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第10話 運送屋、始めました!

ブックマークと下の☆☆☆☆☆から評価いただけたら幸いです。

 

 ――――――――――――――――――――――――――――


 ウサギの花子視点


 ――――――――――――――――――――――――――――


 ガーーン。 な、何も無さそうですよ。美味しい食べ物があると思っていたのに、ジャーキーさえも無いようです。これは、どういう事なのですかね!! プンプンですよ!

 あ、お母さん。ジャーキー持っていたのですか? それなら少し許しましょう。いっただきまーす!


 ポリポリ。もぐもぐ。ポリポリ。もぐもぐ。


 ん? 何でしょうか? お城の人たちが集まってきましたよ。

 はいはい。何ですか? 子供が話しかけてくるのですが……うーーん。やっぱりわかりませんよ?

 おお、ジェスチャーゲームですか? ほうほう。何々。

 えっと、隠す? 親子? 私?? あ、分かりましたよ。さっきの収納の事が気になったんですね。

 そりゃそうですよね。私も収納されたことは無いですが、突然場所が変わっていたんですからびっくりしましたよね。

 えっと、それを見せてほしいと言う事ですか? このコップを使って? はい。良いですよ。


 チョン! 『収納』!


 ほら、私が触っただけで消えたでしょう。これが収納ですよー。で、ちょっと離れた場所に、ほいっと。ほら出て来たでしょう。ほら、さっきのコップですよ、お、面白いですか!? おお、何やら大盛況です。そ、そんなにウケますか!? 手品と勘違いしているのですかね?


 ん、ん? また子供が話しかけてきます。今度はずいぶんと興奮しているようですが、やはり子供はこういうのが好きなのですね。ふふふ。楽しんで貰えてよかったです。

 あれ、もうお出かけするのですか? このお城でゆっくりしないのですか……ってそうか。何も無いですから、ゆっくりしても仕方が無いですね。美味しい物も無さそうですし。

 分かりました。出かけましょう。


 また、私は子供の頭の上に載せられました。一応、今回は私が乗ったのではなく、子供の方から乗せてくれたのですよ。ふっふふーーん。抱っこも良いですけど、これも良いですね!



 お城を出て、草原に囲まれた道をひたすら歩いています。ずいぶん遠くまで行くのですね。

 ちょっと退屈ですが、乗せてもらっている身ですから文句は言えません。

 ただ、そろそろお腹が空いて来たので、少し休憩しませんか?


 お、うまく通じたようで休憩してくれるようです。

 それでは、ちょっと食料を出しますかね。よいしょっと!

 うん。やはりイノシシは傷んでいないようです。あ、そうだお母さんはこのイノシシでジャーキーを作れないですかね? あれ? 急にイノシシを出したからびっくりしてしまいましたか?

 大丈夫ですよ。死んでいるので襲ってきたりはしませんよ。


 なんだ。二人ともお腹が空いていたのですね。それなら言ってくれれば良いのに。言葉分かりませんけどね。私がイノシシのお肉を手ごろな大きさに切り分けて渡してあげたら、なんとお母さんが火で焼いてステーキのような物を作ってくれましたよ! おお、生より美味しいです! うん。私は断然、焼いた方ですね。えっとレアではなくウェルダンの方です。まぁ日本で実際に食べたことは無いですけどね。はい。テレビでの知識ですよ。


 そういえばお母さんは火の魔法が使えるのですね。普段とは違うような言葉を言っていたので詠唱ってものですかね? うーーん、そもそも、まともにしゃべれない私には出来なさそうです。


 とりあえず、三人で腹ごしらえが出来たので。再び出発です。

 今度は抱っこのようです。おや、おや。速度が上がってきましたよ。歩くから走るに変わって、さらにスピードアップです。なんだこんなに早く移動できたのですね。

 これは、お腹が空いて力が出なかったのでしょうか? 早くイノシシを出してあげれば良かったですね。



 ――――――――――――――――――――――――――――


 魔王軍幹部 リンベル将軍視点


 ――――――――――――――――――――――――――――


 何とか人間どもの包囲網が解けたので、これで物資を運び込めるようになるが、次の問題は物資が到着するまで砦の連中は大丈夫なのか? 食料は足りるのかってとこだな。

 砦の連中が生活するための食料や日常品となると結構な量になる。元々は蓄えがあって、日々の消費分を補うって状態で良かったのが、今回、備蓄はゼロだ。早急に何とかしないと倒れる者が出てくる。


「リンベル、ちょっと良いか? 先ほど、突然、我々が中庭に現れたと言っていた兵士と話をしていたのだが、あれは、この角ウサギが何か特別な魔術を行ったのではないかと言う話になったのだが、角ウサギがそんな特殊能力を持っているなど聞いたことはあるか?」


「ま…魔王様、それよりも、その頭の上に乗っている角ウサギ、めっちゃ機嫌悪そうですよ?」


「えっ! な、何でだ?? 特に何もしていないぞ?」


 まさか! 腰に付けているポーチからジャーキーを取り出して与えて見ると……うん。嬉しそうに食べている。


「これは、お腹が空いたってことでしょうか? だとするとマズイですよ。この砦に食べ物はありません。万が一、腹が減って暴れ出したら、我々では手に負えません。すぐに食べ物を調達しないと!」


「えぇぇ! 砦の兵士たちの食料よりも先に角ウサギの食料を確保しないとマズイことになるかもしれない。そ、そうだリンベル、先ほど話しかけていた件だが、この角ウサギ、俺たちを瞬時に移動させることが出来るのでは無いか?」


 と言う事で、早速、角ウサギに聞いてみることになった……なったが、魔王様が色々と角ウサギに話しかけているのが砦の兵士たちの中に広がり、何故がギャラリーが集まって来た。


 魔王様、やっぱり角ウサギに話しかけても通じないようですが……えっと、身振り手振りで伝わりますかね?


 っ!! ほぁ?? 伝わりましたよ! 伝わりましたが、今度は我々が分からん。


 何らかの方法でコップを別の場所で出現させた? どうやら、ウサギが触って「プイ!」と言うと消えて、また「プイ!」と言うと出て来るようだ。

 あ、兵士を一人消した……おーー、出て来た。な、なるほど。分からんが、分かった。触ることで消せて、運ぶことが出来るって事のようだが、原理はさっぱり分からん!

 消された兵士に聞いても、消されている間の記憶はないようで、やはり分からん。ふむふむ。我々と同じだな。私も全く記憶が無く、突然違う場所に居たって感じだ。


「リンベル。これだ! これで物資を運べるぞ! そして城でちゃんと角ウサギにご飯を与えよう! さっそく出発だ!」


 あ、まぁそうですね。角ウサギのご飯は大事です。出発しましょう。


 おわっ!

 ファ、ファングボアが出てきました!! 城に向かっている最中に角ウサギが、魔王様に話しかけるので立ち止まってみると、急にファングボアが現れた。……いや、死んでるよな。あ、ウサギがファングボアを切り刻んでいる?? 角ウサギがファングボアを??


 いいや、もう考えるのは止めよう。このピンクの物体は角ウサギの恰好をした、何かだ!



※ 作者からのお願い

「面白い」「続き読みたい」など思った方は、ぜひログインしてブックマークと下の☆☆☆☆☆から評価いただけたら幸いです。よろしくお願いします!

つまらないと思った方は、☆一つでも評価つけてくれると勉強になりますので、よろしくお願いします。


毎日更新できるように、頑張ります。

よかったら、他の作品も見に来てくださいね。

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