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鉄道概論

 鉄道。その歴史は鉱山に始まるという。鉱山で、車輪がめり込んだりしないように車輪の下に丸木を敷いたのが始まりであり、これは保存されている。車輪もレールも木であるが、分岐や横木(枕木と呼んでいいのかわからん)もあり、本格的な鉄道の始祖と呼んでも差し支えのない構造をしている。それが便利であるから、鉱山の外に進出したのである。


 木のレールに木の車輪の組み合わせであっても軌条の効果は絶大である。同じ馬であっても、資料によるばらつきはあるが概ね四から五倍は牽くことができるようになったとのことである。車輪がめり込まずかつ逸れたりしないので、力が無駄なく牽引力に使えるからだ。しかし木製軌条には当然多くの問題がある。問題がなければ今でも使われているはずである。

 第一の問題として左右で反りなどが揃った丸木の入手性である。当時これが問題になったのは間違いがなく、雨や湿度で勝手に反ったりして苦労したそうだ。

 第二に磨耗の問題である。木製であるから、大重量物の繰り返し通行によって割れ、欠けなどが生じてしまうのだ。


 これらの問題に対して様々な対策が練られたが、最終的には鉄のレールに鉄の車輪というかたちに落ち着いた。厳密には今の時代であると共に鉄ではなく鋼であるが。

 鉄のレールに鉄の車輪は、共に摩擦が小さいので軽い力で引牽き出せて、頑丈であるから重いものを運ぶのにも最適である。島田の人車軌道などでは、2トンの物資を大人2人でおして行けたそうな。

 世の中は広いもので、「てトロ127形」なる機械があり、これを使えば実際どれほどの利点があるかもわかるだろう。これを体験できるところは意外と多い。筆者は改めてこれを体験したことで、さらに鉄道の威力を認識することができた。


 鉄のレールに鉄の車輪で形作られた道、鉄道には当然メリットだけでなくデメリットがある。その中でも第一に大きなデメリットは鉄を大量に消費してしまうことだ。

 そもそも内政チートであるなら、国力を重視した話になるのであるが、国家の力の根幹は鉄である。武器にもなれば工具にもなり、農具やはては輸送機関になる。これを何に振り分けるかというのが切実な問題になるだろう。


 レールは、日本においては1メートル当たり何キログラムの鉄が使われているかという数字で規格が決まっている。たとえば60kgレール、という風に。この数字は大きいほど効率が良い。レールは固いもので、車輪が乗っても微動だにしていないように見える。しかしそうではない。実際は車輪が乗ったときにその力でたわむ。軽いレールほど大きくたわみ車輪との接触する面積が増してしまうので効率が落ちるのだ。だからと言って必要以上に大きい規格のレールを使用すると、なかなか難儀なことになろう。

 私のような鉄道廃人なら、鉄不足から起こる様々なことの話を考えるくらいにはたのしめるが、たぶんそれは一般的な感性でないので割愛する。


 機関車が作れない程度の技術しかなくとも馬車軌道であれば書きやすいだろう。馬が牽引のために扱われるのだ。同じ馬でもより多く引けるから効率的である。何なら人車軌道でもよかろう。要はトロッコだ。


 こうして少しでも読者を鉄道沼に引き込めればよいな、と思ったところで今日は筆をおく。そのうち鉄不足云々のところはなろうの外で補うつもりである。

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