Re58 魔法少女と決着と
私の放った収束砲は、結果から言うと成功だった。
ノモルワに直撃し、その存在を消し去った。
私達の勝利だった。
戦いは終わったのだ。
「で、私はなんでこんなことを」
「働かざる者食うべからずよ」
戦いが終わった翌日、私は魔族領の一部、荒廃した大地の再利用をしていた。
再利用で荒廃する前の、使える状態、元気な状態の大地に戻す。
「ここに国を作るんでしたっけ」
「そうよ。だからしっかり土地を回復して欲しいわね」
そういう事なら時音さん自身が時間を巻き戻せばと言えば、そんな長時間の巻き戻しは体に負担が掛かるから、と言われて断られた。
その点、私の再利用ならその負担と言うのもない。むぅ。
「いやあホント便利ね」
「それって私がですか、それとも魔法がですか」
「どっちもよ」
時音さんの言葉に徐々に気分が落ち込む。
便利過ぎる魔法も考え物だ。便利に『使われ』てしまう。
「建国したら魔王が魔法少女の初代女王ですよね」
「え? あー、そうね」
「?」
なんか今、視線を逸らされたんだけどなんでだろう。
「それよりさっさと終わらせてよね、真央との時間が減るわ」
「指定された範囲は終わってますけど」
話しながらも空から再利用を展開しまくって大地を回復していたのでもう既に十分に指定範囲の再利用は終わっている。
「あらそう、じゃあ後は精霊国ね」
「あー、そっちもですか」
私は時音さんに付いて行く。
精霊国には建国することをあらかじめ説明する予定なのだ。
まあもう始めちゃってるので否とは言わせないつもりらしいけど。
「なんで私まで?」
「貴方は精霊国の危機を救っているでしょう。一緒の方が話が通りやすいのよ」
「はあ」
まあ魔王の一味が一人で行くより遥かにマシなのはわかるけど。
「その後は帝国よ」
「そっちもですかぁ」
何だかすっごく利用されてるね、私。便利屋かな。
「聖王国もですか?」
「そっちは私が一人で行くわ。貴女、色々やらかしてるんでしょう」
「うっ……まあ」
邪教徒だったノワール卿含めてぶっ飛ばしちゃったからなぁ……。
顔を出し辛いのはあるよね。
「それじゃとっとと行くわよ」
「はい」
そう言って飛行速度を上げる時音さんに付いて行く。
そして数時間後。
建国の話は思ったよりスムーズに話が通った。
その理由が全て「メグルの魔法が怖いから」とかいうあまりに心外な理由だったのが私の心に大きなダメージを与えて来たけど。
「私、無闇に魔法で攻撃したりしないのに」
「自業自得でしょ。どんだけ暴れたんだか」
確かに暴れた自覚はあるけど、それにしたって周りの評価が酷い気はする。
「まあ実際はどうであれ、メグルのおかげでサクサク建国準備が済んでるのはいいことだわ」
「はあ、そうですか」
まあ、いいけどね、すべては今更だ。
「後はやることあるんですか?」
「今のところは無いわね。城の建築とかは魔王が魔法でやっちゃうし、街の方もそうね。だから後は待つだけよ」
そういう事なら後はゆっくりさせてもらおう。
そう思い、私は一旦、魔王城に帰還するのだった。
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