表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/40

繁華街

さて……と、まぁこんなものでいいかな。


「が……あっ……」


細い糸で張り付けにされた男の口に劇薬を流し込む。


男は一瞬痙攣するがすぐに口から血を溢れさせて絶命する。


糸を取り外して男を通路に落とし、毒で体の自由を奪った探検者たちの身体を解体していく。


ダンジョン内では探検者の殺人はタブー視されている。実証が不可能に近いからだ。逆に言えば殺しても分からないということにも繋がる。


ダンジョン下部。『上位』の探検者がメインで活動すると領域。


高い実力を持つ探検者でも気を緩めれば殺される可能性がある領域。ここほど殺人に適した場所はない。


それに、『上位』の探検者は魔物には警戒するのに人間に対してはそこまで警戒しない。不意打ちし放題だ。


モンスターの邪魔もあるけど、そこまで問題視していない。


「モンスター程度では苦戦しないのだけど」


吼える間も無く魔術で作られた氷の針山に身体を穿たれたドラゴンの死体を『カード』に仕舞う。


モンスターは基本的に人より知能が劣っていて本能のままに攻撃してくる。そのため、直接的な罠を仕掛ける必要もない。


そして、これでダンジョンにおける私の目的は達成した。後は時間と最後の下準備が終われば惨劇が広がる。


私は踵を返して帰路につく。


とりあえず儀式の方は七日間ほど放置すれば確実に必要量は回収できる。それまでは……まあ、少し遊びましょうか。


ダンジョンから出ると既に夜だった。


もう夜かぁ……まあ、そっちの方が良いかな。


私は足早に繁華街の方に向かう。


繁華街の一画には娼館が建ち並んでいて、様々な種族の娼婦が客引きしている。


儀式の際にショックと絶望を与えるために薬物と病持ちの中年浮浪者を集めた時に来たが、やはりここは光と闇がはっきりしている。


まあ、私は光を闇に落とし、闇をより深い闇に落とす方が好きなんだけどね。


女であるということも相まって男たちから声をかけられるがその都度手厳しく叩き潰す。


はぁ……まあ、何時もの白シャツと黒ズボンは男物だから胸が大きく見えてしまうから仕方ないけど。


「お姉さん、ちょっと良いかな」

「はい、何でしょうか」


客引きをしていた若い娼婦に話しかけて路地裏に連れ込む。


こういった客引きの娼婦は基本的に売り始めたばかりの娼婦が多いから助かる。


さて、と。まずは手駒を作っておくかな。


「【反転せよ 我が身我が世は 常世を否定する】」


詠唱が完成すると同時に周囲の景色が反転する。

空間置換の結界魔術【世界反転】。一定空間内を異界化させ、対象と術者を隔絶させる。


驚く間も無く娼婦の足を払って転ばせ、身体の上に乗る。


「えっ!?」

「それじゃあ、始めるよ」


【刻印】で刻めば簡単だけど、それだけではつまらない。これは遊びだから何時もとは違った方法で汚していかないとね。


私は『カード』から緑色の液体が入った容器を取り出して栓を開ける。


それを娼婦の口の中に容器の口を入れる。


「むぐっ!?」


娼婦が驚いている間にも液体が娼婦の身体に入っていく。


液体が全て娼婦の中に入ったのを確認すると容器を捨て娼婦の身体から離れる。


娼婦は慌てて起き上がり逃げようと駆け出す。


逃げるつもりかな。まあ、無駄なんだけど。


「えっ……!?」


娼婦の身体から力が抜け、地面に倒れる。


少女は胎児のように蹲る。


「あ、ああ、あああああああああああああああああ!?」


娼婦は絶叫と共に身体を掻きむしり始める。


相変わらずこれの効能は強いな~……ま、それだけ私にとって面白い効果ってことなんだけどね。


「体内から自分が作り替えられていく気分はどう?」

「ああああああああああああああああ!?」

「……まあ、自分の内側から沸き上がる本能でそれどころではないだろうけどね」


私が娼婦の体内に入れた液体は実際には液体ではない。ゲル状の生物だ。


『バルチェ』と呼ばれる極めて稀少な寄生虫の魔物で他の生物の体内に入り込むことで自身の本能に従わせることができる。


しかし、バルチェ自身は生殖能力がない。そのため、寄生の生物を改造し寄生した生物と同じ方法で生殖させる。


その際に雄だったらより雄らしく、雌ならより雌らしく改造できる。


まあ、どうでもいいか。一番重要なのはもう二度と、全うな人間に戻る事ができないということだから。


「さあ、行ってらっしゃい」


手を叩くと同時に結界を解除すると同時に路地裏の奥の奥に少女は走り去っていく。


まあ、男でも食い漁ってくれよ。あのバルチェは生殖器系の改造は出来ないよう私が改造したからね。


男を食い漁る趣味はないし、そもそも男の上に跨がるつもりも一切ない。やるんだとしても可愛い女の子とやりたい。


うーん……まあ、今はどうでもいいか。


手早く作り上げた水の刃で手を伸ばしてきた浮浪者の首を切り落とす。


女を買う金もなく、そのくせ己の欲望を満たしたい連中に手加減する必要がなくて助かるよ。


さて、次は何をしような。大々的に活動すると目をつけられるしな……。


まあ、久しぶりに普通に活動してみるのも悪くないかもしれないな。お金の方には余裕があるし、殆んど趣味みたいなものだけど。


それと、キチンと宣戦布告のための準備をしないといけないか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ