないか??」
「馬鹿か、そんなことをして、バレたら貴族様を誑かした罪で処刑されるに決まっているだろうが、こんな敵だらけの砦に侵入して、やることがピンクの角ウサギを捕まえる事とはな」
「でもよ。さっきの戦いで、魔族の奴らが勝ったから、警備が緩んでいてくれて助かったな」
「ああ、そうだな、しかし長居は無用だな。さっさと探すぞ」
俺たち三人は所謂ハンターだ。俺たちは、魔族どもの国と近い、この町を拠点として活動している。この町は稼ぎが良いのだ。魔物も取れるし、魔族の住処も近いから魔族始末して魔石を頂く。一番簡単なのは魔族の幼体だ。幼体だと魔石も小さいから、ハンターギルドの買取金額は少し下がるが、それでも魔物から取る素材などよりも利益は大きい。
そんな、俺たちにこの町の領主様から名指しで依頼が入った。指名依頼は美味しいのだ。ハンターギルドの貢献度も高いし、報酬も大きい。ただし、欠点もある。それは拒否がやりにくいのだ。あまり名が売れすぎて、無茶な依頼を出される前に、そろそろ拠点を移す頃合いなのかもな。
魔族どもの動きを警戒しながら、砦内を隠密魔法を駆使しながら探索を続けていた。
ふっ! 俺たちは運が良いのかもしれん。見つけた!! 本当にピンクの角ウサギの幼体だ。確かに珍しいな。普通は茶色だから、こいつは突然変異か何かなのか、薄いピンク色だ。
「おい。餌で釣って薬で眠らせろ。とっとと捕まえて行くぞ」
ん? い、今牧草が消えなかったか? あれ落としちまったか……クソ、どこ行った?
ああ、もういいや、とりあえず薬で眠らせてしまえ!
「よし、眠ったか。じゃあ後はこの袋に入れて脱出するぞ」
ピンクの角ウサギを麻袋に詰め込んで、俺たちは砦を脱出した。本当に運が良い。魔族も油断してたので、ついでに砦の中で何匹か始末して魔石を取って来ても良かったかな?
いやいや、領主様の指名依頼で、余計なことをして失敗すると、シャレにならんから、つい慎重に行動した方が良いな。そもそも、砦の中の魔族は兵士の可能性が高い、兵士の魔族はとてつもなく強いから、やはり余計なことはしない方が良いな。
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