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召喚されちゃった‥‥‥

「どこだここ?」


何で森の中にいるんだ?

俺、夏紀修太郎がいたのは、見知らぬ森の中だった。

確か俺は、大学の帰り道に歩いてて‥‥‥‥、

あ!そうだ、急に目が真っ白になって、それで気が付いたらここにいたんだった。

しかし、ここからどうするか。

考えていると、森の奥から人の声がした。


人の声‥‥‥‥‥。

そうだ、助けてもらおう!

いや、考えてみろ。

ここが人の私有地だとしたら?

言い訳できるわけしない。


人の声はどんどん近づいてくる。


ヤバイ、近づいて来る。

とりあえず隠れるしかないよな。

俺は近くにあった草むらに隠れた。

そして、俺が隠れると若い騎士の格好をした二人の男とその後から数名、現れた。


「ユーラルク団長、ここら辺ですよね?」

「あぁ、確かにここら辺だ。その証拠に召喚魔法の魔法陣があるからな」

「では、何故肝心の勇者がいないのでしょうか?あ!まさか、魔族達が勇者召喚に気付いて勇者を始末して連れ去ったのでしょうか」

「さぁな、今の段階では何とも言えないな。おい、ザイナン、取り敢えずこの一帯の捜索を頼む」

「承知致しました」

ユーラルク団長は横の人をザイナンと呼び、誰かを探すように指示を出すと、ザイナンさんはそれを周りにいる騎士達に改めて捜索範囲の指示を出すと、周りの騎士たちが一斉に動き出した。


そして、残った二人は俺が今までいた場所を見ながら話している。

会話に気を取られて気付かなかったけど、俺が今までいた場所には足元に模様があった。らしい。

そう言えば、その模様をユーラルク団長が召喚魔法の魔法陣とかいっていたな。



まさか!

いや、そんなことがあるはずない。

その事、現実にあってたまるか。

俺はこの状況を総合してある結論に至ったが、その考えはあまりに非常的すぎた。


そんなことを考えていると、隣で、ガザガサッと音がした。


ネズミ?


似ているけどなんか違うような?

ともかくキモイ奴がそこにいた。

「わ、わぁぁぁぁ⁉︎」

やばい、思わず叫んでしまった。

「ーッ!そこにいるのは何者だ!」

ユーラルク団長が剣を持ち、叫びながら近付いてくる。

息を潜めて身を隠すが、時すでに遅し、ゆっくりとでも、確実に迫ってくる。

「居るのは分かっている!大人しく出てこい!」


あぁぁー、どうしようこんなところで見つかったら完全に怪しい奴だよな。

死ぬ!

逃げるか、いや無理だ。

怖すぎて足が動かない。

あぁ、俺詰んだ‥‥‥‥。


俺が諦めていると、また、俺をここに連れて来たように、俺は白い光に包まれた。


♦︎♦︎♦︎♦︎


目が覚めると、俺は真っ白い空間にいて、辺りを見回していると、男の人が立っていた。

羽根がついてる‥‥‥‥。

「あぁ、目を覚ましたか?」

彼は俺が、目を覚ましたことに気がついてこちらにやって来た。

「あの、ここは一体?」

「ここは神の世界だ」

俺が聞くと彼が答えた。


神の世界?

どういうことだ?

何で?

頭の中が疑問符だらけになる。


「〝どういうことだ〟と思っているだろう」

「えっ、」

唐突に思っていたことを口に出され、思わず声が出てしまった。

「すまないな、驚かせて。俺の名前はレリクス。この世界、レミレアの神だ」

「神さ‥‥‥ま?」


訳がわからない。

そんな場所聞いたことがない。

俺が驚いて固まっていると、レリクスさんは困ったように見ている。

「ふぅ、余計に混乱させてしまったようだな。修太郎くん、きみはこの世界に召喚されたんだ」

「は?」

召喚?確かにその可能性は考えたけど、そんなのって‥‥‥‥。


「あのぅ、それって詳しく聞けますか?」


「勿論だ。きみにはその権利があるからな。まず、きみがこの世界に召喚された理由からだ、きみは‥‥‥‥‥‥」

俺が恐る恐る聞くと神様は大きく頷き話し始めた。


神様から一通りの事情を聞いた俺はやはり非現実的すぎてすぐには理解できなかった。


ただ、少し落ち着き大方のことが整理し理解出来たので話を要約すると、

俺は、この世界、レミリアに勇者としてまた魔王として召喚されたらしい。

そして、勇者と魔王が同じ人になると言うことはまずあり得ない事らしく神様も原因が分から無い、と言う事だった。


全く馬鹿げた話だ。

こちらの同意もなくよくわからない世界に連れてこられて勇者だの魔王だの。

異世界召喚とは本来こういう物なのかもしれないけど、実際に起こるとそう思ってしまう。

「一応、大凡の事は分かりました。でも、俺これからどうすればいいですか?普通に元の世界に帰れたらいいんですけど」

「すまないが、それは出来ない。きみは、地上の者がこちらの世界に呼んだ召喚者。今、ここに呼ぶ事はできても、神は、召喚に一切関わることが出来ない。ただ、召喚者に少々力を授けるとは出来るんだが。さて、これからのことだか、きみは特殊な立場だ。元の世界に戻すことが出来ない以上この世界で過ごしてもらうことになる。そこで、だ、きみにお詫びの気持ちも兼ねて力を授ける。"隠蔽"、"偽装''だ」


神様の話は、信じられないものだった。

元の世界に帰ることが出来ない、そして、この世界で生きていくしか無い。

勇者で魔王で、もう人類最強だろう。

けど、相反する力を持つ俺はどうせ忌み嫌われる。

そんな半分諦めの気持ちを抱えながら神様の話を聞いていると何やら盗賊が持ってそうな名前が聞こえた。

「隠蔽と偽装?」

俺は、思わず聞き返してしまった。


「あぁ、"隠蔽"は己が持つ力を隠すことが"偽装"は職業や見た目を変えることが出来る。今のきみには一番必要な力だろう。そして、最後に俺の加護を与えよう。力は念じれば使えるからな」

勇者に魔王に神様の加護ってもう‥‥‥‥ヤバイ奴だ。

それでも、この力があればなんとかなるのかもしれない。

少し希望が見えてとてもホッとした。

「ありがとうございます」

「いやいや、このくらいどうって事ない。あ、そうだった。きみの名前はこの世界では少し目立つ。そこで、失礼だが、名前を変えて欲しいんだ‥‥‥‥」


そう言って神様は俺の顔を伺う様に見た。

俺の名前目立つか?

夏紀はともかく、修太郎は‥‥‥‥あ、確かに"シュータロー"だしな。

異世界だし、聞き馴染みないのか。


「あの、神様。神様が俺に名前を付けてくれませんか?」

俺が聞くと神様は「え!俺が....」と言うと、本気で考えだした。

え~、神様すみません。

他人任せにしただけです。

そんなこんなで、俺が心の中で謝っていると、神様が満足した顔でこっちを向いた。

「決まったんですか?」

「あぁ。きみは、今日からツバキだ」


ツバキかぁ、いいな。

花言葉が確か、『誇り』とかだったはず。

神様は知っていたのか分からないけど俺にとっては嬉しい。

「はい。喜んでその名前頂きます」

俺がそう答えると、少し空間が歪んだ。


「おっと、そろそろ時間だな。何か困ったことがあれば各町にある教会に来てくれ」

「はい。色々ありがとうございます。ん?」

俺の体から光が出てきた。

色々あったな、道歩いてたら異世界に飛ばされてたら勇者で魔王で、神様に会って力を貰って。

これから頑張ろう!

そんなことを考えていると神様が何かを思い出した様に声を上げた。


「どうしたんですか?」

「危ない、忘れるとこだった。きみの容姿をこの世界に馴染む様に変えさせてもらったから。ふぅ、きみが驚く前で良かった~」

「は、はいぃぃぃぃぃ?」

はい?十分驚いてるわ!

今、言うかな!普通。

神様に反論する事なく俺の意識は途絶えた。


面白かったら、

ブックマーク、良いね、お願いします。

頑張る糧になるのでよろしくお願いします(必死)。



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