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Re42 魔法少女と休戦

「つまり、貴女が神に頼まれたのは、この世界を魔法少女の暮らせる世界にすることですか」

 とりあえず、さっきまでの話から推測した内容を訊いてみたんだけど、外れてたら恥ずかしいかも。

「ノーコメントよ」

「言えない理由があるんですか」

「ノーコメね」

「略してきた……」

 なるほど、言えない理由が何かは知らないけど、言えないらしい。

「それで、貴女は私に何を求めてるんですか」

「何も。ただ魔法少女らしくしたらいいんじゃないかしら」

「うわあ、面倒な事言うなぁ」

 それ私が一番苦手な奴ですよ。まったく。

「とりあえず、私は貴女を止めようと思います。いいですか」

「困るから、抵抗させてもらおうかしら」

「うーん……」

 これは、本当に困ってるのか、それともフリなのか。

「はぁ。とりあえずこの件、一回持ち帰っていいですか?」

「逃げるの? いいわよ、尻尾巻いて逃げなさいな」

「むぅ」

 なんかちょっと腹立つけど、逃がしてくれるってことは、彼女は私が何かをするのを妨害する気はないってことだ。

 悪者ぶって実は私が悪い神様やっつけるのを待ってるのかな……うーん、わからなくなってきた……。

「まさか神様に盗聴とか、覗かれてます?」

「…………」

 そんなこと私に聴くなと言わんばかりに睨まれた。

 もし本当に見聞きされてるなら、彼女は下手な事言えないよね。失言だった。

「私、必ず貴女を止めますから」

「ふふっ、出来る物なら、やって見せなさい。間に合うと良いわね?」

 余裕たっぷりに放ったその言葉には、早くしろというメッセージが含まれていた。

 はぁ……私ばっかこんな役目ですか……。

「行くよアルク」

「…………?」

「……なんかごめん」

 魔法少女、それも強い部類の私達の会話に、アルクは萎縮していたようで「もう自由にしていいの?」と目で訴えかけていた。

「では、行くか」

「うん」

 私はアルクと一緒に、神様(この場合レイナさん)に貰った鍵を使って神様の神殿に向かた。

「ところでメグル、さっきの話なんだが」

「うん?」

 さっきのって言うと、魔王との話かな。

「あいつは結局何をしたかったんだ?」

「さあ。何かな」

「さあって……」

 正直何したいのかはわからない。でも何をして欲しいのかはなんとなくだけど分かった。

「とりあえず今まで通りかな。魔王は止める。神様は態度を改めてもらう。それだけだよ」

「つまり何も進んでないのか」

「そんなジ〇ンプみたいなことないよ。着実に進んでるよ。大丈夫」

 まあ、レイナさんとこれから話して、その内容にもよる気がするけど。

 アルクと話しながら神殿を進むと、広い部屋に着いた。奥には王座……この場合は上座ならぬ神座だろうか、それにレイナさんが座っていた。

「レイナさん、お伺いしたいことがあって戻りました」

「ふむ。何かな」

 今度は最初から威厳たっぷりな感じで座して対応するレイナさんだった。こうしてみると神々しいね。

「私をこの世界に送り込んだ神様と、魔王を送り込んだ神様って同一人物、ならぬ同一神物でしょうか?」

 なんか魔王に聴いた話だと、この世界を魔法少女のモノにするっぽかったんだけど、私が神様に頼まれたのってそういう事じゃなかったし。この違いは何なのかなというところが気になった。

「そいつがどんな神かも、同一神であるかも知らんな」

「そうですか……」

 うーん残念。もしかして私って別口なんじゃないかなぁとか思ったんだけど。

 これだと敵があの神なのか、それとも第三の神なのか、よくわからない。

 どっちにしても、魔王は神に遣わされてるだけっぽいし、本当の敵と仮定している神が誰なのかを知りたかったんだけど。神様なら同じ神同士、知ってるかなと思ったのは間違いだったみたい。

「しかし、お前の世界の神の元に行くくらいならしてやれるぞ」

「えっ」

 なんでそんなことは出来るんだろう。不思議だなぁ……都合いいけど。

「はっ、ご都合主義!」

「いやいや、我々神とて、他の世界を視ることもあれば交流も、少ないがあるということだ」

「そうなんですか」

 そう言えば、私をこっちに送った神様は自前の空間があったね。レイナさんに比べると凄く質素というか、簡素って気がするけど。

「行くか?」

「良いんですか?」

 正直、これで実は私を送った神が敵でしたとかなると、すっごく困る。

 戦闘になって勝てるかな……どうなのかな。もし悪い神様なら魔王とか、他の魔法少女も一緒の方が良くないかな……。

「うーん、あの、他の魔法少女と一緒じゃダメですか?」

「誰だ?」

「魔お――」

「駄目だ」

「ですよねー」

 うん、大分食い気味に断られたね。わかってたけど。

「じゃあ……」

 じゃあ、どうしよう。考えてみるけど、中々いい相手が思い浮かばない……。

 私と同じか、それ以上の仲間じゃないと……と思うし。かといってそんな人物そうそう居ない。

「……あ」

「うん? 決まったか?」

 よし、ここは彼女に頼んでみよう。

「時音さんを一緒に連れて行きたいので、お願いします」

「む……」

 レイナさんからしたら魔王の手先なんだけど、私からしたらあの魔王のお気に入りだ。

 実際強いし、便利な魔法だし。そうちゃんと迷ったけど。誰か一人選ぶのなら、魔王の仲間じゃ一番強いと思う。

「魔王の手先か……」

「でも、必要なんです。いざって時には私が何とかします」

 正直一人で……もとい一人と一匹で行くのは結構しんどいし、かといって魔王は止められるか怪しいけど、時音さんなら頑張れば行ける。うん。

「仕方がない、許可しよう」

「ありがとうございます」

 こうして私は、またまたお使いゲーよろしく、あっち行ってこっち行ってを繰り返すことになるのでした。


ご読了ありがとうございました!

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