仲良くなる方法
「はぁ?なんで君と戦わなくちゃいけないんだよ」
「アナタを、りかいしたいから」
「訳が分からないな」
「ステラがそういってたよ」
「ス、ステラさんが……?君は何者なんだ…?」
「ステラの…でし」
「…はあ、分かった。そういうことなら1度だけ戦おう。言っとくけど、この孤児院で僕は一番強い。…とりあえず、外に出るぞ」
「うん」
──────
「僕はこの木剣だけど、君は何も要らないの?」
「ワタシにはまほうがあるからだいじょうぶ」
「…そう。じゃあ何か言われたら面倒だから、怪我させない程度にやるよ」
「どっちかがまいったっていったらおわり、それでいい?」
「構わない……じゃあ、行くよ」
「っ!」
想像以上に速い…でも!
「はぁっ!」
剣を義手で受けた。そうすると大きく後ろに距離を取られた。
「…ステラさんの弟子っていうのは嘘じゃないらしいね」
「もちろん。こんどはこっちからいくよ!」
素早く近づいて魔法で靴を固めつつ、攻撃……!
「なるほどこれが君の魔法か…こういうのは、受けれないな」
靴を脱いで、跳んだ。
「これなら、どうだっ!」
上からの振り下ろし。
「くっ…」
ちゃんと体重が乗ったいい振り……。
「つよい…ねっ!」
「なっ」
弾いた衝撃で木剣が折れた。
「…なるほど、降参だ」
「えっ、あ、うん」
まだやると思ってた。でも、ちょっとわかった気がする。
「そういえば、名前聞いてなかったね。僕はブレイ。君は?」
「ヴァエル」
「ごめんね。周りに、僕に着いてきてくれるやつなんていなかったからああいう態度が普通になってたんだ」
「いんや、きにしてないよ。なかよくしよう」
「ああ、よろしくね」
───────
「もうすぐ授業の時間だ。着いてきて、案内するよ」
「わかった」
レイブに着いて行く。意外と広いんだな…。
「ここだよ」
そう言って扉を開ける。そこにはキューレさんや他の子がいた。こちらに気づいたキューレさんの表情からは驚愕や安心の感情を感じる。他の子は、ちょっと怖がっているような。レイブ…相当周りから浮いていたんだな。
「はい、じゃあ今から授業していきますから、自由に座ってね」
───────
「授業、どうだった?」
「まぁまぁ。ところで、なんとなくりゆうはわかるんだが、なんでまわりのこはあんなにレイブをこわがっているんだ?」
「僕が剣を振り始めたときは、みんなそれを真似して振っていたんだ。だけど、みんな辞めてしまってね。ある日、振り続けていたらなんでそんなに続けられるのかと聞かれたんだ。理由を答えたけれど、理解してくれず、それどころか僕には無理だと、ちょっかいをかけられた」
「まてまて、りゆうあったの?あんなにかっこつけてたのに?」
「……忘れて、それは。そして、そのちょっかいを邪魔に感じたから、ちょっと手合わせしただけだ。ちなみにその理由ってのは、本で見た勇者のように、誰にも負けない英雄になりたいんだ」
「いいね、りっぱなりゆうだ。えいゆうにあこがれているなら、かっこつけるのもわかる」
「…」
───────
「よう、ヴァエル…と、おお、レイブじゃねえか。でかくなったな。」
「あ、ああ…ステラさん、生きてたんですね…!」
「おう、心配かけたな。で、ヴァエル、うまくやっていけそうか?」
「んー…たぶん?」
「そうか、ヴァエル、紹介したい人がいるから後で来い。レイブは、また今度剣を見てやる。」
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「しょうかいしたいひとっていうのは…」
「かつて騎士団長…魔帝と呼ばれた、私の親父だ」
義手が魔導具の人は一定数いるので、ヴァエルが魔法を使うことはレイブ視点そんなに違和感ないです。そもそも割とそういうこと気にしない子です。




