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夜のおさんぽ(実話三割)  作者: 桜井ジュン
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序。実家終いは終わらない。

親の一周忌もとうに終わったというのに、実家の片付けは終わる気配がない。

無造作に積み上げられた雑誌が何十回目だかの雪崩を起こし、私は何百回目だかの溜め息をついた。

行方不明の通帳や書類などが多数あり、幾つかは本の間から発見されている。栞代わりについ挟んでしまうのだろうそれを探す作業、果てがない。

見ないで捨ててしまえ、というには見付かっていないものが多すぎた。

「あっ」

なんとなく置いた週刊誌が絶妙なバランスを崩し、また派手に雪崩が起きた。

「もう!火ぃつけてやろうかー!」

イラついて叫ぶ、勿論本当にやったら犯罪だ、愚痴なだけだ。

「独り言でも言わなきゃやってられないって……ん?」

雪崩の中に、意外なものが見えた。

日記帳だ。

「私の日記?なんで実家に……?」

実家に持って帰った覚えのない、10年以上前の日記帳だった。

「……一休みするか」

年代物の座布団の埃を払い、座りこむ。

ゆっくりと、表紙をめくった。





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