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運河概論

 運河。文字通り物資を運ぶために作られた人工河川である。船舶は物流の王者だ。大重量のものを大量に運べるのは船か鉄道であり、船のほうが多く運べるのである。であれば運河の建設は考慮にいれたいところである。古今東西運河は物流を支えてきた。今もである。


 運河において考慮すべきは第一に通行する船舶の大きさである。運河を何も考えずに大きくすることは、残土の問題もある以上望ましくない。しかし小さければ交通する船の大きさを制限してしまい、輸送できる物資が減る。パナマ運河の幅、というものが今も船の大きさの基準として通用するといえば、その重要性は理解していただけるだろうか。基本は33m、最新の第3レーンで55mである。


 上流へ船が遡上する際、どうしても地形的に急坂となるようなところを抜けることがある。それを超える手段としては古来からある、閘門式というものがある。閘室という区切られた空間を運河の中に作り、前後に閘門を設けた構造をしている。この閘室を境に推移に大きな差があるわけである。というか大きな境のある所に閘室が作られるのであるが。

 いま下流側から上流に向かって船を出したいとする。下流と閘室の水位が同じとき、下流側の閘門を開けることができるので、ここで船を侵入させる。その後下流側の閘門を閉塞し、上流から水を入れる。当然この時点では上流側の閘門は開かないので水のみを通すバイパスがある。それで水位が上流と等しくなった時に初めて上流側の閘門が明けられるのでこれを開け、船を上流側に出せる、という手順である。

 その逆に上流から下流に船を出すとしよう。この時上流側と水位が等しい閘室に船を入れ、上流側の閘門を閉塞する。下流側閘門にあるバイパスを開放し水位を下げる。下流と水位が等しくなったところで下流側の閘門を開き船を出す。こういった手順になる。

 図示したいのであるが図表の作成ができていないので、そのうち作成予定の図集にて行う予定である。


 運河の幅に合わせた船ともなると左右に余裕はなく、船側の動力を使用しては側壁に衝突したりして効率的に運用できなくなる時がある。この場合は運河の片側あるいは両側の岸に並走する道を作り、人や馬で曳いてやるとよい。このような道は、建設の時も残土の運び出しに有利であろう。さすがにパナマ運河ほどの大きな船を引く場合は機関車で引くことになるだろう。


 建設残土で海岸を埋め立てて砲台を作ったりするのも内政モノでは十分に良い選択肢であろう。そもそも国防はその国家の中の社会を存続させられることを保証するという意味で、文字通り『社会を保証する』根源である。国家の根幹である交通と国防の両立ができるならば願ったりかなったりである。筆者は切にそう思う。


 運河についての概論はここまででよかろうと思う。もし足らぬところがあれば対応しよう。

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