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テスト戦開幕

ブライアンの提案。


困惑しながらも全力でぶつかることを決意した真人に衝撃の事実が明かされる……

あの話合いから三日後

俺はあまり寝ることが出来ないまま迎えた。


あまりにも急すぎる話。

寝る時間を割いて戦略を練るほかなかった。


しかし、あの話合い後から団長(オッサン)やブライアンと話す機会がなく、情報が足りていないのが現実だ。


「どうしようもねぇ……」


そう呟きながらもテスト戦のギリギリまで知恵を絞り出す俺がそこにいる。


「真人〜いる〜?」


聞こえてきた声は久々に聞いたものだった。


聞き間違えようのない。

小さな頃からの慣れた声。


「夏目、久しぶりだな」


そこには数週間ぶりの夏目の顔があった。


「テスト戦があるって聞いてさ心配になって来ちゃった……ははは」


夏目はほっぺを人差し指で掻きながらそう話す。


……心配。

ここ3日間様子を見に来れなかった所からすると、きっと今日テスト戦のことを聞かされたのだろう。


こいつの性格上話を聞いたらすぐに飛んで来るだろうからな……


「あぁ、今もずっと戦略を考えた所だよ」


寝る間も惜しみ、頭が沸騰するほど考えている。

人は死なないとはいえ、いつものゲームとは違う。

実際の人に指示をだし、臨機応変に組み替える。


実際の人である以上ミスもでる。

そんな時でも冷静に、沈着に戦略を組み替えなければいけない。

何通りも何十通りも、何百何千という戦略を頭に入れないといけない。



「……そっか。邪魔しちゃ悪いし私は退散かな!

顔もちゃんと見れたし!」


夏目は物憂げな顔をしながらも虚勢をはった。


俺が戦場に出ることをあまり望んではいないんだろうな……


ため息を一つ吐く。


「ブライアンが期待して提案してくれた以上、みっともない所は見せられないよな……」


考え続けたことと寝ていない疲れからか、不安が漏れた。


「大丈夫!!」


そんな俺を見て夏目は俺の手を握った。


「真人なら絶対大丈夫だよ!

私が保証する!」


夏目はそう言って、俺の手をさらに強く、強く握りしめた。


根拠のない保証。

根拠のない自信。


元々俺は功績も実績もない。

だからこそ吹っ切れるというものだ。


夏目の言葉で気付かされた気がする。

肩から荷が降りた、そんな感覚がした。


「ありがとう。

精一杯やってみるさ」


きっと大丈夫。

何だってできる。

まだ始まってすらいないんだ、出来ることを精一杯やればいい。


ありがとう……夏目。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


テスト戦の時間が来た。

今も頭の中で不安と緊張が渦巻いている……


これから擬似的とはいえ、戦場に立つのだ。

緊張しない訳がない。


俺が深呼吸をして頭を落ち着かせようとしていると、団長(オッサン)がマイクをもった。

ついにこのテスト戦の概要、ルールが発表される。


「あー、あー、全員集合できてるか?」


その声と共に司令室が静まる。


「只今よりテスト戦概要を説明する」


団長(オッサン)に横に来いと手招きをされる。


「今回テスト戦を行うのはここにいる団員の真人と……」


俺が団長(オッサン)の隣まで移動すると対戦相手であろう人物が姿を現した。


「そう、この俺だ!」


団員が集まる中に1本の手が上がる。


予想外とはまさにこんな状況のことを言うのだろう……


そこに居たのは他の誰でもない。

俺を推薦した張本人……



ブライアンだった。



「そう、今回はブライアンと真人による模擬戦。

そして真人のテスト戦だ!」


団長(オッサン)は高らかにそう告げる。


もう吹っ切れたのだろうか……



それにしても驚いた……

まさかこんな重要な模擬戦の相手にブライアンが選ばれるなんて……

団長(オッサン)は何を考えてるんだろうか……


「元々今回の模擬戦、団長である俺とブライアンのものであったが他の誰でもないここにいるブライアンの推薦によって急遽俺と真人との交代が決まった」



団長(オッサン)が説明を続ける。

もう俺の困惑は完全無視のようだ……


「ルールそのものは予定の模擬戦と同じくして行う。

基本的な説明は以上だ。

なにか質問がある者は……居ないようだな。

それでは総員配置へ!」


「「了解!!」」


団長(オッサン)の説明が終わり慌しく動き始める団員たちを横目に俺は呆然と立ち尽くしていた。


「真人、とりあえずこのテスト戦のルールだ。

説明する時間がなくて申し訳ないが、これを見て把握してくれ。

これもテストの一環だ」


そう言って団長(オッサン)から手渡された資料には模擬戦のルールを細かく書いてあるものだった。


急遽決まったテスト戦だ、説明する時間が無かったのは仕方がない。

しかし、ここまで厳しい状態で戦場へ立たされるとは思わなかった。



何もかもが予想外。

残こされた時間30分の中で自分になにが出来るだろうか。


それだけを考えるほかなかった……


ただ……考えてみれば対戦相手がブライアンであることはいつものことだ。


そう考えれば、他の人と対戦するよりも何倍もやりやすいと言うものだ。


ブライアンなら思いっきりぶつかれる。

全力を出し切れる。


そんなポジティブに考えながら俺は残り時間ギリギリまで資料に目を通していた。


そして、ついにテスト戦が開始した……

大変お待たせいたしました!


時間がない中少しずつ少しずつ書き上げました!


ペースが遅いのはご了承ください……


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ではまた次回!!

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