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風の刃と電撃の反撃が始まったっ。距離も近い!


「ヘッジホックフィーリング! 鏡の盾!」


俺は感度を上げ、複数出した鏡の盾に熱線を当てて変則攻撃による牽制に切り替えたっ。


「意識加速っ!」


俺の体感時間が速くなった。止まって見えるが、俺自身も止まってる! 負荷も、つえーな!


(烈光ガントレット限定!『高速化』、高速化っ、高速化っ!)


俺は加速させた烈光ガントレットを4基ずつ2体の障壁の目の前まで接近させ、魔力をチャージした!


「スキル解除っ、撃ち抜けっ!!」


「きゃあっ?!」


「チェッ?!」


0距離で障壁の1ヵ所を狙って放たれた熱線に障壁を破壊される2体! このタイミングで、


「がぁうっ!!!」


あっという間に雑魚群を焼き払って引き裂いてきたネッカイが鳥の女に襲い掛かり引き離していった!


「チェー・・お前、今、加速系の力を使いましたね? チェェーーーーッッ!!」


石の柱は頭上に多層魔方陣を出現させ、周囲になんらかの干渉を与えたっ。


「っ?」


急にいくつかスキルの効果が無くなった?


(警告、強化系スキルの無効化。自己すら対象とし、強制力を高めています)


ややこしいことくるヤツ!


「チェチェチェチェッッ!!! お前のように搦め手を使ってくる者はこれで」


「重力球×50」


俺は山盛りの重力の玉で石の柱を押しくらまんじゅうしてやった。


「チェェーーーーッッ????」


「自分にもバフ使えないんだろ? じゃあな」


「チェぼにゅふぅっ??!!!」


石の柱の七闘将は押し潰され、爆散してバラバラの破片になっていった。


(経験値とスキルポイントを獲得)


「よしっ、あれ? すげぇ離れちまったな」


俺は取り敢えず手近なネッカイの方に羽ばたいた。



ネッカイはバヌゥーサの音速の連続攻撃に翻弄されていた。


「ホホホッ! 遅過ぎるわねっ、犬!!」


(この形態は違うか)


攻撃されながら、ネッカイは炎の尾羽根と土の結晶を纏う姿から金属の蝎の尾と、金属の外骨格の背の姿に変化した。


「ホホホッ!! さっきより遅くなったねっ、間抜けよっ! 犬ぅーっ!!!」


(・・ふんっ)


ネッカイは全身から金属の針を噴出させる『スティールバースト』で音速攻撃をしてきたバヌゥーサを串刺しにして、止めた。


「げぇっ?!」


(掴まえたぞ?)


おもむろに蝎の尾の針をバヌゥーサに打ち込むネッカイ。猛烈な毒素を流し込まれ、バヌゥーサは一瞬で溶け落ち、砂漠の地面に毒沼を作った。


(ちょこまかやかましかったぞ、鳥!)


「ネッカイ!」


ダイスケがグレート・ヘタウィングで羽ばたいて合流した。


(あとは6本腕だけだぞ?)


「よしっ」


2人は大流砂から比較的近いエリアの地表で激しく交戦しているらしい仲間達の元へ急いだ。



近付くともう決着がつく寸前だった。前面に出るゼノロオンをミミルが援護し、後衛のユッカナが姿を消しつつ回復魔方を使い、さらに砂塵を纏った矢を放って牽制していた。

6本腕は障壁を失い武器も2つだけになってる。武器はミミルに『盗まれた』んだろう。手口はわからないが、地表戦に持ち込んだ時点で勝負あったな。


「『サンドスター』っ!」


「『ドルフィンダイブ』っ!」


砂塵の矢と水の刃で残る2つの武器もくだかれる6本腕!


「『大震斬(だいしんざん)』っ!!」


防ごうとした6本腕のガードごと、振動する斧で全身を両断され、全ての腕を落とし、砂漠の焼けた砂の上を2つにされた身体で後ずさる6本腕!


「がっ・・へへっ、ザマァねーな、こんな、ヤツらに『奥の手』使うとは、なっ!」


次の瞬間っ! 俺が砕いた石の柱の魔族の破片と、ネッカイが倒した鳥の女の毒沼が6本腕の周囲にテレポートされ、三者が融合しだした!


「なんだ?」


(警告、対策されましたね。複数倒されると合体する条件付けをされていたようです!)


「つぁああ・・主人格は、俺な」


「まぁいいわ、早く、始末して!」


「チェェーーーーッッ!!!」


合体し、鳥と岩のごときっ、毒を纏った6本腕の魔人が出現した。凄まじい魔力!


「ネッカイ、3人をっ!」


「わんっ!」


ネッカイは素早くゼノロオン達を咥えて飛び去っていった。


「往生際悪いだろ?」


俺は合体魔人と対峙した。


「キラーナスっ!!! 今の俺は9倍の魔力だぁーーーっ!!!!!」


力を解放しただけで俺を吹っ飛ばす合体魔人!!


「なんでダメージ受けた3人で9倍なんだよ? 計算おかしくね? ま、いいや。俺も奥の手だ! いくぞっ、ナビ!! スピリットランスっ!!!!」


俺の内なる四季の槍が解放され、時間が止まった。いや、精神の中か。

俺の目の前に旅装の透けた身体のマルシさんがいた。


(よっ、茄子君。きっちり話すのは初めてかもね?)


「うッス。師匠って呼んでいいッスか?」


(いいよ~。でもあんま時間無いから、やっつけちゃおっか?)


「うッス。それじゃ」


俺とマルシ師匠は止まった外の世界で止まってる合体魔人に向き直った。

2人で一気に力を高める!!!


「俺がっ!」


(私がっ!)


「四季の槍だ! スピリットランスっ!!」

(四季の槍だ! スピリットランスっ!!)


精神の中から外の世界に出て、俺達は爆発的に魔力を解放した!!


「おおぉーっっ??!!!」


たじろぐ合体魔人!


「俺達の魔力は27倍だっ!!!」

(私達な魔力は27倍だっ!!!)


「計算おかしいだろうがぁーっ?!!!」


9倍強化の6本腕の拳で襲い掛かってくる合体魔人。一撃で街が消し飛ぶ攻撃力なんだろうな・・だがっ!

俺達は炎を纏い魔人の拳ごとっ、蔓のドリルで貫き全てを消し飛ばし! 魔人の背後の砂漠の大地を遥か彼方まで焼き焦がしたっ!!!


「『27倍・ギガ蔓ドリル・上乗せ・炎蛇の剣』っ!」

(『27倍・ギガ蔓ドリル・上乗せ・炎蛇の剣』っ!)


デレレッデッデーッ!! めでたい音楽!


(シークレットクエストの報酬は後程・・)


27倍パワーの俺達は炎の蔓のドリルを解除した。完っっ勝っ!!!!! しゃっ!

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