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序文.ララリウムのゲニウス達
――人生は織物
――経糸は避けえぬ宿命
――緯糸は己が選び取る運命
――とある少女は途切れた緯糸を探し
――とある青年は緯糸を別の色とより合わせ
――とある者は己の経糸を解いた
――さあ、我らが『聖戦』を
――時を迎えヤヌスの門は開かれる
――ヒュドラの海上にて戦いを
――されど忘れることなかれ
――厚顔なる簒奪の影を
――善良なる慈愛の御手を
――輝ける光と静かなる闇が海に沈むか否か
――時の審判者はただ見守るのみ
――そして我らはただ見守るのみ
――その“時”まで、見守るのみ