第一章 LOVE&愛 四話 甘々の空間
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エドリナが魔王だとわかってから数時間が経過した。やはり、今でもエドリナが魔王であることが信じられない。まだ少し謎めいているところはあるが、それはのちのちわかることだろう。
「しかし、エドリナ遅いな」
そういえばエドリナと再会してからこんなに長い時間離れた覚えがない。
「とりあえず、疲れたしベットに横になろうっと」
‶ふわっ″
「おいおい、このふわふわ度はすごいな」
久しぶりにベットで横になった気がする。この7年間壮絶な人生を送ってきたからなー。今思えば懐かしい感じもするが、実際には1日しか経っていないからな。エドリナと居ると時間を忘れるんだよな。
「ただいま! セオン、ハグ!」
「騒がしい奴だな」
「セオン成分が足りませーん。起動するにはハグが必要です」
エドリナはその場で倒れて、駄々を捏ねていた。
「しょうがないなぁ」
「ん!」
俺はエドリナとハグをした。すると、今まで首にあった奴隷の用の首輪が外れた。
「どうやって解いたの?」
これは簡単に外せるものではない。噂では国のトップ魔法使いですら外すことができなかったらしい。しかし、エドリナはなんなんく外した。これが魔王かと実感してしまう瞬間でもあった。
「セオン」
「ん?」
「好き」
「..........うん」
誰だってこんなにドストレートで言われると照れてしまう。
「好き」
「うん」
「好き」
「うん?」
「好き」
「ん??」
「好き」
すると、急に抱き着いている腕の力が強くなり始めた。
「え、エドリナ?」
「好き」
さらに力が強くなる。
「し....死ぬ.....」
「わっ! ごめん!」
本当に死ぬかと思った。やさしさ満載のハグから、いつの間にか悪魔の締め技に変換していた。
「急にどうしたんだよ!」
「だって..........」
「なんだよ!」
「好きって言ったのに...好きって...言ってくれないから...」
可愛すぎかよ! なんだよこれ、一種の拷問か!?
「ご、ごめん」
「私のこと嫌いになっちゃたのかなって、私は7年間セオン以外のことなんか微塵も思っていなかったのに嫌われたのかなって、私がべたべたしちゃったのがセオンにとってストレスで嫌になっちゃたのかなって、でもね、好きな気持ちが抑えられないから、好きって言ったら好きって返ってこないから、嫌われたのかなって。嫌われたのなら、この世界に未練はない。だから、今すぐ消してやる!!!!!!」
エドリナが呪文のようにぶつぶつと言いながら、しまいにはエドリナの左手が光りだし、今にも放ってはならないものを放とうとしていることがわかった。
この現象を治す手は1つしかない。
「俺はエドリナのことが好きだ!」
「へ?」
さっきまでの不穏な空気が一変して、ヒマワリが今にも咲きそうな暖かな空気に変わった。
「ねぇ、もう一回言って?」
「す、すきだ......よ」
「きゃぁあああ! 可愛い!! 好き!!!」
そして、世界はセオンのおかげで守られた。
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